【連載】「唄いろは」

鈴華ゆう子

番外編「『鈴華ゆう子 Jazzy Night 2022』を振り返って」

なぜソロをやるのか?

なぜソロをやるのかと言えば、
バンドは様式美。だと思っているからです。

様式という縛りがある中でやるからこそのカッコ良さ、素晴らさが生まれる。
編成の良さを壊してまで音楽をするのは、材料が違うもので無理矢理流行りの料理を作るようなもの。

例えば、トマト、トリュフ、キャビア、松茸、米(つまり、決まった楽器)で、今流行りのフルーティなガレットを作ってくださいと言われても、それならば違う材料揃えたほうが早いし美味しく作れますよね。

決まった材料だからこその美味しい料理を生み出すのがバンドで、材料を揃えて作りたい料理をゼロから表現するのがソロ活動です。

個性の強い材料の揃ったバンドだからこそ、縛りの中で生まれてくる料理は奇想天外なものが多く、それはそれは面白いのです。
そして、自由度が高いからこそゼロから生み出せるという縛りのなさは、ソロ活動の醍醐味です。

どちらもあってこそ、私自身をようやく表現できるのです。

今回のバンドメンバーは控えめに言って最高!

最後に、今回、ともに料理を作ってくれたプロのメンバーについてですが、
なんとも贅沢で心地の良い時間をプレゼントしてくれました。

バンドマスターを務めてくれた広田圭美さんは私の親友でもあり、藝大作曲家卒の、類まれなるアレンジ力と、ひとりの演奏とは思えないほどのパワフルな演奏力。
特に彼女の左手は素晴らしく、こんなに左手が充実したピアニストはいないです。
例えピアノひとりだとしても、バンドサウンドのように支えてくれるのです。

今回も、ギターがいない編成とは思えないほど、豊かな音で支えてくれました。
歌に寄り添い、より感情を盛り上げてくれます。

ベースの蓮池真治さんは、超絶技巧にリハから何度鳥肌が立ったことか。
彼がいてよかったと心から感じる存在感を放ち、とても華があるベーシストです。

エレキベースもウッドベースも弾きこなし、ソロを何度も聴きたくなるような味のある演奏をします。
演奏中のアイコンタクトも、私の気分を上げてくれました。

ドラム&パーカッションはリ・リョンギさん。
ドラムもパーカッションも楽曲によって使いこなし、原曲を忠実に再現する力も優れている若手のパフォーマーです。
エネルギッシュな演奏から繊細な表現まで幅が広く、しっかりと締めてくれる存在でした。
毎日更新中のInstagramはフォロワーがグイグイ伸びており、注目です!

そしてなにより3人の人柄が楽屋を和ませ、その雰囲気が良い音楽に繋がっていきました。
まるでバンドを組んでいるチームかと錯覚するほど、お互いを尊重し、意見を出し合いながらより良い作品作りができました。

控えめに言って最高です!

そんな、刹那なセットリストを噛み締めながらのステージでした。


新プロジェクト『SUZUHANA』

本プロジェクトは、誰かに想いを届けるアイテムとして、また、日々の癒しとして、花や植物を楽しむことから着想を得て、鈴華自身が “音楽×花で想いを表現するミュージックフローリスト”となり、さまざまな形で音楽という花を届けていく。

鈴華ゆう子を中心とし、イラストレーターやアートディレクター、コピーライターを含む、Project『SUZUHANA』クリエイティブチームで結成されている。

プロジェクト最初の音源が本日SNSにて投稿され、サビ部分が公開となった。
「泥棒猫」と題された楽曲は、“少し背伸びした恋”をテーマに描かれた小悪魔的なラブソング。幸せを求める女性の恋心を叙情的な詞世界とミステリアスなサウンドで表現したミディアムナンバーとなっている。
同時に公開されたプロジェクト第一弾映像は、鈴華ゆう子を中心としたクリエーター集団が制作し、コピーライターとアートディレクターによるユニット『KUMAMI』が、デジタル上に咲く架空の花「泥棒猫」のビジュアルや花言葉を考案。

徳島在住のイラストレーター『24』(にじゅうよん)がイラストを手掛け、モーショングラフィックデザインチームの『Design&Days』が動画制作を担当した。

プロジェクトのSNSアカウントには、毎週火曜日19:00に新たな音源やイラストが続々と投稿される予定となっており、ソロ活動として新たなフェーズに突入した鈴華ゆう子の作品を楽しみにお待ちいただきたい。

【SUZUHANA プロジェクト SNS】
TikTok:https://www.tiktok.com/@suzuhana_musicflorist
Instagram:https://www.instagram.com/suzuhana_musicflorist/
Twitter:https://twitter.com/music_florist

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本コラムの執筆者

鈴華ゆう子

6月7日生まれ 茨城出身。3歳よりピアノ、5歳より詩吟と剣詩舞を学び、2011年12月、『日本コロムビア全国吟詠コンクール全国大会』優勝の経験もある、東京音楽大学ピアノ科卒業の音楽才女。

「伝統芸能を世界へ広げたい」という思いから和楽器バンドを結成。また一方で地元愛も強く持ち、いばらき大使・水戸大使を務める一面も。ロックに詩吟を融合させ、唯一無二の歌声で圧倒的な存在感を放つ、和楽器バンドの音楽を華やかに彩るスーパー・ヴォーカリスト。

現在、「和楽器バンド」のヴォーカル、和風ユニット「華風月」のヴォーカル&ピアノを担当。
ソロ活動としては、アニメの声優に挑戦するなど才能の幅を広げている。

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