【インタビュー】吉田仁人(M!LK)が語る、M!LKの歌声の魅力とは? 喉ケア、こだわりのヴォーカルアイテムも掲載

2024.02.10

(左から塩﨑太智、山中柔太朗、佐野勇斗、曽野舜太、吉田仁人)
取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)

初のアリーナ単独公演でM!LKのポテンシャルを実感

──2023年10月22日に横浜アリーナで開催した『M!LK 1st ARENA “HAPPY! HAPPY! HAPPY!”』についても聞かせてください。グループ史上初となるアリーナ単独公演の手応えはいかがでしたか?

吉田 始まるまではすごく緊張してたんですけど、登場した瞬間、(客席の)ペンライトがワーッと光ってすごく綺麗で……。緊張よりも楽しいのほうが先行して、あっという間に終わってしまいましたね。お客さんの反応だったり、スタッフさんの「良かったよ」という声を聞いて、後々手応えを感じました。「もっとこういうふうにできたな」とか冷静な自分もいるんですけど、一回目としては良かったのかなと。M!LKもこういうステージで対応できるパフォーマンス力を持ってるってポテンシャルを感じましたね。

──終わったあとはメンバーで打ち上げも?

吉田 って思いますよね。ものすごいすぐ次の仕事へ……(笑)。10月後半から12月にかけてやることが多かったんですよね。まあM!LKは基本さっぱりしていて打ち上げもそんなしないんですけど、今回は打ち上げできる暇もなくて。

──そうだったんですね。2月7日発売の本公演のBlu-ray&DVD作品には、初回限定盤に公演までの約半年間に密着したドキュメンタリーが収録されていますね。もうご覧になりましたか?

吉田 観ました、観ました! なんか自分たちで言うのもなんですが、一生懸命やってるなぁって(笑)。成功させたい気持ちがみんな強くて、それを上手く撮っていただいているし、カメラがあることに気づかないぐらい知らぬうちに撮られてた瞬間も多いんですよ。だからすごく自然体で。

──準備で特に大変だったことは?

吉田 もうこれはギターですね。(「イチニノサン」での)アコギ弾き語り。まず夏頃にギターを買いに行くとこから始めたんで、正直「どんな急ピッチだよ!」って(笑)。練習期間も2ヵ月ぐらいだったんですよ。

──すごいですね。練習期間イコールギター歴ですか?

吉田 いえ、ギター自体は一昨年12月の生誕ライブで初めてやって、でもアコギをちゃんと弾くのは今回が初めてでした。しかもスタッフさんから「一旦難しいコードで送るね」って言われたんですけど……「うん、ムズいな」って(笑)。もう(指が)バッキバキになったし、なんか剥がれたし。本番直前も楽屋で弾いてて「ちょっとうるさいわ」ってメンバーに言われるぐらい、暇さえあれば弾いてました。僕だけを映しているマルチアングルパターンのものもあるんですけど、Dメロあたりでちょっと難しいパートがあって、そこが終わったときにめちゃくちゃ安堵の表情を浮かべてました。これはもう初心者のときしか出てこない顔だと思うんで、ご愛嬌で観ていただければと(笑)。

──みなさんの歌声が優しいのも印象的でしたが、自然とそうなったのですか?

吉田 あれは自然とでしたね。僕らは踊ってるので、歌うときにああいうアイコンタクトはあんまりできないんですよ。でも「イチニノサン」ではみんなで半円になって目を合わせて、全員の空気感がちゃんと一致したというか。すごく良い空間でしたね。

──「吉田さん=アコギ弾き語り」といったメンバーそれぞれのハイライトシーンを作るといった演出は塩﨑さんのアイデアだそうで。

吉田 そうです。最初ドッキリで「仁人にはポールダンスをやってもらおうと思うんだよね」って言われたときは嘘でしょって思いましたけど(笑)、アコギをやらせてくれたことはすごく感謝してます。同じレーベルの春野くんっていうアーティストが観に来てくれて、「ギターよかったです」って褒めてくれたり。

──それは嬉しいですね。そして塩﨑さんのプロデュース力もすごい。

吉田 彼は本当にすごいですね。それぞれの良さを引き出そうっていう全力さも伝わるし、ちゃんと個性を引き出してくれて。声もそうですけどM!LKの軸になるような、欠かせない存在だっていうのは全員共通認識だと思いますね。

──またステージ衣装も映像で観るとより華やかに映っています。

吉田 衣装は山中ですね。ありがたいことにまた似合う衣装を考えてくれるんですよ。今回の水色の衣装もすごく良いなって思ったし、グッズしかり衣装しかり、すごく彼のオリジナリティが出てて。塩﨑が作ったセットリストをより映えさせるのが衣装だと思いますし、それを毎度作ってるのってすごいなって思います。

──それぞれの役割があるというか、すごくバランスが良いですね。

吉田 そうですね。それこそ舜太と勇斗は煽りとかテンションを持っていってくれますし、それぞれ担ってるところがあるのはすごくいいなって思います。その中で僕は歌とダンスの表現を追求していて。昨年ぐらいに演出家の人に「パフォーマンスを楽しめるようにもなったね」って言ってもらえたんですけど、良いパフォーマンスをするのはもちろん、それをいかに楽しめるかっていうところも最近は意識しながらやってます。

──気持ち的にも余裕が出てきたのですかね。

吉田 そうだと思います。やっぱりもう10年近く、そしてグループ始まる前からずっとやってきているのも含めると、ようやく楽しめるようになったなっていうのは……長かったなって(笑)。

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