【連載】「唄いろは」

鈴華ゆう子

鈴華ゆう子(和楽器バンド) 第1回「和のうたいびと」

2021.11.8

和楽器バンドのヴォーカルの印象といえば、癖のある歌い方をして、衣装がぱっと見ど派手で、なんだか大人数のバンドの人。
といったところでしょうか。

少し踏み込んで知っていただくと、どうやら詩吟の師範らしく、扇子を持って舞って歌ったりもしているし、時々ピアノも弾く、という情報が次に入ってくるのかと想像します。
そんなイメージの私が歌うということに着目してコラムを書かせていただくことになりました。

鈴華(すずはな)ゆう子と申します。

自分の詳細はおいおい触れていくとして、さてどんなことを書いていこうかと考えますと、私といえば「和の人」。

というわけで、
私が思う「日本人の身体だからこそ出せる日本人ならではの歌の魅力」や、「海外の経験から感じた日本人歌手としての武器」、「日本国においての歌手になるまでの道、そして歌手として生きるということ」などなど、「和の人」の視点で毎回テーマを決めて噛み砕いていきたいと思っています。

歌というのは、人が生きる上で切ってもきれないもの。
歌は、ほとんどの方が歌いたい時に好きに歌えるものとして、暮らしに寄り添って存在しています。

あなたはどんな時に歌いますか?
楽しい時? ストレス発散? 悲しい時?

歌をうたうことを仕事にした私は、どんな状態にあっても「歌うこと」をやめません。
元々歌が好きでよく歌ってますが、今は常に歌っているといっても過言ではありません。
プロとして歌うようになってさらに知ることになった歌の絶大な魅力。

中には歌うことに苦手意識を覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、本来歌は生きるための活力を与えてくれると思います。

自身を振り返ってみると、幼い頃は童謡、わらべ歌、唱歌などをたくさん口ずさんでいました。

手遊びと共に歌いました。
絵描き歌を歌いました。
自転車をこぎながら鼻歌を歌いました。
母の歌う子守唄に重ねて歌ってみたり。
お風呂で数えた数字、それもリズムと音程のある歌。
ジャンケンをするにも歌いました。
小学生でかけ算を歌にしました。
祖母の唱えるお経を真似しました。それもまた歌。

生活の中には歌が溢れています。
そして、和の旋律やリズム、日本ならではの音楽が身近にたくさんあり、さりげなく無意識に声に出していたりするものですね。

幼い頃から馴染みのある旋律とリズムで表現する楽しみを、日常の中から見つけてみるのもなかなか趣があります。
歌、音楽、そして和が大好きな私から、見えているその世界を、これから共有していきたいと思います。

本コラムの執筆者

鈴華ゆう子

6月7日生まれ 茨城出身。3歳よりピアノ、5歳より詩吟と剣詩舞を学び、2011年12月、『日本コロムビア全国吟詠コンクール全国大会』優勝の経験もある、東京音楽大学ピアノ科卒業の音楽才女。

「伝統芸能を世界へ広げたい」という思いから和楽器バンドを結成。また一方で地元愛も強く持ち、いばらき大使・水戸大使を務める一面も。ロックに詩吟を融合させ、唯一無二の歌声で圧倒的な存在感を放つ、和楽器バンドの音楽を華やかに彩るスーパー・ヴォーカリスト。

現在、「和楽器バンド」のヴォーカル、和風ユニット「華風月」のヴォーカル&ピアノを担当。
ソロ活動としては、アニメの声優に挑戦するなど才能の幅を広げている。

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