【インタビュー】浜田麻里 最新アルバム『Soar』をリリース。デビュー40周年を迎えてなお進化し続けるヴォーカルの秘密にさまざまな角度から迫る!

取材・文:舟見 佳子

この世代になったからこそ書ける世界というのは、ちょっと今回は意識はしてますね

──歌詞についてもお聞きしたいのですが、文語的な表現も多いですよね。どういうところから着想を得るんですか?

浜田 歌詞を書くときに、もちろん世界観も大事なんですけど、やっぱり“音”ですよね。ここは明るい音なのか? 締めた音なのか?とか。そういう感覚を基本に歌詞を書き溜めていくことが多いんです。

──いわゆる“サウンド”というか、音の響き。

浜田 そうです、そうです。それとの兼ね合いで、なおかつストーリーができて、テーマにも繋がるような単語を自分の中で考えているうちに出てくるものもあると思いますね。もともと日本語が好きというか、文語系の言い回しが好きというか。そういうことも傾向としてあると思います。

──科学的だったり数学的なワードとか、そういう表現って歌詞ではあまり見ないので。

浜田 そうですね(笑)。普通の人は書かないようなところですよね。そこは自分の持ち味みたいな部分で、ずいぶん前からできてきているので、わりと自然なんですけど。

──本を読んだりされます?

浜田 そんなに読書家ではないですけど、決して嫌いではないです。

──最新科学の本とか?

浜田 いや、あまり理数系の頭ではないんですね。完全に文系の頭なんですけどミステリアスなものは好きです。宇宙とか世界もそうですけど、インナースペース……人の脳とか心とか、そういうほうがけっこう好きですね。またミステリアスなものといっても、例えばスピリチュアル系とかには興味なくて。逆に、まだわかっていない未知の分野が大きくある、脳内とか宇宙とか。そういうのは好きですね。興味があります。

──脳科学とか心理学とか。

浜田 そうです。精神分析とか脳科学的なものは、わりとハマった時期があります。

──個人の感情というより、人類全体みたいな視点で書いていらっしゃるものが多い印象があるんですけど、そこはいかがですか?

浜田 あんまりパーソナルなことは書かないですね。ただ、聴いてくださる方によっては、自分のことを何か引っ掛けてるのかなと思われることもあるかもしれません。基本的にすごく抽象的な言葉……よく言われる諷喩(ふうゆ)みたいなもの、暗喩とかもそうですけども、そういう表現をすることが多いので。だから余計に抽象的な、皆さんにも当てはまるような感じにも聞こえると思います。

──悲しいとか嬉しいという単純なことではなくて、聴衆をリードしていくような頼もしさも感じます。例えば「Noblesse Oblige」もそうですけど、歌を歌う者として、表現者として、聴いてくれた人を良い方向に導きたいというような意識もあるんじゃないかなと。

浜田 そんな畏れ多いような立場ではないし、この年代のいち日本人として感じる、日々の思考をそのまま書いてるだけなんですけどね。その中にはもちろん苛立ちみたいなものや怒りもありますし、愛情もありますし。そういうのをナチュラルに書いているだけで。ただ、この世代になったからこそ書ける世界というのは、ちょっと今回は意識はしてますね。というのは、やっぱり音楽の中ではロックミュージシャンは短命な方が多いので、歳を取ってからの作品って、あまり残ってないと思うんですよね。その辺は若干意識はしています。

──この現代で、この年齢、経験を積んできた人間だからこそ歌える内容。

浜田 それは思います。人生に対する自分の想い、みたいな。この音楽をやってることや、この作品自体もそうなんですけれども、“歌”というものを使って自分の一生で何を残していこうか、とか。残り時間の中で何ができるのか……。それはネガティブな意味じゃないんですけど。そういった考えも日々感じる日常なので。そんな中で出てきた歌詞ではあるんです。若いときには歌えないというか、なんとなくしっくりこない。そういう意味で、やっと今の年代になって、それが恥ずかしくなく歌えるようになった。そんな気はしますね。

──さて、そろそろインタビューを締めなければなりません。この秋には4年ぶりのツアーも予定されていますが、それに向けての意気込みを聞かせてください。

浜田 日々一生懸命やっていくだけですね。同じ時代をともにしている皆さんと一緒に、より思い出深い時間を共有できるようなツアーにしたいなとは思ってます。具体的にはこれから考えていくんですけど、自分も楽しみにしています。

──最後に、これからプロとして歌をやっていきたい人に向けて、ヴォーカリストの大先輩としてアドバイスをいただけますでしょうか?

浜田 う〜ん、あまりにも大変な仕事過ぎて薦められないんですよね、この職業って(笑)。できたらやめたほうがいいと思うくらいなので、なかなか話しにくいんですけど……。それでもプロでやっていくっていう人でしたら、自分の個性みたいなものを早く見つけて、本物の自分を積んでいくというか……。例えばAIヴォーカルとか今もうすでにありますよね。言いにくいんですけど、作られたものばかりだと思うので、それに頼らない確固とした自分というものがあると、歌も含めてよりいろんな選択肢も増えていくんじゃないかなと思います。


リリース情報

ニューアルバム『Soar』浜田麻里
2023年4月19日(水)発売
『Soar』特設サイト:https://www.mari-hamada.com/special/soar/

初回限定盤

初回限定盤【CD+DVD、スリーブケース入り】
VIZL-2180/4,500円(税込)

封入特典:”Soar”tourライヴチケット先行予約シリアルナンバー封入

通常盤

通常盤【CD】
VICL-65810/3,500円(税込)

封入特典:”Soar”tourライヴチケット先行予約シリアルナンバー封入 ※初回プレス分のみ

<収録曲>
01. Tomorrow Never Dies
02. Escape From Freedom
03. Prism
04. Noblesse Oblige
05. Zero Gravity
06. Dramatica
07. Dancing With Heartache
08. The Fall
09. River
10. Diagram
11. Last Leaf

[DVD] 
・Tomorrow Never Dies[Music Video]
・Tomorrow Never Dies [Behind The Scenes]

アルバム リンクファイア:https://marihamada.lnk.to/soar

店舗別オリジナル特典】

2023年4月19日(水)発売
浜田麻里ニューアルバム『Soar』先着購入特典決定!

下記対象店にて、4月19日(水)発売 浜田麻里 ニューアルバム『Soar』ご予約・ご購入いただきました方に先着で、特典をプレゼント!

※特典はなくなり次第終了となります。お早めにご予約ください。

■タワーレコード全国各店/タワーレコード オンライン
・ロゴステッカー(A ver.)

初回限定盤 https://tower.jp/item/5664000
通常盤 https://tower.jp/item/5663999

ロゴステッカー(A ver.)

■HMV全国各店/HMV&BOOKS online
・ロゴステッカー(B ver.)

初回限定盤 https://www.hmv.co.jp/product/detail/13758689
通常盤 https://www.hmv.co.jp/product/detail/13758702

ロゴステッカー(B ver.)

■Amazon.co.jp
・メガジャケ
※Amazon.co.jp では、特典付き商品のカートがアップされます。特典をご要望のお客様は特典付き商品をお買い求めください。

【Amazon.co.jp限定】Soar [初回限定盤] [CD + DVD] (Amazon.co.jp限定特典 : メガジャケ付)https://www.amazon.co.jp/dp/B0BWYWX6R1

 【Amazon.co.jp限定】Soar [通常盤] [CD] (Amazon.co.jp限定特典 : メガジャケ付)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BWYXD243

↓以下は特典なしカートです。
Soar [初回限定盤] [CD + DVD]
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BWYW8WR1
Soar [通常盤] [CD]
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BWYX7TV8

メガジャケ(初回盤)
メガジャケ(通常盤)

■楽天ブックス
・A4クリアファイル
※楽天ブックスでは、特典付き商品のカートがアップされます。特典をご要望のお客様は特典付き商品をお買い求めください。

まとめURL:こちら

A4クリアファイル

■上新電機ディスクピア(Joshin webショップ 含む)
・ジャケ写ステッカー

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ジャケ写ステッカー

■ビクターオンラインストア
・B2ポスター

初回限定盤 https://victor-store.jp/item/36356
通常盤 https://victor-store.jp/item/36355

B2ポスター

■ディスクユニオン各店/オンラインショップ限定特典
・革キーホルダー
URL: https://diskunion.net/portal/ct/list/0/1876

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※Amazon.co.jp、楽天ブックスにおいて、特典付きでない商品を予約済みの場合特典は付きません。特典を希望される場合は、一旦キャンセルの上、特典付き商品をご予約ください。

※特典は数に限りがございます。お早めにご予約ください。

※特典取扱いのない店舗もございますので、確実に入手をご希望の方は、事前に各店舗様へご確認いただくことをお奨めいたします。

ライブ情報

The 40th Anniversary Tour “Soar”
2023年
10月4日(水)福岡・福岡国際会議場 メインホール OPEN 18:00 / START 18:30
10月9日(月・祝)大阪・フェスティバルホール OPEN 17:00 / START 18:00
10月14日(土)東京・東京ガーデンシアター OPEN 17:00 / START 18:00
10月21日(土)愛知・名古屋・日本特殊陶業市民会館フォレストホール OPEN 17:00 / START 18:00
10月28日(土)北海道・札幌カナモトホール OPEN 17:30 / START 18:00

■チケット料金:全席指定9,500円(税込)
⼩学⽣以上はチケットが必要です。 未就学児は⼊場できません。


プロフィール

浜田麻里(Mari Hamada)

 15 歳でプロシンガーとしてのキャリアをスタート。TV/ラジオCMソングの仕事を中心にスタジオヴォーカリストとして5年間活動する。
 1983年4月、アルバム『Lunatic Doll』でデビュー。数多くのコンサートツアーとコンスタントなアルバムリリースにより、本格派女性ロックヴォーカリスト、ヘヴィメタルの女王としての地位を確立。発表するアルバムは当時のヘヴィロックシーンでは異例のベスト10入りを果たすようになる。

 1987年よりレコーディングの拠点をL.A.に移し、海外のトップミュージシャンとのコラボレートが始まる。それと同時にそれまでのハードロック色の強い作品だけでなく、より幅の広い音楽性を発揮し始める。
 1988 年、ソウルオリンピックのNHKイメージソングとなった「Heart and Soul」がシングルとしては初のベスト10入りし、一気にナショナルアーティストとしての認知を得る。翌89年にリリースした『Return To Myself』はシングル・アルバムともにチャート1位を獲得。以降、恒例となった武道館公演を含む全国ツアーをアルバムリリース毎に敢行し、内外で精力的な活動を続ける。
 1993年、MCA Internationalと世界契約し、アジア、ヨーロッパに進出。KIM WILDEとともにヨーロッパツアーを敢行。国内ではアルバム『Anti-Heroine』、『Inclination 』がチャート1位に。英語詞のバラード「Hold On」、Indecent Obsessionとのデュエット曲「Fixing A Broken Heart」がシンガポール、インドネシアを始めアジア各国でロングヒット。
 1997 年のレコード会社移籍に伴い活動が一時停滞し、コンサート休止期間に入るも、アルバムリリースを柱とした音楽制作をコンスタントに続け、2002年にはライブ活動も再開。精力的な音楽活動が戻る。デビュー20周年、25周年、30周年と、スペシャルコンサート、ツアーを行ない、発表された各コンサート映像作品やベストアルバム『Inclination』シリーズ他、各オリジナルアルバムも大好評を得る。
 35周年を機にビクターエンタテイメントに移籍。アルバム『Gracia』をリリースし全国ツアー『Mari Hamada The 35th Anniversary Tour“Gracia”』を敢行。ツアーファイナルとして26年ぶりに行なった日本武道館公演のチケットは即日完売。 新たな幕開けを祝す伝説の一夜となった。
 その圧巻のパフォーマンスを収録したLIVE DVD & Blu-ray『Mari Hamada 35th Anniversary Live“Gracia”at Budokan』もヒットし、今後の活躍にますます期待が高まる。
 2023年4月、最新アルバム『Soar』発表。

関連リンク

【オフィシャルYouTubeチャンネル・SNS
浜田麻里オフィシャルYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@mari_hamada
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浜田麻里オフィシャルTwitter:https://twitter.com/marihd_official

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