【連載】『ENGAB♡AtoZ』

ENVii GABRIELLA

HIDEKiSMが歌手という仕事にかける想い「歌わせてもらえるならなんでもする」~【ENGAB♡AtoZ】第23回~〜【ENGAB♡AtoZ】第23回〜

2024.10.15


※本連載は、音楽系エンタメサイト『耳マン』の更新終了に伴い、2024年3月より当サイト『Vocal Magazine Web』にお引っ越ししました。第7回までの連載記事はこちらをご覧ください!

唯一無二の3人組オネエユニットENVii GABRIELLA(通称エンガブ)のメンバーが愛してやまないヒト・モノ・コトについて、アルファベットのAからZを頭文字に始まるキーワードで紹介していく連載『ENGAB♡AtoZ』。第23回はHIDEKiSMが“W”を担当し、 “WORK”(仕事)をテーマに、歌手という仕事にかける想いを綴ります。

【W】HIDEKiSMが歌手というWORK(仕事)にかける想い

仕事なんてだぁいきらい♡
一生呑んで騒いで楽しく暮らしたぁい♡

なんてわけにはいかないんです。
なんてったって三大義務。

じゃあせめて好きなことを仕事にしたいな。
自分の好きな仕事でお金を稼いで暮らしたいな。
私にとってそれは“歌”でした。
歌を歌うことを仕事にしたかった。

まぁそんなことを思って次の日に歌手になれるわけでもなく、歌を歌うと決めたその日から気付けば18年もの歳月が経ちました。早いわね。
最初は右も左もわからず、友達の紹介で知り合った方のライブイベントにカバーソングで出演したりしていました。

オーディションとかもたくさん受けたなぁ。
いっつも良いところまではいくんですけどね。
最終で落とされたりしていました。

音楽の専門学校に通って声楽を習うとか、ボイトレに通うとか。したかったけどできなかったの。
貧乏だったから。
まぁ今となってはそれも言い訳かもね。

だけど一般男性よりも高音が出るし、若さ故の“根拠のない自信”だけはあったから、キャラを活かしてなんとか当時人気のあったライブイベントとかには出演させてもらったりしたんだけどね。そんなことしててももちろん飯なんか食えるわけもなく、シフトの融通が効くコールセンターで契約社員しながら、週末はライブイベントに出演するみたいな生活をしていました。

どうすれば大好きな歌をもっと歌わせてもらえるんだろう。
どうすればもっとたくさんの人に聴いてもらえるんだろう。
どうすればこれでご飯が食べられるようになるんだろう。

そんなことを毎日考えてたけど、時は無情にも過ぎ去り、甘い誘惑に負け、日々の生活に追われ、気付けば割と良い歳に。

今振り返ると私に足りなかったものは“好きなことを仕事にする覚悟”だったんだなって思います。
いつかいつかと、夢見る夢子ちゃんだったんだと思う。

エンガブを始めるときに決めたこと「歌わせてもらえるならなんでもする」

だからね。エンガブを始めるときにもう一度考え直したのよ。
もっと腹括れよ。
これで飯を食うんだろって。

そして決めたの。
「歌わせてもらえるならなんでもする」って。

振り返ればやりたくない仕事もあった。
なんでこんな仕事しなきゃいけないのかなって苦しくて辛くて「やっぱ自分向いてないんじゃないかな」って、アイデンティティさえも大崩壊しそうな夜もたくさんあった。

けどね。そのたびに自分に言い聞かせてきたの。
「歌わせてもらえるならなんでもする」って。

そこで気づかされたのよ。
過去に私がしてきたことはプロの仕事じゃなかったんだなって。今更。
私が目指していたアーティスト像の一線にいる方々はもっと歯食いしばって、壮絶な想いをして真摯に音楽に向き合ってきていたんだよね。もっと自分の歌を聴いてもらうために。って今更。

そんな当たり前のことに気づくことが、こんなにも遅くなってしまって、今となってはとっても恥ずかしい話なんだけど。

けど遅いなんてことはないわよね。
気づけて良かった。

今ボイトレに通えて、レコーディングして、ライブして。
音楽に、ステージに、向き合う時間をいただけていて心から感謝しています。
全然まだまだですが。

もっと精進したい。
もっともっと歌に向き合っていきたい。
もっと自分自身に向き合って行きたい。
そしてもっと音楽に向き合っていきたい。

今これが私の仕事です。

夢を目指す皆様が、お仕事で大事なモノを守る皆様が、決してどんなお仕事であっても、どうか真摯に向き合い続けられますように。
そして自分を、大切な人を守っていけますように。

私はこれからも歌を歌っていきます。
それがどんな形であっても。


割とがんばってはいたんだけどね

聴いてくれる人がいる限り、私は歌い続けるよ

(HIDEKiSM)


HIDEKiSM(ヒデキズム)

1月17日生まれ、東京都出身。音楽ユニット・ENVii GABRIELLAのメンバーで、YouTubeチャンネル『スナック・ENVii GABRIELLA』のチーママ。同ユニットの企画やマーケティングを担当している。2013年にバラエティ番組『笑っていいとも!』内のコーナー『オネエメンコンテスト』で優勝し、同コーナーから輩出された“オネエ系イケメン”5人組グループ・ONEPのメンバーとして約半年に渡りレギュラー出演した。当時からLGBT系アーティストとしての活動を精力的に行っており、2016年にTakassyからユニット結成の提案があったことから、ENVii GABRIELLAのメンバーとなった。
・HIDEKiSM X:https://x.com/HIDEKiSM0117
・HIDEKiSM Instagram:https://www.instagram.com/hidekism/

リリース情報

メジャーセカンドミニアルバム『DVORAKKIA』
2024年5月29日(水)リリース

DVORAKKIA』KING e-SHOP限定豪華盤ジャケット
『DVORAKKIA』KING e-SHOP限定豪華盤
『DVORAKKIA』通常盤ジャケット
『DVORAKKIA』通常盤

収録曲

1. Mother Ship / Message in a Bottle
2. Portrait of Love / Petal Dance
3. Cherry Pie / Dvorakkia
4. Strangers / Fate
5. 哀恋
6. 僕の名を持つ君へ
7. Sail On

https://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t14730

https://engab.lnk.to/DVORAKKIA_CD/

本コラムの執筆者

ENVii GABRIELLA

ENVii GABRIELLA
Takassy(タカシ)、HIDEKiSM(ヒデキズム)、Kamus(カミュ)からなる唯一無二の“最強オネエユニット”。それぞれ違うフィールドで活躍していた3人が、2017年3月よりユニットでの活動を開始し、2021年10月にメジャーデビュー。バラエティ豊かな楽曲、圧倒的な歌唱力、息の合ったダンス、ピンヒールを着用しての華麗なパフォーマンスが特徴的。“動画で楽しむ新宿二丁目”がコンセプトのYouTubeチャンネル『スナック・ENVii GABRIELLA』も人気で、約20.6万人のチャンネル登録者数(2023年11月時点)を誇る。

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