【インタビュー】コニー 前編〜“歌ってみた”の人気ヴォーカリストがオリジナル曲を発表するまでの軌跡

取材・文:永島聡一郎(Vocal Magazine Web)
撮影:八島 崇

i-STAR FESTIVALはサーキット型のフェス

──少し話題を変えて”歌ってみた”以外の活動についてもお話を聞かせてください。コニーさんはインターネットミュージックシーンのアーティストが出演するフェス、「i-STAR FESTIVAL」も主催されていますよね。

コニー はい、2016年の第1回から毎年開催してきましたが、コロナ禍でここ2年ほどはリアルでの開催ができていません。でも、2022年にはコロナ禍が収束していることを祈りながら準備をしています。

──しかもこのフェスは、複数のライブハウスで同時多発的に進行するというサーキット型なんですよね。

コニー そうです。インターネットミュージックシーンの方々がライブハウスで歌うこと自体は以前からあったんですけど、普通はひとつの会場でという形だったと思います。でも私は複数会場を歩き回って1日まるごと楽しむお祭りのようなライブにしたかったんです。だから、多い時でライブハウスを10店舗くらいお借りして、そこに100組くらいの皆さんに出演してもらいました。私もお友達に電話をかけて「出てもらってもいい?」ってお願いしながら。ありがたいことに「仕方ないなあ〜(笑)」という感じで皆さんにご協力いただいているんです。

──平日に開催されているのもユニークですよね

コニー 月曜日ですね。人気のライブハウスを土曜日に複数押さえるというのは、私の力ではとてもできなかったので月曜日になりました(笑)。

──それでも各会場は満員だったと伺っています。

コニー 3月だったからというのも大きいと思います。これがまたインターネットミュージックシーンの面白いところで、流行や新しいものに敏感な方って若い方が多いんですよね。つまり、学生の方ということになるんですけど、そういう人たちって3月は春休みじゃないですか。だから来ていただけたんだと思います。会社員の方からは、「決算で忙しいからやめてくれ」と言われましたが(笑)。

オリジナル曲「フラット」を発表

──”歌ってみた”やフェスの主催など、いろいろな活動をされているコニーさんですが、2021年11月にはついにオリジナル曲「フラット」をご自身のYouTubeチャンネルで公開されましたね。

コニー そうなんですよ。これはどういう流れだったかと言いますと、私は2019年から肉チョモランマというYouTuberのグループでも活動していたんですね。でも、もっと音楽活動に力を入れたいということで、2021年の4月に脱退させていただいたんです。そして、以降の音楽活動について以前から仲良くさせてもらっているヴォーカリストのメガテラ・ゼロさんに相談したら、「じゃあ、曲作るからオリジナルやろうよ!」って言ってくださったんですよ。それでずっと仲良くしていた動画制作の方などにも声をかけて、プロジェクトみたいな感じで進めることになりました。

──その結果、「フラット」はメガテラ・ゼロさん、neroさん、伊礼亮さんもヴォーカリストとして参加するというコラボ的な仕上がりになったというわけですか。

コニー メガテラさんが楽しくなっちゃったらしくて、「リップスライムみたいなのがいいと思うんだよねー」と言い出して、私も「確かに!」ということになりまして(笑)。そこから一緒にお酒を飲んだりしていたメンバーがぞろぞろっと集まってきて自然に4人で録っていました。一応、私がメインって形になってるんですけど、ヴォーカルパートも均等に割ってしまっていましたね。でも良い曲を楽しい方法で作れたので、私としてはめちゃめちゃ満足してます。

──今後もオリジナル曲は発表していかれるのでしょうか?

コニー はい。何ヵ月か連続でテンポよく発表していきたいと思っています。昔だったら音楽を作って発表するのって、CDを流通させなければいけないなど大変な作業でしたけど、今のインターネットミュージックシーンなら、もっと簡単に発表できますから。

──コニーさんが”歌ってみた”を知った中学生当時は、まだそこまでの自由度はなかったかもしれないですね。

コニー YouTube、ニコニコ動画、Twitter、TikTokなど発表できる場所が本当に増えましたよね。それに今はスマートフォンだけで音楽や動画を作る若い方も増えているので、発表する場がないとか、お金がないといった理由で音楽活動をあきらめなくてもよくなりました。もちろん、良いものを作るには多くの方々のお力をお借りする必要がありますが、極端に言うと熱量さえあれば1人で音楽、イラスト、動画を作って発表することだってできるわけです。実際、ボカロシーンにはそういう方もいらっしゃいますし。日本や世界に生きている皆が最低限の準備さえすれば、世界中に音楽を発信できる環境になったというのは本当に素晴らしいことだと思います。私も今後はそうした音楽発信の方法についても、皆さんに伝えていけたらと思っています。その一貫として、このインタビューの後編ではiPhoneを使った”歌ってみた”録音の実例をお届けしたいと思います。

──ありがとうございます! とても楽しみです。



プロフィール

コニー
1992年11月13日生まれ。山形県出身。2010年2月11日にDECO*27の楽曲「キミ以上、ボク未満で“歌ってみた”シーンにデビュー。ボカロからJポップまで幅広い楽曲をカバーして人気を博す。2016年からはインターネットミュージックシーンのアーティストを一堂に集めたサーキット型ライブハウスフェス、「i-STAR FESTIVAL」を主催。2021年にはオリジナル曲制作のプロジェクトを始動させ、11月に第一弾となる楽曲「フラット」を、12月には第二弾となる「Wonderful Life」を2ヵ月連続リリースするなど、精力的に活動している。


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