【インタビュー】高橋優　新曲「spotlight」制作背景を語る。 “この曲が聴いてくれる人のスポットライトになればいいな”と。『秋田CARAVAN MUSIC FES 2023』への想いも！

2023.06.16

取材・文：藤井徹（Vocal Magazine Web）

食べて美味しい、飲んで美味しい、心地いい風が吹くフェス

──背中を一歩押してもらえる言葉、ありがとうございます。ここからは、今年の９月に秋田県潟上市の元木山公園で開催される『秋田CARAVAN MUSIC FES 2023』のお話を聞かせてください。もう何度も現地へ足を運ばれていると思いますが、どんな場所でしょうか？

高橋　潟上市は秋田市からわりと近いので、新幹線で来ていただいても来やすいと思います。あと、八郎潟っていう大きな干拓地があります。秋田では田沢湖って有名じゃないですか、日本一深い湖で“たつこ像”が立ってる。それと張るぐらい大きな湖なんですよ、その八郎潟は見ごたえもしっかりありますし、また田園風景もすごくきれい。見て楽しい、食べておいしいものもたくさんあります。“来てもらったらわかる”って、どの地域の人も言うと思うんですけど、本当に来てもらったら楽しい魅力がたくさんありますし、そのきっかけになるのに十分なメンバーが今回出演してくださいます。

──ミュージシャンはSKY-HIさん、フジファブリックさん、緑黄色社会さん、OKAMOTO’Sさん、ゴールデンボンバーさん、wacciさんという豪華な顔ぶれです。全員というわけにはいかないと思うんですけど、参加に際してのエピソード的なものを聞かせていただけますか？

高橋　緑黄色社会さんは、2020年ぐらいから出ていただきたいっていうお話をしていていて、（出演予定だった2021年もコロナ禍で開催中止により）なかなかそれが叶わず。で、今年出てくれることになりました。一回した約束を一貫して果たそうとしてくれる感じっていうのは、ヴォーカル（長屋晴子）は女の子ですけど、男らしさを感じますね。

SKY-HIくん……日高（光啓）くんとは、実はデビューしたぐらいのときに、セカオワハウスで一緒に歌ったことがあって。みんなでガヤガヤ飲んで楽しかった夜にセッションしたんですね。僕がギターを弾いて日高くんがフリースタイルで歌って、僕も即興で歌って。“ああいう自由な音楽をお互いまたやりたいね”っていう話をしていく中で、僕がスペシャでやってる『ローカリズム』っていう番組に出ていただいたり、僕も日高くんのラジオに出させてもらったりとかで、ちょこちょこと繋がりがあって。ようやく叶った感じですね。

──芸人さんも豪華ですね。個人的にはとりわけハナコの岡部大さんが注目です。なにせ秋田出身ですし。

高橋　岡部くんと最初に会ったのは秋田県人会で、小倉智昭さんのお店でみんなでワーッと集まったときに岡部くんも来てくれたんです。秋田県ってお笑い芸人めっちゃいっぱいいるんですよ。ちょっとアンダーグラウンドっていうか、テレビにバンバン出るような感じではないけど、実はちゃんとお笑いやってるっていう人たち、めっちゃいて。

秋田県人会をやると半分以上お笑い芸人の方なんですよ、本当に。ワイワイと、明るい人たちの中に、なんか（佐々木）希ちゃんとか僕とか柳葉（敏郎）さんとかが混ざってるみたいな感じの楽しいムードなんですけど。その中でも岡部くんは秋田のお笑いのホープで、役者もやられている。でも、最初は大した話をしなかったんですよね。お互いくっだらない話して『ドラクエウォーク』のフレンド登録だけしました（笑）。

そのあと、去年の10月ぐらいに生駒（里奈）ちゃんと岡部くんの３人でトーク番組をやる機会があって。秋田限定で放送された番組ですけど、そこでまた再会したんです。ちょこちょこLINEしたりして、“ご飯行こうね”なんて話していくなかで、岡部くん自身も秋田でもっとどんどんやっていきたいって言ってたんですよね。どっちかって言うと、彼らは全国のほうでバーンとブレイクして、“実は秋田出身だった”ってなってるじゃないですか。本人も、その“秋田感”をもっと出してやっていきたいんだ、なんていう話をしてて。だから今回こういう形になって嬉しいですし、すごい楽しみですね、僕も。

──昨年初めて参加させていただいたのですが、本当に優しくて心地よい風が流れているフェスだなと感じました。今年はお客さんも声を出せるようになると思いますが、そのあたりはいかがですか？

高橋　うん、楽しみですよね。今ツアー中なんですけど、今年の１月ぐらいから急に政府発表でライブの声出しがOKとなって。何かこう……思うところはいろいろあるんですよ、それに対しても。声出して“良かったね！”っていう気持ちもあるし、でも３年間あれほど押さえつけられていて、恐怖を植え付けられた人たちがきっといるから、声を出す空間に対して伸び伸びとしていられない心の人もいるだろうっていうことは、心に置いておきたいなと思ってますね。まあ、バンバン煽りますけども、僕ライブで（笑）。

でも、ただ煽ることと、内心で一個それを持っておくことでは、わりと意味が変わるのかな？なんて思っていて。やっぱりライブの性質上ね、音の出ない花火を打ち上げるわけにいかないっていうか、花火は花火でドーン！とやるし、そこに音楽もバンバン流すものが花火だと思うから、ライブはライブでやっぱり“みんな声出そうぜ！”ってやるんですけど、“まあでも、わかるよ”っていうか。“大変だったよな、声だって無理して出さなくていいんだよ”っていうのもどっかにはあって……。うん、そういう感じですかね。

──ツアーをやってても、“コロナ以前とはやはり違うんだ”と考えていらっしゃるんですよね。

高橋　そうですね。この３年間はじゃあ何だったのかっていうことは、ステージに立つ者としては……。“完全にみんなが気にしなくなった”っていう何か保証があるならいいですけど、そういう人を差し置いて、“本当は怖いって思ってる人に届けるのが音楽なんじゃないの？”って思うんですよね。

本当はみんなとちょっと違う、自分はビクビクしてるとか。それこそ「spotlight」の話じゃないですけど、“みんながワーッてやってるから、しょうがないからやるか。でもな……”って思ってる人がまだいるかもしれないっていうことぐらいは、想像しておきたいっていうのはずっとあります、はい。そうじゃないと、それこそ偉い人たちに振り回されてというか、偉い人たちのさじ加減といったら、ちょっとひどい言い方になっちゃうかもしれないんですけど。じゃあ、あの人たちに“死ね”って言われたら、俺ら死ぬの？みたいな（笑）。死なないでしょうっていう（笑）。あの人たちが“声出していいよ”って言ったから出し始めてる人たちがたくさんいるけど、それが悪いわけじゃないけど。

でも、植え付けられた気持ちっていうのはみんなそれぞれにあって、傷ついてる人もいて。傷がまだ痛む人もいて。そういう中でみんなで集まろうと思って、勇気出して来てくれたりしてるかもしれないっていう感じ？　秋田県とか高齢化率１位なんで、敏感になってる人なんて、めちゃくちゃいると思うんですよね。僕も毎年お盆とか正月に地元秋田に親戚一同が集まるのをすごく楽しみにしてたのに、2020年とか2021年とかは、やっぱり“家族を思ってこそ行かない”みたいな。だからみんな集まらない。あれから何か大した解決をしたわけじゃないのにOKって言われて。ね、何かよくわかんないじゃないですか、その辺。だからその感じっていうのは心のどこかに持っています。

──では、今年のフェスに向けて来場を考えてる方へ、メッセージを最後にいただけますか。

高橋　潟上市は佃煮が美味しかったり、あとはお酒の蔵もあって、“太平山”っていう有名なブランドのお酒もあったりします。相変わらずキャラバンフェスならではのフードコートみたいなのも作らせてもらって、食べて美味しい、飲んで美味しい。そして今言っていただいたみたいに、きっと心地のいい風が吹く空間作りというか、そういう場所にしたいとスタッフ一同、マジで一丸となって作ろうと思ってるんで。もちろん秋田に来たことがない人、県外からの方も来てほしいですし、秋田県内の方には改めて秋田県を好きになるきっかけになってほしいと思っていますね。

リリース情報

「spotlight」高橋優

2023年６月13日（火）配信リリース
NHK 夜ドラ『褒めるひと褒められるひと』主題歌
配信リンク：https://takahashiyu.lnk.to/spotlight
MVリンク：https://youtu.be/H6jUkYgFugk

【LINE MUSIC再生キャンペーン】
◆特典
613回以上再生してご応募いただいた方から抽選で30名様に、メッセージカード（プリントサイン入り）を、そして5,000回以上再生してご応募いただいた方から抽選で10名様に、「spotlight」ルームライト（直筆サイン入り）をプレゼントいたします！

◆キャンペーン実施期間
2023年６月13日（火）0:00～2023年８月３日（木）23:59

※上記期間内にTwitterへの投稿を完了した方が対象となります。
※特典の送付は2023年８月下旬頃を予定しております。
※プレゼントの送付は日本国内のみとなります。
※再生回数上位の方は『メッセージカード（プリントサイン入り）』、『「spotlight」ルームライト（直筆サイン入り）』、どちらの抽選も対象となりますが、おひとり様あたり複数当選することはございません。

その他詳細は高橋優のHPをご覧ください。

【ドラマ情報】
夜ドラ『褒めるひと褒められるひと』
2023年６月12日（月）～８月３日（木）全32話放送予定
＜NHK総合＞毎週月～木曜日　22:45～23:00／再放送：毎週金曜日　23:45～24:45

【概要】
市川さん（森川葵）は、おもちゃメーカーの総務部に勤務する25歳。日々きっちり仕事をこなしても特に評価されないが、ある日ちょっとした失敗をしてコテンパンに怒られてしまう。落胆した市川さんは給湯室でひとり「褒められたい」とつぶやくが、偶然それを聞いた先輩の坂東さん（川崎鷹也）が彼女を元気づけようと、「インド象のような目の輝き！」、「忍者的な仕事ぶり！」などクセが強くてわかりにくい褒めを連発し始める。褒めてもらえるのはうれしい市川さんだが、あまりにズレた坂東さんの褒め方に困惑してしまう。

ちょっと厳しい先輩の小佐川さん（野呂佳代）や、お調子者の新入社員・中村くん（葉山奨之）、企画部のエース大和響一（関口メンディー）、総務一筋の真面目な松本部長（正名僕蔵）、おしゃれでダンディーな中村社長（伊武雅刀）ら個性的なメンバーを交え、「ほめる」、「ほめられる」にこだわって描くお仕事エンターテインメントドラマ。

【原作】たけだのぞむ『褒めるひと　褒められるひと』
【脚本】ふじきみつ彦
【音楽】カワイヒデヒロ
【出演】森川葵／川崎鷹也／野呂佳代／葉山奨之／関口メンディー／菅野莉央／渡辺江里子・木村美穂（阿佐ヶ谷姉妹）／ドロンズ石本／竹森千人／清水ミチコ／正名僕蔵／濱田マリ／伊武雅刀、ほか
【制作統括】後藤高久（NHKエンタープライズ）、渡辺悟（NHK）
【演出】岡田健／笠浦友愛／田中健二／加地源一郎（NHKエンタープライズ）

フェス／イベント出演情報

『秋田 CARAVAN MUSIC FES 2023』

日程：2023年９月16日（土）、９月17日（日）
会場：秋田県潟上市・元木山公園
開場10:00 ／開演 12:00／終演予定 18:00

≪９月16日（土）≫
白神STAGE：高橋優・SKY-HI・フジファブリック・緑黄色社会
鳥海STAGE：こがけん・チョコレートプラネット・ハナコ

≪９月17日（日）≫
白神STAGE：高橋優・OKAMOTO’S・ゴールデンボンバー・wacci
鳥海STAGE：お見送り芸人しんいち・もも・レイザーラモンRG

１日券（ブロック指定）：8,800円（税込）／学割１日券（ブロック指定）：4,400円（税込）
２日通し券（ブロック指定）：16,100円（税込）／学割２日通し券（ブロック指定）：8,400円（税込）

※学割は中学生から高校生の学年にあたる方が対象。入場時に身分証提示
※小学生以下無料（要保護者同伴）
※入場年齢制限無し（小学生以下無料／要保護者同伴）
※１公演日につき、ひとり４枚まで

【特設サイト】
http://www.acmf.jp/2023/

主催：高橋優／秋田CARAVAN MUSIC FES実行委員会
企画・制作：Rin to…inc.
特別協力：秋田県／潟上市
制作協力：Intergroove Productions Inc.
運営協力・問い合わせ：キョードー東北　022-217-7788（平日：13:00〜16:00 土曜：10:00〜12:00）

ライブ情報

高橋優 LIVE TOUR 2022-2023『ReLOVE & RePEACE ～ReUNION 特別編in沖縄～』
2023年６月30日（金）沖縄・アイム・ユニバースてだこホール

指定席：8,800円（税込）

※枚数制限：ひとり４枚／複数公演申込可
※４歳以上チケット必要／３歳以下のお子様はご入場いただけません

▼チケットのお申込みはこちら
ローチケ：https://l-tike.com/takahashiyu/
チケットぴあ：https://w.pia.jp/t/takahashiyu/
e＋：https://eplus.jp/takahashiyu/

【学生割引・キッズ割引のご案内】
本公演は高校生、中学生を対象とした《学生割引》、小学生以下を対象とした《キッズ割引》がございます。

《学生割引》対象：高校生、中学生
・当日、身分証明書・学生証のご提示で2,000円を返金いたします。

《キッズ割引》対象：小学生以下
・当日、身分証明書のご提示で4,000円を返金いたします。

※本割引は公演当日、会場での返金となります。
※年齢が確認できる身分証明書をご持参ください。学生割引対象の方は学生証もご持参ください。
※公演日当日、身分証明書、学生証をお忘れになられた場合には、いかなる理由がございましても返金の対象となりません。あらかじめご了承ください。

プロフィール

1983年12月26日生まれ。
秋田県横手市出身。札幌の大学への進学と同時に路上での弾き語りを始める。

2008年に活動の拠点を東京に移した後、2010年４月のデビュー前に「福笑い」が東京メトロCMソングとして大抜擢される。７月シングル「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。2013年11月24日初の武道館公演を敢行し大成功を収める。

2015年７月25日秋田県より「あきた音楽大使」に任命される。2016年９月３日、４日、地元秋田県・横手市にて初の主催となる野外音楽フェス『秋田CARAVAN MUSIC FES 2016』開催。毎年開催するほどの人気フェスに成長（2020年、2021年は新型コロナの影響もあり未実施）。

2022年２月に東京2020オリンピックの野球日本代表“侍ジャパン”の密着ドキュメンタリー『侍たちの栄光～野球日本代表金メダルへの８か月』のテーマソングとして書き下ろされたデジタルシングル「HIGH FIVE」を発売。９月に３年ぶり・５回目となる野外音楽フェス『秋田CARAVAN MUSIC FES 2022』を北秋田市にて開催。10月には自身８枚目のアルバムとなる『ReLOVE & RePEACE』を発売。