ヴォーカリストのためのライブハウス大作戦!【集中連載】『ロック・ヴォーカリスト“THE BIBLE”』Vol.6(後編)

文:本山nackeyナオト、藤井 徹(Vocal Magazine Web) 撮影:ヨシダホヅミ 取材協力:西川口Hearts

高校生バンドのヴォーカリストたちに聞いてみた!

 この日『GAKU-SAI』に出場したバンドのヴォーカル担当に、ミニ・インタビューをしてみた。読者の中にも彼ら、彼女らと同じく高校でバンド活動に励んでいるいる人も多いと思う。同世代の話が参考になれば嬉しい。

エレクトロキャパシティ(桃さん)

エレクトロキャパシティ1
エレクトロキャパシティ2

Q. ライブを終えた感想は?

A. 楽しかったです!

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. バンドだったらOfficial髭男dismで、ヴォーカリストは緑黄色社会の長屋晴子さんが好きです。

Q. ヴォーカル歴は?

A. 高校に入ってからです。今は2年生です(取材時)。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. 学校にボイストレーナーさんがたまに来てくださることがあって、そのときに教えてもらった発声とか呼吸法をやったりします。犬の呼吸みたいに“ハッ、ハッ”とやったりするのとか、何拍息を吸って、何拍止めて吐く、みたいなやつとかです。

Q. オリジナル楽曲はどう作っていますか?

A. 歌詞も曲も他のメンバーが作ってくれています。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. かわいいとかは声質的に無理なので、「わっ、カッコいいな!」って思ってもらえるようなヴォーカリストになりたいです!

ちりめん邪子(平田 鼓さん)

ちりめん邪子1
ちりめん邪子2

Q. ライブを終えた感想は?

A. ふたりのユニットで、他のバンドとはちょっと違うから、緊張したんですけど、すごく楽しかったです。

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. あいみょんが好きです。

Q. ヴォーカル歴は?

A. 高校1年生から初めて、今1年ちょっとです(取材時)。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. 学校がフォーク部(軽音部)の活動に力を入れているので、何度か講師の方を招いていただいています。そのときに教えていただいたトレーニングをとかをやっています。私はあまり高音が出ないので、舌根を柔らかくして伸ばすことを意識しています。お風呂とかでもやってるし……一日中歌ってます(笑)。

Q. オリジナル楽曲はどう作っていますか?

A. 今日やった3曲は、2曲が私で、1曲はギターの彼女(松村郁実さん)が作りました。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. アコギのユニットだと、お客さんと一緒に盛り上がるというよりは、ちょっとしんみりしちゃう感じがするから、会場全体を巻き込めるような楽しいユニットになりたいです。技術もそうなんですけど、楽曲とかパフォーマンスの面でも、皆さんを惹きつけられるようになっていきたいと思います。

White huck(大沢杏樹さん)

White huck1
White huck2

Q. ライブを終えた感想は?

A. 緊張しましたね。今までこんなに人と近い距離で演奏したことがなかったので、観客の顔が見えて緊張しちゃいました(笑)。

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. あいみょんが一番好きです。

Q. ヴォーカル歴は?

A. 高校に入ってからです。今は2年生です。ずっと歌が好きで、中学の頃から「高校に入ったら軽音部に入りたい」と思っていたので、夢が叶って嬉しいです。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. 特にボイストレーニングはやってなくて、カラオケに通ったりとか……くらいですかね。一日中歌ってることしかしてないので、あまり練習はしてないです。でも、「がなり」とか、そういうテクニックを多く身に付けたいと思っていますね。

Q. オリジナル楽曲はどう作っていますか?

A. 歌詞はギターの稲垣(真人)くんが書いてくれたものを、みんなで添削?っていうか、削ったりして作った感じです。けっこうロックな感じで歌うのが難しい曲ですね。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. 文化祭で演奏するのはもちろんなんですけど、大会でもっと全国とか行きたいなと思ってます。

チョコレート中毒(今井美沙希さん)

チョコレート中毒1
チョコレート中毒2

Q. ライブを終えた感想は?

A. めっちゃ失敗しちゃったんですけど、でも楽しかったです。

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. 酸欠少女さユりさんが好きです。弾き語りなんですけど、本当に自分を貫いている感じが見ているだけで、すごく伝わるんですよ。それがホントにカッコいいです。

Q. ヴォーカル歴は?

A. 今2年目くらいです(取材時)。1年生の途中くらいからヴォーカルになって。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. えっと……息。あとは、地声から裏声に行くトレーニングをやっています。

Q. オリジナル楽曲はどう作っていますか?

A. 私が作っているんですけど、ギターを弾きながら思いついたことを歌う、みたいな感じです。ライブの直前に曲ができちゃうことがけっこうあるので、本番前日まで毎日2時間とかギュウギュウに練習を詰めていますね(笑)。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. 自分だけの魅力を出せるヴォーカリストになりたいです。

愛情ク裸部(青木善次郎くん)

愛情ク裸部1
愛情ク裸部2

Q. ライブを終えた感想は?

A. 意外とお客さんがいっぱいいて、みんなアットホームな感じで楽しめました。

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. ブルーノ・マーズが好きです。全然バンドと雰囲気が違うんですけど(笑)。

Q. ヴォーカル歴は?

A. このバンドを組んだのは2022年の夏前からです。その前は1年生の秋くらいからベースヴォーカルをやっていました。今は2年です(取材時)。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. 腹式呼吸ですね。テンポを付けて、それに合わせて「ハッ、ハッ、ハッ」みたいな。あとはドレミファソラシドに合わせて「あ〜」って上げていくやつとか。

Q. オリジナル楽曲はどう作っていますか?

A. 原形をリードギターの子が持ってきてくれて、そこに他のメンバーで「こうしたらいいんじゃない? ああしたらいいんじゃない?」とアレンジしていく感じです。僕らのバンドは略して「上裸(じょうら)」なので、ライブで脱がないといけないっていう(笑)。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. まだサビ前とかで音程がズレがちなので、そのへんを見直して練習を重ねていきたいと思います。

凪ナズム(本郷友芽乃さん)

凪ナズム1
凪ナズム2

Q. ライブを終えた感想は?

A. やり切りました!

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. え〜、選べない(笑)。でも一番好きな人は星野源さんです。全世界の中で、マジで一番好きです。

Q. ヴォーカル歴は?

A. 小学校くらいで声楽の教室に通っていたんですけど、中学へ入る前にやめちゃって。で、高校に入ってまた始めた感じです。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. あんまり歌の練習はしてないんですけど、いろんなアーティストさんを聴いていて「こういう歌い方いいな」みたいなものを吸収したり、ですかね。でも、ドッグブレスとか呼吸練習は一応やっています。それで肺活量とか、声の安定感が上がってきてるかなあと思ったりしてます。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. 高い音になるときに不安定になったりして、毎回同じ安定感を出せてないので、低音もそうだし幅広く安定した声を出せるようになりたいです。大会とかで成績を残したいと思います。

爆チキ愛しゃどぉ☆(野口優斗くん)

爆チキ愛しゃどぉ☆1
爆チキ愛しゃどぉ☆2

Q. ライブを終えた感想は?

A. すごく楽しかったです。ありがとうございます。

Q. 好きなヴォーカリスト、アーティストは?

A. 米津玄師さんと井口理さん(King Gnu)がとても好きです。

Q. ヴォーカル歴は?

A. 小学6年生くらいからボイストレーニングに通ってます。昔、おばあちゃんに歌を誉められたのが嬉しくて始めました。

Q. 普段はどんなボイストレーニングをしていますか?

A. 最近は裏声があまり出ないなと感じることが多かったので、エッジヴォイスを取り入れたりしています。まあ、基本は腹式呼吸とかをやっています。声変わりが最近やっと収まってきたので、高い声もちょっとはラクに出せるようにはなりました。

Q. オリジナル楽曲はどう作っていますか?

A. 他のメンバー3人で作曲を担当していて、基本的に僕が歌詞を付けていきます。

Q. 将来はどんなヴォーカリストになりたいですか?

A. まだまだ声が裏返っちゃったりして、物足りないのもあるし、もっとステージでの動きも派手にできたらと思います。今回、愛情ク裸部の方々を観てすごく印象に残ったので、参考にして頑張りたいなと思いました。


ベスト・ヴォーカリスト賞

 当初の予定にはなかったのだが、急遽ベスト・ヴォーカリスト賞を筆者が決めることになった。Vocal Magazine Web編集部の方とも相談の上、凪ナズムの本郷友芽乃さんを選出。SMDボーカル教室でのヴォーカルレッスンとバンドクリニックを副賞として贈呈した(後日、無事にレッスンは終了しました)。

表彰式1
筆者と凪ナズムの本郷さん
表彰式2
審査員の言葉を真剣に聞く出演者たち

 さて、全6回のこの連載講座も今回で最終回。ここまで支えてくださったVocal Magazine Web編集部の皆さま、感謝いたします。ありがとうございました。
 取材協力したいただいた皆さま、感謝いたします。ありがとうございました。
 そして、最終回のこのページを読んでいただいた、あなたに感謝いたします。ありがとうございました。

 またお会いできる日を楽しみにしています!

 頑張ろうね! 応援しています!

P.S.無料体験レッスンで会いに来てね💛
ご予約はこちら:http://www.smdvocal.com/try.html

Vol.1〜Vol.5とVol.6(前編)もチェックしてね!


プロフィール

本山nackeyナオト

埼玉県出身。
 これまで500ステージ以上のライブ、100曲以上のレコーディング、ロックから演歌まで幅広いレコーディングやステージングをディレクション。誰もが知っているビッグバンドやメガヒットアーティストなども含め、200以上のバンドをメジャーへとサポートした。

 1989年からSTUDIO monkeydance(スタジオモンキーダンス)を主宰し、自身のスクールでは常に100人以上在籍中。

 ヴォイストレーナーのほか、ヴォーカル講師、音楽ディレクター、音楽プロデューサー、セミナー講師、ラジオパーソナリティとして多方面に活躍中。テレビ埼玉(『ミュージックシティスペシャル』)定期的に出演。フジテレビ系(『スーパーミュージックジャム』) ほかにも日テレ、TBSテレビ、テレビ東京など出演。

 ヴォイストレーニングの指導には定評があり、これまで30年のボイストレーニング指導で延べ30,000人以上にかかわり、多くのプロ歌手やプロ音楽家、プロヴォイストレーナーを誕生させている。

SMDボーカル教室
http://smdvocal.com/index.html

所在地:埼玉県川口市西川口1-33-9 博宝堂ビル2F
TEL:0120-9482-88

ナッキー先生が、リットーミュージック「歌スク」の講師として参戦中!
https://uta-school.jp/teacher/detail/5

撮影:ヨシダホヅミ

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