【連載】『ENGAB♡AtoZ』
ENVii GABRIELLA
Takassyが考えるパートナー「人生のパートナーは自分自身」 〜【ENGAB♡AtoZ】第16回〜
2024.07.2
※本連載は、音楽系エンタメサイト『耳マン』の更新終了に伴い、2024年3月より当サイト『Vocal Magazine Web』にお引っ越ししました。第7回までの連載記事はこちらをご覧ください!
唯一無二の3人組オネエユニットENVii GABRIELLA(通称エンガブ)のメンバーが愛してやまないヒト・モノ・コトについて、アルファベットのAからZを頭文字に始まるキーワードで紹介していく連載『ENGAB♡AtoZ』。第16回はTakassyが“P”を担当し、“Partner(パートナー)”をテーマに、自身が考える人生のパートナーについて綴ります。
【P】Takassyの人生のパートナー
Partner=Personal
パートナーと聞いて何を思い浮かべますか。
恋人? 特別仲のいい友人? 仕事の相手? ダンス?
私の人生においてパートナーは自分自身です。
結果ね。
それについて最近ずっと考えてたのね。
ネガティブなことを考えて悶々としてたときに、「とりあえず無心で曲を作って忘れな」って言ってきたの。自分が。
そのときに、あ、今自分と会話してる……って気づいたの。そう考えてみるといつだって、相反する答えと意見を持った自分が頭のなかで揉めていて、勝ったほうの意見で私は行動を起こすことになる。何か不測の事態が起きて、テンパりそうになると、もうひとりが出てきて、淡々と話しだす。
「まずこれを先にやって、それからこれをやれば解決するから大したことない」って。
それか「諦めな」とか。
人と会話をしてるときに何を言ったら適切かってことも、瞬時に自分と意見を交換して口に出す言葉を決める。実はそれが“考える”ってことなんだが、ファンシーな感じに言うと“自分とおしゃべりしてる”。
もう長い間私は私のパートナーとして生きてきた。この人生どう生き抜くか。何を達成したいのか。
でも、人間は社会を形成する生きものだから、私ひとりのことだけを考えるわけにはいかない。
“大切に思っている他人”
そういう人たちとどう向き合っていくかというのが、私のなかでとても大きな課題です。
家族や友達、あるいは恋人がいるときはその人も。
私は何かに集中し始めると、それ以外のことを何も考えられなくなってしまいます。そして常に人生の目標を立てて、そのために何をするかを考えて行動をしています。
すると、気を抜くとそこにほかの人との時間が抜け落ちてしまうという不具合が発生します。
大切に思っているのに、蔑ろにしたいわけじゃないのに、集中しないと私のなかの方位磁石が“子どもの頃から描いていた未来”のほうへ、ピンっと向いてしまってそこに一直線になっちゃう。
寄り道が楽しいとか、息抜きが楽しいとか、気分転換が必要とか人は言うけれども、私の息抜きって仕事なのね。だってやりたいことが仕事になってんだもの。何が息抜きよ。何が気分転換よ。息抜きも気分転換も全部今の仕事になったのよ。辛いとか大変とか寝れないとか愚痴りつつも自分を痛めつけて完成させることに中毒すら覚えてる。
「私大変。忙しい。最高」ランナーズハイ的な何か。
嗚呼私は愚かで利己的な人間です。
ワーカホリック気味な私が仕事から抜け出すための“とある方法”
そう考えると好きなことを仕事にするのも考えものね。線引きできなくなるから、時間も日にちも曜日も1年も10年もずーっとひと繋ぎ。
仕事は“仕事”って自覚できることをしたほうがいいのかも。どうなんだろ。
でも、でも! 大事な人と会う時間が愛おしく感じるのも事実で。そんな人たちと人生をシェアしたいとも真剣に思ってるの。
みなさん。
そこでご紹介するのが“カレンダー”です。
便利よ。カレンダー。そこに予定を書き込むと、あら不思議。そのとおりに行動しないといけないという暗示にかかるのです。
私は発見しました。カレンダーという素晴らしいものを。私は仕事以外の予定を率先して書き込むことにしました。仕事の予定より優先して。
するとですよ。その予定をずらすよりも、その予定がないところをいかに効率的に使って仕事をするか。という作業になってくるのです。これで仕事が二の次になりました。素晴らしいことです。人生に無理やり線引き(マス目)を作ることに成功しました。
何やら仕事を蔑ろにし始めたみたいな雰囲気出てますけれども、違いますよ。実のところ苦行と紙一重の仕事から抜け出す方法を編み出したのです。なんでも表裏一体。
こいつ何言ってんだ。と思ったでしょう。
そうでしょうとも。
でも私のような人間は、パートナーである“自分”と結託して“自分を騙す”ことが必要なのです。
矢面に立っている“たかし”をどうやってコントロールするかという作業を裏方の“たかし”が日夜行っている。だから私は正気を保つことができているのです。
パートナー。それは自分自身。
みなさん、自分のパートナーである自分とうまく付き合えてますか?
(Takassy)
Takassy(タカシ)
3月24日生まれ、神奈川県出身。音楽ユニット・ENVii GABRIELLAのリーダーで、YouTubeチャンネル『スナック・ENVii GABRIELLA』のママ。同ユニットの楽曲やアートワークを担当している。専門学校でボーカルを専攻し、卒業後はsouljuice(ソウルジュース)名義でアーティストとしての活動を開始。楽曲やデザイン、ステージングなどのセルフプロデュースを行うほか、メジャーアーティストへの楽曲提供も行う。2022年12月には自身初となる著書『私は私の幸福論を歌うから、あなたはあなたの幸福論を歌えばいいの』を発売した。
・Takassy X:https://x.com/souljuicemuzik
・Takassy Instagram:https://www.instagram.com/souljuicemuzik/
リリース情報
メジャーセカンドミニアルバム『DVORAKKIA』
2024年5月29日(水)リリース
収録曲
1. Mother Ship / Message in a Bottle
2. Portrait of Love / Petal Dance
3. Cherry Pie / Dvorakkia
4. Strangers / Fate
5. 哀恋
6. 僕の名を持つ君へ
7. Sail On
リリース&特典情報
https://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t14730
ダウンロード&サブスクリプション
https://engab.lnk.to/DVORAKKIA_CD
ライブ情報 〜ENVii GABRIELLA LIVE TOUR 2024『DVORAKKIA』
『ENVii GABRIELLA LIVE TOUR 2024「DVORAKKIA」』
・6月21日(金)〜22日(土) @cube garden(北海道)
・6月29日(土) @Zepp Namba(大阪)
・6月30日(日) @Zepp Nagoya(愛知)
・7月6日(土) @DRUM LOGOS(福岡)
・7月14日(日) @Zepp DiverCity(東京)
本コラムの執筆者
ENVii GABRIELLA
ENVii GABRIELLA
Takassy(タカシ)、HIDEKiSM(ヒデキズム)、Kamus(カミュ)からなる唯一無二の“最強オネエユニット”。それぞれ違うフィールドで活躍していた3人が、2017年3月よりユニットでの活動を開始し、2021年10月にメジャーデビュー。バラエティ豊かな楽曲、圧倒的な歌唱力、息の合ったダンス、ピンヒールを着用しての華麗なパフォーマンスが特徴的。“動画で楽しむ新宿二丁目”がコンセプトのYouTubeチャンネル『スナック・ENVii GABRIELLA』も人気で、約20.6万人のチャンネル登録者数(2023年11月時点)を誇る。
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