【連載】ボイトレの???(ハテナ)にこたえる 声と歌の小泉クリニック
小泉 誠司
ニューベリーサウンド
歌と言えば「歌う」こと。
これは当たり前だと思いますが、実は「聴く」ことも歌の価値観としてはとても大切なのです。
レコーディング中のプレイバックをお勧めしない先生
私はアメリカのボストンにあるバークリー音楽大学で音楽を学びました。バークリー音楽大学はプロ育成する「超実践」の学校、そんな超実践なバークリーのある授業で「聴く」ことの大切さを学んだのです。
バークリーにはレコーディングスタジオも完備されていて、プロデューサーとしてレコーディングの現場で必要なものを習得できる授業がありました。
そのレコーディングの授業で、先生が「私はレコーディング中のプレイバックをお勧めしない」と言われました。
レコーディングでは、歌手の歌、演奏者の演奏を録音するわけですが、演奏が終わったら、うまくできたか確認のために、録音した演奏をプレイバック(再生)して聴くことが通常です。
でも、その先生は、「演奏者が演奏している間、演奏者と同じくらい集中して聴いていたら、わざわざ時間を取ってプレイバックする必要はない。なので私はプレイバックをお勧めしない」と。
最初は、なんて無茶なことを言う先生だと思いましたが、先生の「プレイバックをしなければレコーディング時間は半分になる」に「なるほど」と思うようになっていきました。そして慣れてくると、わざわざ聴き直さなくても、録音中に「聴ける」ことがわかるようになりました。
歌うこと、演奏することと同じくらい集中して「聴く」ことが、音楽をする上でとても重要だということを学びました。
私はプロになっても、この「学び」をレコーディングを始めとするプロの現場で活かすように心掛けました。
おかげさまで私のレコーディングは、レコーディング時間が短くなるので……
・スタジオ料金は安くなる
・演奏者、スタッフも早く仕事を終えられる
・なによりも集中してやるので良いものが生まれる
……誰からも喜ばれました。
バークリーの先生の教え通り、「よく聴く」ことが、音楽の質を高めてくれたのです。
リアルタイムで聴くことの大切さ
歌も同じです。
「自分の声をよく聴く」ことが上達への近道、それには「プレイバックしてから聴く」のではなく「リアルタイムで聴く」ことが必要なのです。
確かに録音すると自分の声を聴くことは可能ですが、それではリアルタイムとは言えません。自分の歌を聴いてくれている人と同じリアルタイムで自分の声を聴くことが重要なのです。
ところで録音された自分の声を聴いて、自分の声ではないような違和感を感じた経験を持つ人は多いと思います。
それは、自分自身は骨伝導で声を感じているのに対して、相手には空気伝導で声は伝わるからです。
自分→自分 : 骨伝導
自分→相手 : 空気伝導
これが「違和感」の正体なのですが、この「違和感」から抜け出せないと、本当の意味で「自分の声を聴けている」ことにはならないのですが、そんなことは可能なのでしょうか?
実は簡単に、自分の声を他人が聴いている声に近い感じで聴ける良い方法があるのです。それもめちゃくちゃ簡単な方法で。
「自分の両耳に、両手を当てるだけ」…たったこれだけです。
よく聴こえないときに、手を耳に当ててよく聴こうとすることがあると思いますが、それを片耳だけではなく両耳でやるのです。
まずは普通の状態で「おはようございます」。
次に、両手を両耳に当てて「おはようございます」と、言ってみましょう。
どうですか、全然聴こえ方が違うはずです。
両手を両耳に当てているときのほうが、よく聴こえ、大きく聴こえたはずです。
これは、口から出たあとの声の空気伝導を通常よりよく感じられているからです。このときの声の聴こえ方が、他人が聴いているあなたの声に近いのです。
歌でも試してみましょう。
好きな歌を同じく
・普通に
・両手を両耳に当てて
歌ってみてください。
「おはようございます」のときと同じように、「両手を両耳に当てて」のほうが、よく聴こえ、そして大きく聴こえたはずです。
次は録音してみましょう。
スマホのアプリで良いので、上記のように
・普通に
・両手を両耳に当てて
「おはようございます」と「歌」を録音して、それぞれの声を比べてみてください。
どうですか? 「両手を両耳に当てた」ときのほうが、声が良く出ていて、そして「通る声」だったはずです。
これは、両手を両耳に当てることで、自分の声がリアルタイムでよく聴こえるので、無理に声を出そうとすることがなくなるからです。
私が行なっているレッスンで生徒さんに「両手を両耳に当てた」状態で歌ってもらうと、
・音程が良くなる
・通る声質になる
・適切な声量になる
……など大きな成果をあげる生徒さんが多いです。
カラオケで歌う場合、カラオケの音や自分の声が聴こえにくい状態だと、音程やリズムが不安定になり気持ちよく歌えない。
ライブでステージ上のモニタースピーカーから、演奏の音や自分の声が聴こえにくい状態だと音程やリズムが不安定になり気持ちよく歌えない。
そんな経験を持つ方もいらっしゃると思いますが、「両手を両耳に当てた」状態で歌うことは、その逆の状態、「とても歌いやすい状態」と言えるのです。
「聴くこと」の大切さに気づけるとあなたの歌は格段に成長できます。
ぜひ試してみていただきたいと思います。
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リットーミュージックが運営するオンライン・ヴォーカル・レッスン『歌スク』に小泉誠司が参加中。無料体験レッスン(1回のみ25分)も行なっていますので、まずは『歌スク』のサイトにアクセスしてください。
小泉誠司のプロフィールページ、レッスン詳細などはこちら!
https://uta-school.jp/teacher/detail/8
本コラムの執筆者
小泉 誠司
ニューベリーサウンド
小泉 誠司(コイズミ セイジ)
ボイストレーナー/作編曲家。米バークリー音楽大学卒。帰国後数々のアーティストの作編曲&プロデュースする一方、ボイストレーニング等新人育成にも力を注ぎ、数多くのアーティストをデビューさせた実績を持つ。
伝説のTVオーディション『ASAYAN』はじめ、数々のオーディションでレッスンや審査を行なうほか、機動戦士ガンダムの主題歌作曲も手がけるなど、多様なメディアで活躍。医療機関でのセミナーも多数、医学的見地に基づいた指導には著名アーティストや人気俳優&声優はじめ、セミナー講師、医師、弁護士など各方面からの信頼も厚い。テレビ東京『〇〇式って効くの?歌下手が3時間で…激変!?』など、TV出演や監修も多数。
著書に『ボイトレの“当たり前”は間違いだらけ!? すぐに歌がうまくなる「新常識」』(リットーミュージック)、『人生を変える「勝ち声」「負け声」 あなたを救う「声の法則」教えます ! 』(リットーミュージック)、『1分でいい声になる! 』(自由国民社 )などがある。
本コラムの記事一覧
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第1回:ボイストレーナーがいなくなればよい!
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第4回:いざ本番!日頃の「お笑い発声法」があなたを救う!
2022.04.4
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第5回:「もも上げ」で腹式呼吸は簡単になる!
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第6回:毎日の「アレ」をやれば腹式呼吸がマスターできる!
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第7回:「お腹を膨らませて声を出して」は合ってるの?
2022.04.25
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第8回:今夜はお風呂に入ろう。遊びながら腹式呼吸がわかります!
2022.05.2
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第9回:今夜もお風呂に入ろう! さらに腹式呼吸が楽しくなります!
2022.05.9
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第10回:「ため息」をつけば腹式呼吸がマスターできる!?
2022.05.16
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第11回:魔法の度数45°で呼吸はラクになる!
2022.05.23
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第12回:腹式呼吸はストローで簡単にマスターできる!
2022.05.30
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第13回:プロとアマの違いは発声スピードにあり。ストローで簡単解決!
2022.06.6
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2022.06.13
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2022.06.20
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2022.06.27
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第17回:頭のてっぺんから声を出したければ、バースデーケーキのロウソクを消そう!
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第18回:「ブーーーー!」……ブーイングで声はさらに出やすくなる!
2022.07.11
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第19回:声が見えればいいのに!
2022.07.18
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2022.07.25
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第21回:「着火剤メソッド」で声は力強く、そして心は熱くなる!
2022.07.31
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第22回:ここだけの話……皆が知らない発声に不可欠なもの教えます!
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第23回:着火剤メソッド第3弾「ボッー編」、恐ろしいほど簡単に歌いやすくなる!
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2022.08.29
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2022.09.26
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2022.11.28
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2022.12.12
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第41回:「声が出やすい、声が出にくい」……そのメカニズム教えます
2022.12.19
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第42回:バークリーが気づかせてくれた「聴くことの大切さ」
2022.12.26
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第43回:「腹話術」で歌えると、アレができるようになる!
2023.01.9
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第44回:コレができると腹話術マスターできます
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第45回:コレをやったら高い声が出せなくなる!
2023.01.23
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第46回:コレをやめたら高い声が楽に出せる!
2023.01.30
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第47回:高い声を出したきゃ「自分のキー」を知るべし!
2023.02.6
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第48回:「高いところを歌える」ことが手品だとしたら……
2023.02.13
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第49回:「いくらなんでも高すぎて歌えない曲」を歌える秘策教えます
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第50回:コレで解決! 謎アドバイス「裏を感じて」、「グルーヴを出して」
2023.02.27
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第51回:花粉症に負けない発声法、教えます
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第52回:腹式呼吸は笑顔から
2023.03.13
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第53回:カラオケの点数が劇的アップ、タイパ練習法はコレだ!
2023.03.20
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2023.03.27
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2023.04.3
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第56回:腹式呼吸をマスターしたければ、お腹は引っ込めてはいけない!
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第57回:あなたは「本当の声」を出していない!
2023.04.17
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第58回:絶対にやってはいけない練習法、やっていませんか?
2023.04.24
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第59回:歌っていて喉が痛くなりませんか? 解決法を教えます
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第60回:あなたの声、通っていますか?
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第61回:このままだと喉を壊してしまいますよ
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2023.05.29
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第64回:ボイトレなのに発声練習をしない!?
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第67回:「通る声になりたい!」……マスクも使い方次第で味方になる!
2023.06.26
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第68回:「腹式呼吸」の呪縛から解放します!
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第69回:巷に溢れるウソの「腹式呼吸」をやめれば「力み」、「緊張」から解放される!
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第70回:腹式呼吸、そろそろ腹筋を忘れませんか!?
2023.07.17
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第71回:謎アドバイス「腹から声を出せ」では腹式呼吸にはなりません!
2023.07.24
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第72回:それってプロはやっていないよ。──ビブラート編
2023.07.31
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第73回:鼻呼吸をすると腹式呼吸ができない!
2023.08.7
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第74回:「忙しくて練習時間がない」と言い訳をする前にコレをやってください!
2023.08.14
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第75回:「忙しくて練習時間がない」というあなた、歩きましょう! 歌がうまくなるので。
2023.08.21
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第76回:ど真ん中の質問です。「腹式呼吸」を本当に理解できていますか?
2023.08.28
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第77回:寝ると腹式呼吸がマスターできる!
2023.09.4
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第78回:喉に負担をかけない「声の出し方」お教えます!
2023.09.11
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第79回:歌うときにブレスはしてはいけない!
2023.09.18
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第80回:「喉を大きく開けて歌おう」はやめて歌おう!
2023.09.25
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第81回:早口をやめるとオーディションにも合格、成功できる!
2023.10.2
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第82回:喉の不調はコレで解決!
2023.10.9
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第83回:歩きながら腹式呼吸できる練習教えます
2023.10.16
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第84回:「通る声」になりたければ声帯の負担を減らそう
2023.10.23
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第85回:あなたはもうすでに緊張している。なのでうまく歌えないのです。
2023.10.30
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第86回:声量アップしたければ「大声を出そう」と思ってはいけない!
2023.11.6
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第87回:こうすれば歌はうまくなる! 滑らかな発声のヒントはバイオリンにあり!
2023.11.13
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第88回:鼻呼吸したければ、大きな口を開けてはいけない!
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第89回:低いキーで歌うリスクを恐れなければ、高いキーでも歌えるようになる!
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