【インタビュー】ヨシダタクミ(saji)、アニメOP「Magic Writer」での歌唱表現を語る。10年先も歌い続けるヴォーカリストとしての野望

取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)

5年10年、歌い続けられる歌い方

──ヴォイストレーニングは通っていらっしゃるんですか?

ヨシダ 今はやってないです。音楽学校時代に学校で2年間ボイトレをやってましたけど、今はライブ前も別にやらないです。それよりも体操ですね。ツアー中は絶対「ラジオ体操第一」をやってます。ヴォーカリストや喉を使う人ってここ(首〜肩)がめっちゃ張ってるので。そこを剥がすような発声として、口をいの字にして「いーあーいーあー」って開いたりとか。

──ライブ前はしっかり声出ししますか?

ヨシダ やります。じゃないとハイトーン絶対出ないんで。最後は無理やり起こすために、トイレとかに入って口押さえて叫んでます。ウチの曲だと高いほうのDにいったりするので、普通の起こし方だと間に合わなくて。最近マッサージガンもやってますよ。ここ(首〜肩の間)に当てて筋膜リリースして。

──お話を聞いていると、ヨシダさんは歌のテクニックや歌唱力を高め続けてきたのだと感じますが、今の歌唱スタイルはご自身の納得形になってきていますか?

ヨシダ 全然納得してないです。最近思うのは、ここから先、僕の声の力が減ることはあっても、伸びていくことは少ないんですよ。やっぱり先輩を見ててもそれは思うんですね。もちろん40、50過ぎてもある程度維持している人もいますけど、ライブ映像とかを見ていると、みんなが思っているよりも歌い方に無理を感じる瞬間があって。でも、その気持ちはすごくわかるんです。届かなくなってきたピッチを無理やり出すと、口がすごくつる感じになる。そういう歌い方を見ていると、やっぱり高い声を向上していくことが難しくなってくるので、それよりは5年10年、歌い続けられる歌い方というのをすごく考えてます。これは後ろ向きな意味じゃなくて、ヴォーカリストであり続けるためにという前向きな意味で。

──なるほど。

ヨシダ だから長きにわたって一線で活躍されているヴォーカリストの方は、ホントにタフなトレーニングというか、自分のルーティンを決めていると思いますよ。

──最近ヨシダさんが取り入れ始めたルーティンはありますか?

ヨシダ 3年前ぐらいからやっているマッサージガンがそのひとつですけど、あとは漢方とかもすごく気にするようになりました。それと水ですかね。もう硬水軟水の段階を経て、最終的には“まろやかな水”というのを探し続けて、結局、温泉水にまた戻って。僕、今年だけで20種類ぐらい水買ってるんですよ(笑)。この間なんて1ケース7,000円もする水を買ったんですけど、全然合わなかったです。

──喉に合わないとかそういうことですか?

ヨシダ 喉のひっつき具合、絡みつき具合が違くて。でもステージドリンクになるとまた変わるんです。スロートコートっていうヴォーカリスト御用達の飲み物は僕は全然合わなくて。それこそ漢方入れたり、龍角散溶かした水とかいろいろやりましたけど、結局常温の水が一番いいですね。あとはみんな大好き「響声破笛丸料(きょうせいはてきがんりょう)」の漢方はいつでも持ってます。僕は青いスティックのやつが一番だと思っていて。(ポーチから取り出して)これこれ。味はクッソ苦いんですけどね。一回ウチのギターに飲ませたら死にそうな顔してた(笑)。

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