【連載】『この季節が終わる前に〜わたしと〇〇のはなし〜』

すぅ(SILENT SIREN)

第48回:Xの投稿が大バズしたおはなしと、AIとの共存についてのおはなし 〜SILENT SIREN・すぅ『この季節が終わる前に〜わたしと〇〇のはなし〜』

どんな人生であれ、私はラッキーな人間だと思う。

最近のわたし

こんばんは、すぅです。

大好きな八月も終わり、夏の終わりを感じる気温が続いています。

以前、八月にはすべての始まりと終わりがあり、起承転結を感じると書いたことがありますが、今年も同じ気持ちになっています。

先日Xに、「是非、『八月の夜』→『スローモーニング』→『クリームソーダ』の順で聴いてください。八月の夜は三部作なんです。衝撃のラストです。」という投稿をしたところ、所謂「大バズ」というものを起こしました。

会社に行くなり、「すぅの投稿がバズっているよ!」と知らせてもらいました。

バズっていること自体は有難いけど、正直そこは置いておいて、これだけ「八月の夜」という曲が世間に認知されていることを実感できたことが嬉しかったです。

コンセプチュアルなもの以外は、実話を元に歌詞を制作することが多いのですが、幸せな経験も、胸が締め付けられるような経験も、曲に昇華して誰かの青春になるなんて、なんだか嬉しさと恥ずかしさが入り混じった不思議な気持ちです。

自分の想いを歌にして、言ってしまえば顔も知らない誰かと共有して、共感してもらえるなんて。
どんな人生であれ、私はラッキーな人間だと思う。

そして、九月に入りましたね。

九月は真夏でもなく秋でもなく、微妙な立ち位置だと思っています。
ただ、八月の追加公演みたいな気持ちで、少し好きです。

八月はだいぶ駆け抜けていたので、九月はライブや制作以外のプライベートな時間も大切にしたいです。

面倒くさいを愛せる人間らしさも、大切にしたいです。

話は変わりますが、最近のSNSでは、人工知能が発達したことで、何が本物で何がフェイクなのかを見分ける能力が、以前よりも長けてきたように感じます。

昔はまだ人工知能がここまで発達していなかったから、遠い未来の話のように感じていたけど、時代の進化のスピードの速さを感じています。

映画『A.I.』や『her/世界でひとつの彼女』など、好きな作品はたくさんあるのですが、現実で起こる怖さもリアルに感じられる時代になりました。

AIは、人々により多くの可能性や選択肢、想像力を与えてくれる素晴らしいアイテムだと思うし、娯楽としても素晴らしいコンテンツだと思っています。

それを生業としているプロフェッショナルな方々にも、リスペクトをしています。

でも、使い方を間違えると、自分のアイデンティティを乗っ取られる可能性があるということを、最近考えます。

AIを用いた作品を謳って、それを仕事にしている方々は良いとして、自分のアイデンティティを大切にする分野を仕事としている人たちがAIを使った時、それはプライドを自分から無くしてしまうことなのではないかと思う。

私は、人工知能音声ソフトの「AiSuu」というキャラクターの音声を担当しています。
その名の通り、AIを用いたSuu(私)の声で音楽を作れるというソフトです。

こちらは、完全に私の声にならないように、少し音声成分を減らしています。

というのも、完全に私の声にしてしまうことで、「私」という存在が必要なくなるのでは?と思ったことも理由のひとつです。

実際に聴いた時は驚きと感動があり、素晴らしいコンテンツだなと思いました。

今では音楽もAIで作れるようで、テーマを設定すると、それに沿った音楽や歌詞を作れることに驚きとショックがありました。

それは時代に乗り遅れている感情なのかはわからないのですが、自分の中にもし悪魔が潜んでいるのなら、その悪魔に魂を売らないようなアーティストでいることが、私のアイデンティティを守る方法なのだと思います。

AIという素晴らしい武器を持ったすべてのアーティストが、使い方を間違えず、AIの可能性を純粋に喜び、楽しめる未来になることを願っています。

音楽や芸術に限らず、AIは可能性を広げ、人々を楽しませ、時には助けてくれる素晴らしいものである一方で、自分らしさや事実を殺し、奪い去ることも、数秒、数分でできてしまう恐ろしいものでもあるということを、胸に刻んでおきたい。

人間の脳がAIよりも無限で、予期せぬアクシデントや発想によって、最高のビッグバンを起こせるものだと信じています。

飼い慣らされるわけでも、飼い慣らすわけでもなく、それぞれのパーソナルスペースを理解し、共存することができればいいなと思いました。

面倒くさいを愛せる人間らしさも、大切にしたいです。

そんなことを思った、夏の終わり。

また来月お会いしましょう!


リリース情報

ニューアルバム『TRIANGLE』SILENT SIREN
発売中!

YOUTHFUL TUNE YFT-0003/3,300円(税込)

【収録曲】
01. TRIANGLE
02. KETTO
03.やだ
04. メイビーベイビーブルー
05. Sus4
06. 衝動
07. Lady go
08. オンリーワン
09. きゅぴきゅぴ
10. 君とダーリン
11. 棘にハチミツ
12. Shippo

ライブ情報

SILENT SIREN LIVE TOUR 2026 “TRIANGLE”
ツアー特設サイト:https://silent-siren.com/triangle/

2026年
5月1日(金)福島・郡山hipshot Japan
開場 18:00 / 開演 19:00

5月10日(日)千葉・柏PALOOZA
開場 16:00 / 開演 17:00

5月16日(土)大阪・大阪バナナホール
開場 16:00 / 開演 17:00

5月23日(土)埼玉・HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3
開場 16:30 / 開演 17:00

5月29日(金)福岡・博多DRUM Be-1
開場 18:00 / 開演 19:00

6月6日(土)静岡・静岡LIVE ROXY SHIZUOKA
開場 16:00 / 開演 17:00

6月14日(日)北海道・札幌cube garden
開場 16:00 / 開演 17:00

6月20日(土)群馬・高崎Club JAMMERS
開場 16:30 / 開演 17:00

7月4日(土)新潟・新潟NIIGATA LOTS
開場 16:00 / 開演 17:00

7月11日(土)広島・広島LIVE VANQUISH
開場 16:30 / 開演 17:00

8月1日(土)神奈川・横浜ベイホール
開場 16:00 / 開演 17:00

9月5日(土)愛知・名古屋ボトムライン
開場 16:00 / 開演 17:00

10月3日(土)山梨・甲府CONVICTION
開場 16:30 / 開演 17:00

10月9日(金)茨城・水戸ライトハウス
開場 18:00 / 開演 19:00

10月16日(金)宮城・仙台darwin
開場 18:00 / 開演 19:00

10月25日(日)東京・豊洲PIT
開場 16:00 / 開演 17:00

本コラムの執筆者

すぅ(SILENT SIREN)

すぅ(SILENT SIREN)
1992年12月28日生まれ。福島県白河市出身。本名は吉田菫で、愛称はすぅ。高校2年生のときに上京し、雑誌『CUTiE』などの読者モデルとして活動。2010年にガールズバンド・SILENT SIRENを結成し、ボーカルとギターを担当。同バンドではほとんどの楽曲で作詞も担当し、他アーティストへの楽曲提供も積極的に行なっている。2022年6月には歌手の鈴木雅之のシングル『GIRI GIRI』にゲストボーカルとして参加。2023年6月にデビューしたアイドルグループ・Fuhuaの総合プロデューサーを務めている。アパレルブランドとのコラボレーションも行なっており、音楽活動以外でもセンスを発揮している。

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