【連載】『この季節が終わる前に〜わたしと〇〇のはなし〜』

すぅ(SILENT SIREN)

第39回:福島に帰省したこと&新幹線のおはなし 〜SILENT SIREN・すぅ『この季節が終わる前に〜わたしと〇〇のはなし〜』

冬も少しずつ好きになってきました♪

みなさんこんにちは! すぅです。

最近のわたし

最近は一気に肌寒くなって、アウターが当たり前の季節になってきましたね。
少し気が早い気もしますが、寒がりな私は本格的な冬に向けて衣替えをしました!
私は冬より断然春夏派ですが、ニットやファーアイテムを身につけられる冬も少しずつ好きになってきました♪

先日、地元の福島に帰省したのですが、やっぱり東京よりも気温が低くて、なんだかもう年末の雰囲気すら感じてしまいました。
福島の冬は本当に寒くて、あの鼻の奥がツーンとする感覚が懐かしく思えます。

そういえば、福島から東京へ戻る新幹線のホームで、胸がぎゅっとなるような光景を目にしました。
黄色い線の手前で泣きじゃくる女の子と、線の向こうで寂しそうに立つ彼。

少し離れた場所では、爪をカチカチ鳴らしながら笑い合うふたり。
まるで「またね」の秘密の合図みたいで、見ている私まで思わずニコッとしてしまいました。

そして、動き出した車両に全力で手を振る男性。
線の向こうの彼女は「恥ずかしいよ〜」という表情をしながらも、ほんの少し寂しげで。

ホームって、人を見送る場所であると同時に、恋や人生の物語がいくつも重なる舞台なんだなって感じました。

新幹線って、みんなの恋や想いを運んで繋いでいて、心の距離までも結んでくれる存在なんだと思います。
そんなことを考えながら、私は東北新幹線に揺られて東京へ戻りました。

東京へ戻る新幹線の中は、いつも自分と向き合う時間

地元から東京へ戻る新幹線の中は、いつも自分と向き合う時間になります。

高校生のとき、上京を決めて出発した日。
ホームには母と友達が見送りに来てくれて、友達が「辛くなったらいつでも帰って来なよ!」って叫んでくれた日のこと(笑)。

東京に上手く馴染めなくて、地元に帰って母の手料理を食べながら泣いた日のこと。
音楽で生きていくと決めてから、ライブで地元に帰れた日のこと。

あの日、新幹線に乗り込みながら、大切な思い出や家族、友達を背中に感じて出発した自分を思い出すと、今でも心が奮い立ちます。

そして、私は今日も東京で生きています。

帰省のたびに、福島から東京へ戻るときは母が見送りに来てくれるのですが、姿が見えなくなるギリギリまで手を振ってくれるその姿に、いつも胸が熱くなります。

これからも、地元に帰る時間も大切にしながら、自分が選んだ道で精一杯生きて、音楽を続けていきたいと思います!

さて、11月は学園祭ライブやイベントなどがあるので体調に気をつけて生活したいと思います! そろそろ加湿に神経質になる時期が来ます(笑)。皆さんもお身体に気をつけて過ごしてくださいね!

ではまた来月お会いしましょう!

本コラムの執筆者

すぅ(SILENT SIREN)

すぅ(SILENT SIREN)
1992年12月28日生まれ。福島県白河市出身。本名は吉田菫で、愛称はすぅ。高校2年生のときに上京し、雑誌『CUTiE』などの読者モデルとして活動。2010年にガールズバンド・SILENT SIRENを結成し、ボーカルとギターを担当。同バンドではほとんどの楽曲で作詞も担当し、他アーティストへの楽曲提供も積極的に行なっている。2022年6月には歌手の鈴木雅之のシングル『GIRI GIRI』にゲストボーカルとして参加。2023年6月にデビューしたアイドルグループ・Fuhuaの総合プロデューサーを務めている。アパレルブランドとのコラボレーションも行なっており、音楽活動以外でもセンスを発揮している。

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