【インタビュー】韓国出身の歌い手Raon、日本デビューシングル制作秘話とパワフルな歌声のケア、アニソン愛を語る

取材・文:田代智衣里(Vocal Magazine Web)

記憶に残るアーティストになりたい

──「キツネノマド(Queen Fox)」のPerformance Videoではダンスを踊っています。今後は踊りながら歌うことも増えていきそうですか?

Raon またダンスにもチャレンジしてみたいと思うんですが、次にダンスを踊ることになったら、準備期間を長く設定して、ちゃんと練習してから踊りたいなと思いますね。「キツネノマド(Queen Fox)」はスケジュールがタイトだったので、もっと踊れたのに、もっと頑張れたのにって反省点があるんです。次はじっくり練習してやりたいです。

──Raonさんが本当に完璧主義で、ひとつひとつしっかりやっていることが伝わってきます。

Raon だから大変なんです(笑)。

──普段、喉のケアのためにやっていることはありますか?

Raon 毎週1曲レコーディングしているので、喉のケアが大変なんです。喉の怪我をしたこともあるので、無理をしないように意識しています。

喉が乾燥しやすくなるコーヒー、お酒、炭酸はあまり飲みません。しゃべること、咳をすることも喉の負担になるので、できるだけ避けています。レコーディングの場合は喉が乾燥しないように喉スプレーを使うこともありますね。あとは、ぬるま湯を毎日1.5Lぐらい飲んでいます。

──ライブ前、レコーディング前に身体を起こすためにやっていることはありますか?

Raon 歌い方がパワフルで、力を入れて歌わないといけないので、ライブ前は30分〜1時間ぐらい身体をほぐしてから、喉を柔らかくするトレーニングをしています。

ライブの直前には口の中で舌を動かす舌トレーニングをしています。“声を出さないで舌の筋肉を起こす”ことが大事なので、必ずライブの直前にやります。

──ライブのステージドリンクは何を飲んでいますか?

Raon 喉に刺激が少ないぬるま湯を飲んでいます。ドリンクを飲むとむせやすいタイプなので、ステージドリンクは必ずストローで飲むようにしています。

──これからどんなヴォーカリストになっていきたいですか?

Raon 中学生のときにいろいろあって悩んでいた時期がありました。家族や友達にも打ち明けることができなくて、ずっとひとりで耐えていましたが、当時聴いていた曲が大塚愛の「SMILY」でした。その曲のおかげで大変だった時期を乗り越えることができました。

今も「SMILY」を聴くと懐かしい気持ちになるので、私の歌も誰かの力になれたらいいなと思っています。“あ、あの時Raonの曲をよく聴いていたなぁ……”と覚えてくれている方々がいたら嬉しいです。皆さんの記憶に残るアーティストになりたいです。

──「キツネノマド(Queen Fox)」は日本の怪談、都市伝説をモチーフにした“百鬼夜行”シリーズの第1弾ということですが、今後はどんな展開になりそうですか?

Raon 「キツネノマド(Queen Fox)」がプロローグだったので、今後は新しい妖怪がどんどん登場します。各妖怪に関しての楽曲を届ける予定です。

──続編も楽しみにしています! 最後に、Raonさんが特に聴いてほしい「キツネノマド(Queen Fox)」の聴きどころを教えてください。

Raon 大サビが終わったあとのアウトロで力強くアドリブを歌ったところがあるんですが、あそこを歌うのは本当に大変だったので、皆さんぜひ聴いてください。


リリース情報

1st DIGITAL SG 「キツネノマド (Queen Fox)」
2022年2月9日(水)リリース
作詞:Raon・Giga・TeddyLoid
作曲:Giga & TeddyLoid

Remix ver. 「キツネノマド(Queen Fox)(TAK Remix)」
2022年3月16日(水)リリース
有名K-POPアイドルの楽曲を作ってきたDJ TAKが手掛けるリミックス

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