【連載】「唄いろは」

鈴華ゆう子

第21回「着物風衣装制作、こだわりの裏側」

今回は、私のスタイリングについて触れたいと思います。
鈴華ゆう子といえば、着物や和風というイメージを持っていただいている方が多いと思いますが、これらは、私が作りたいスタイリングのイメージを衣装さん、ヘアメイクさんにお伝えし、プロの方々のお力をお借りしながら完成していきます。

今回はまず衣装にフィーチャーしたいと思います。

ゼロの状態から、オリジナル衣装が完成するまで

私は、デビュー前からのお付き合いをしているデザイナー、有伽さんに衣装をお願いすることが多いです。
着物や、和風のニュアンスを入れたデザイン、感性が素晴らしく、私自身も有伽さんのファンでもあります。
さらには、機能性も抜群で、長年の付き合いがあるからこそ、互いに重ね合った試行錯誤が活かされた工夫が、ありとあらゆるところに隠されています。

私の衣装はゼロの状態から、つまり布選びから始まることがほとんどです。

昔は、口頭でやりたい雰囲気をお伝えして、お任せで作成いただいていましたが、今のやり方で多いパターンとしては、私がイメージのデザインを描いて有伽さんにお渡しし、打ち合わせをしながらアドバイスやオススメをいただき、形にしていくことが増えました。

例えばこちら。
『ボカロ三昧2』のアルバムジャケットで着用している衣装の、私が描いた最初のラフ画です。

そして、こちらが完成型です。

昨年のBillboardライブに着用したソロのラフ画。

そして、こちらが完成型です。

ラフ画→デザイン画→仮縫→フィッテング→本縫い→フィッテング→小物選び→着ながらリハーサル→微調整→完成。

完成までには、毎回このような段階を踏むことが多いです。

ライブでも着用するため、なるべく軽量化できるような工夫があり、さらには通気性や機能性も抜群です。
私の動きの癖などにも合わせてくださっており、それが有伽さんから離れられない大きな理由のひとつにもなっております。

>>次ページは最新アルバム『I vs I』の衣装の工夫ポイント・こだわりをご紹介!

本コラムの執筆者

鈴華ゆう子

6月7日生まれ 茨城出身。3歳よりピアノ、5歳より詩吟と剣詩舞を学び、2011年12月、『日本コロムビア全国吟詠コンクール全国大会』優勝の経験もある、東京音楽大学ピアノ科卒業の音楽才女。

「伝統芸能を世界へ広げたい」という思いから和楽器バンドを結成。また一方で地元愛も強く持ち、いばらき大使・水戸大使を務める一面も。ロックに詩吟を融合させ、唯一無二の歌声で圧倒的な存在感を放つ、和楽器バンドの音楽を華やかに彩るスーパー・ヴォーカリスト。

現在、「和楽器バンド」のヴォーカル、和風ユニット「華風月」のヴォーカル&ピアノを担当。
ソロ活動としては、アニメの声優に挑戦するなど才能の幅を広げている。

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