【インタビュー】純烈、芝居と歌の２本立ての『明治座９月純烈公演』を語る。歌との向き合い方、音楽監督との化学反応、喉ケアなど（撮り下ろし写真11枚）

2023.08.15

取材・文・撮影：田代智衣里（Vocal Magazine Web）

僕らのできることとできないことを全部わかってる音楽監督

──みなさんが健康を維持するためにやっていることはありますか？

酒井　睡眠不足がゼロになるようにっていうのと、家族がすごいクーラー好きなんだけど、俺はクーラーがやばい……喉とかね。体調がおかしくなるじゃないですか。だからなるべく自分の健康を確保するために、部屋を変えたりする。夜中にクーラーつけがちな子供とは寝ないとかね。新幹線、飛行機も乾燥するし、どこに行ってもそうなので、なるべく長袖Tシャツにしてる。

──気をつけていくと体調は全然違う？

酒井　悔いが残るしね。せっかく来てくれたのに自分の調子が悪かったらやっぱり申し訳ない。あとは、好調の幅がどんどん狭くなっていると思う。常に何か不調。首痛いとか、なんかだるいなとか。でも、だからなんとかリカバリーしようとして力が出てる部分もあるような気もします。

後上　僕は寝る前、家に帰ってお風呂に入るとき、朝起きたときには、体温計と体重計を測る風習があります。気温にはめちゃめちゃ無頓着というか、涼しくなくて寝れないのが一番きついっていうタイプなんです。もともとタバコを吸うタイプだし、あんまり気にしないんですけど、毎日同じ数字だけ知っておくと、変化があったら何かあったのかなと気付けるので。

例えば前の日に湯船に入ってなかったとか、そういうので変わるんだと知っておくと、いつもと様子が違う日に飴をなめるとか、ロキソニンを飲んでみるとか、慌てずに対処できます。

白川　僕は毎日睡眠をとることと、必ず湯船につかること。それと今の時期はクーラーの設定温度を基本的に28〜29度でけっこう高めにする。

酒井　それ、クーラーの意味あるの？

白川　外の温度が35度とかで、それより低いわけでしょ。結局僕の体感としては、外と中の温度をあんまり変えたくないんですよ。外に出たときにものすごく暑かったりすると、一気に汗をかいてしまったり、身体がだるくなったりするので。そういった現象を起こさないために、極力高めにするんです。

喉のこともあるので、あんまり気温を低くすると乾燥してしまいますし。基本的に純烈ってほぼ毎日ステージがあったり、アスリート的なものなので、やっぱり日頃の体調面は気にして過ごしてます。

外に行ったりすると、クーラーの設定温度がめちゃくちゃ低いじゃないですか。だから僕がまずやることは、クーラーを消したりとか、メンバーがいたらほかの部屋に行って声出しをすることです。

岩永　僕は純烈に入る前から適度に運動して、よく食べて、睡眠をちゃんととることを基本的にやっています。暑い夏が大好きなので、この間の休みも36〜8度あったんですけど、昼間に近所の坂道をダッシュして、ちょっと吐きそうになって帰ってきました。

酒井　やべえやつ入れちゃったんですよ！！

後上　適度に運動って言ったけど、適度じゃないよ。

酒井　ジムじゃなくて全部外だからね。

岩永　夜はちゃんとアルコールで消毒してます（笑）。

──公演中も禁酒はしないですか？

岩永　公演が続く日はちょっと抑えようかなと考えたりはします。

酒井　成功を掴むにあたって、“両手で掴んでる片っぽを捨てろ”とメンバーに言ってるんです。片っぽで成功を掴んでもらいたいから、両方捨ててくれとは言えへんのですよ。後上がデビューの頃に言ったのは、“リーダーすみません、考えたんですけどタバコを続けていいですか？”って。それは“いいよ”っていう感じだったりするから。だから岩永の場合は、スキャンダルはもうあかんから、酒と成功を掴むのであれば、酒をそのままでええと思う。

後上　（岩永は）すごく飲んでも、次の日の朝６時ぐらいからもう腕立てが始まってる。

酒井　その代わりに、名古屋から新横浜までの１時間ぐらいの間に500mlのハイボールを６缶飲む。

岩永　ちょっと二日酔いぐらいのほうが、トレーニングが捗ります。

酒井　この４人での明治座はたぶんこれが最後になると思います。

一同　あはははは（笑）。

酒井　こいつ（後上）はタバコ吸ってるけどマラソンやるし、あんまり本人にとっては関係ないんじゃないかと思います。

──今回の公演では、ミュージカル風に歌う場面もありそうですか？

酒井　絶対あると思う。今回の音楽監督がフラッシュ金子さんなんでね。村上さんが演出しているほかの舞台でも、フラッシュ金子さんは起用されてる。フラッシュ金子さんは今、僕らも出演させていただくことがある『うたコン』（NHK歌番組）の指揮者をやってらっしゃるんですね。だから僕らのできることとできないことを全部わかってる音楽監督が今回明治座の担当になっているのは、村上さんは絶対意図的にやったと思うんですよ。

“純烈はここまでまだやってないけど、できるはずだよ”とか、いろんなコミュニケーションがあると思うんです。だから僕はどういう台本や演目が稽古場で提示されてくるかがすごく楽しみです。提示されたことは、えっ？！と僕らが思ったとしても、できるであろうという計算がされてるはずなので。怖いなって思ってますけど、思い切ってぶち当たって自分も成長したいので、何でも飲み込んでやろうと思ってます。

──純烈は2023年１月より『明治座プレミアム倶楽部』のプレミアムナビゲーターに就任されましたが、皆さんだからこそ知っている“明治座の楽しみ方”を教えてください。

酒井　明治座から歩いて10分ぐらいのところに焼肉屋さんがあるんですよ。そこがめちゃうまい。明治座の劇場だけじゃなく、明治座の系列店が実はあります。やっぱり食のこだわりがすごいのよ。なので、お芝居を楽しんだあと、ここで純烈弁当も食べたあと、夜に行っていただくといいと思います。

後上　人形町の近辺にはいろんな美味しいお店があります。昼の弁当、夜のお肉が決まってるのであれば、明治座をご観劇の際には１日３食近辺で心も身体も満たしていただくプランで来ていただくと非常にいいのかなと思いますね。

酒井　そこの蕎麦屋も、歴代の歌舞伎役者の皆さんが御用達です。

後上　そうです。日本のスターと胃袋を共有できます。

白川　やっぱり皆さんにお酒も飲んでもらいたい。飲み屋さんもたくさんありますので、お芝居を観られたあとにお酒を飲みながら、ほろ酔い気分でいろんなお話をしていただければなって。そんな楽しみ方もあるんじゃないかなと思います。

岩永　僕はそこに行きたい派です。明治座に観に来たことはあったんですけど、その周りでご飯を食べた経験はなかったので。今回は長丁場なので、次の日にゆっくり休める日は、ちょっとだけ行きたいなって思いましたね。

──最後に、今回の公演で楽しみにしていることを教えてください。

岩永　僕は今までセリ（舞台の昇降装置）をちゃんと使ったことがなかったんです。今回の公演のどこかで使うと思うので、楽しみでワクワクしてます。

白川　僕は前回、純烈号（純烈が移動に使用している車。前回公演で舞台上に登場した）を使わせてもらったんですけど、今回もそれを使わせてもらえるのかを楽しみにしたいなと思います。もし使うのであればどう使うのか、そういった演出も楽しみです。

後上　僕はお客さんの目に触れないところになっちゃうんですけど、明治座さんの楽屋にお風呂があってですね、前回の講演後にそこのお風呂に入るのがすごく気持ち良かったんですよ。だから今回も“あぁ〜、今日１日頑張ったな”って言って、湯船に身体を沈める瞬間が楽しみです。

酒井　僕はやっぱり握手ですね。明治座ファンの方で純烈を初めてご覧いただく方とか、前回はコロナで諦めたけど、今は緩和してきたから来れるという方もいらっしゃると思うので、そういう方たちと握手をして、またどんどん好きになってもらえればなという思いがあるので。やっぱり２部のコンサートの握手するシーンが一番楽しみです。

公演情報

明治座創業150周年記念『明治座９月純烈公演』

【公演期間】
2023年９月８日（金）～10月１日（日）

第１部「ハリウッドスターになりたくない！」
＜あらすじ＞1930年代、ニューヨークの酒場。売れない役者のデビー（岩永洋昭）、パット（後上翔太）兄弟とセールスマンのトニー（白川裕二郎）は偶然、ジャック（酒井一圭）というギャングの悪事を知ってしまう。怒ったジャックは３人を始末しようと銃撃し、逃走劇の末、ロサンゼルスへ。３人はジャックから身を隠すためにハリウッド映画のエキストラに紛れ込んだが、その映画は主演女優・プリシラ（小川菜摘）がわがままに振る舞うＢ級作品。プリシラは若く美しい助演女優・キャロル（横山由依）が気に食わず、いじめてばかりで撮影はしょっちゅう中断していた。一方、ジャックも監督のクラーク（曽我廼家寛太郎）とは昔馴染みで、スタジオに居座っている。ジャックに気づかれないようにする３人だが、デビーとパットはつい演じたがってしまうし、トニーは意外にも芝居がうまく、プリシラに気に入られて相手役に抜擢されてしまい、さらにはキャロルとは恋仲に。それぞれの状況が交錯する中、ついに３人の正体がバレてしまい……。

＜キャスト＞純烈（酒井一圭、白川裕二郎、後上翔太、岩永洋昭）、横山由依、曽我廼家寛太郎、小川菜摘

第２部　純烈コンサート2023『スーパー♨スター』
お馴染みのヒット曲から最新曲まで劇場版特別演出として、純烈の魅力を余すことなくお届けします！

【スタッフ】
第１部「ハリウッドスターになりたくない！」
作：横山一真　演出：村上大樹
音楽：金子隆博
美術：秋山光洋
照明：青野時彦
音響：湯浅典幸
振付：EBATO
ヘアメイク：青木満寿子・山崎潤子
演出助手：福山雅朗・高橋将貴
舞台監督：中島幸則

第２部　純烈コンサート2023『スーパー♨スター』
構成・演出：村上大樹
美術：秋山光洋
照明：青野時彦
音響：宮川雅広
演出助手：福山雅朗・高橋将貴
舞台監督：末永善洋

制作協力：株式会社ジースター・プロ　株式会社クレバーエンタープライズ
後援：日本クラウン株式会社
企画・製作：明治座