【インタビュー】浜口飛雄也(moon drop)、ラブストーリーを描き、感情のままに歌う。自身が大事にしている温かい想い

2022.01.21

取材・文:鈴木 瑞穂(Vocal Magazine Web)

アドリブでイメージ通りうまく歌えたときが一番気持ちいいし、メンバーも僕の歌のそういうところが好きって言ってくれる部分

──先日拝見させていただいた、昨年12月22日のライブ『Eggs×TSM presents「Challenge」』の感想は?

浜口 今回のアルバムからストリングスを取り入れたことは新しい挑戦でした。まだまだ模索中の部分があるんですけど、自分たちにとっても今の音楽がしっくりきている部分もあるし、もっとライブに落とし込んで自分たちのものにしていきたいです。アルバムのリリースツアーも廻るので、そのツアーでレベルアップして、また皆にライブを観てもらいたいなって思ってます。

──1曲目に披露された「オレンジ」は、浜口さんのアカペラから始まることで一気に世界観に引き込まれました。これはライブでの特別なアレンジですか?

浜口 そうですね、音源ではまったくやってないです。けっこう他の曲でもやったりするんですけど、サビをアカペラで歌ってから始めたり、あとはもう適当にアドリブで歌ってから曲に入るとか。あとでライブ動画を観返したときに、“あ、こんなこと歌ってたんや”ということもあって、そこから曲ができることもあるんです。けっこう曲の前は自由に歌ってますね。

──まさに“アドリブ”ですね。

浜口 アドリブでイメージ通りうまく歌えたときが一番気持ちいいし、メンバーも僕の歌のそういうところが好きって言ってくれる部分でもあります。

──高音も伸びやかで声帯が開いてらっしゃると感じたのですが、高音を出すときに意識していることはありますか?

浜口 ボイトレの先生からも“喉で歌うな”と言われてるので、高音のときは頭から抜けるイメージで、あまり喉を使わずに歌うことを意識しています。

──ライブ中にイヤモニを確認しているシーンもありましたが、返しのこだわりはありますか?

浜口 自分の声が聴こえてたらなんでも大丈夫です!という感じですね(笑)。ただ、クリック音はあまり基本聴こえないようにしてます。クリック音が聴こえるとそれ通りに歌っちゃうことしかできなくなっちゃう気がして。もっと自分なりのリズムだったり、歌い方でライブ感が出てくる部分もあると思うので、あまり聴かないようにしています。

──盛り上がるにつれ、演奏が激しくなっていく中でも、メンバー全員が“ヴォーカルを立てる”ということを意識しながら演奏しているように感じました。

浜口 そうですね、僕の歌を大事にしてくれてるなというのはあって、だからこそライブでもあれだけ自分勝手に歌えてるんだなと感じてます。

その日そこにいる人に向けて全力で歌う

──ライブでは終始、会場の全員に向けて歌っているようで温かい空気を感じました。

浜口 やっぱりお客さんありきでライブができているし、その日ごとに歌う内容やどこに気持ちを持ってライブするのかとか、1日1日歌う意味って変わってくると思うので、お客さん以外にも誘ってくださったイベンターさんも含め、その日そこにいる人に向けて全力で歌うというのは大事にしてます。

──改めて浜口さんが“ライブでラブソングを歌う”ことについて、大切に思っていることはありますか?

浜口 僕は背伸びしすぎず、ヘタクソでもカッコ悪くても、その瞬間に思ったことをちゃんと自分の言葉で歌にして前に飛ばすっていうのを大事にしてますね。

──2月からリリースツアー『あの街ラブストーリー』が始まります。今までのツアーにも『三宮ラブストーリー』や『雀荘ラブストーリー』など、全部『ラブストーリー』がついていますね?

浜口 自分たちの企画ではその土地の名前から取ったりするんですが、『ラブストーリー』ばっかりですね(笑)。今回もお馴染みの『ラブストーリー』で、全国各地を廻ります!

──『あの街ラブストーリー』には初のワンマン開催も含まれています。ライブに向けて、意気込みをお願いします。

浜口 初のワンマンライブもあるし、対バンでもいろいろな街に行ってライブするので、全部の日程で違うライブをしたいなって思ってますね。

──全部違うライブと言いますと?

浜口 歌の表現やその日にしか言えないこと、自分の私生活がライブに出ちゃったりもするので(笑)、そういうところも楽しみながらライブに来てほしいですね。あとはひとりで来る方も多いと思うんですけど、全然ひとりぼっちと思わず、ライブハウスまで来てくれたら僕らがいるので、一緒にライブを楽しめたらいいなと思ってます。


リリース情報

1st フルアルバム『この掌がまだ君を覚えている』
2022年1月19日(水)リリース

通常盤[CD only] NCS-992/2,970円(税込)
完全生産限定盤[CD+GOODS] NZS-876/4,400円(税込)

Streaming&DL:https://moondrop.lnk.to/konotenohira

<収録曲> 
01.水色とセーラー服
02.ラストラブレター
03.寝ても覚めても
04.Uとピュア
05.この雪に紛れて
06.リタ
07.doubt girl
08.君と夜風
09.四月が君をさらってしまう前に
10.モーニングトースト
11.ゆれる
12.オレンジ ※ボーナストラック
13.ex.ガールフレンド ※ボーナストラック

<完全生産限定盤商品仕様>
・デジパック仕様
・ボーナストラック2曲収録
・グッズ付属:手のひらサイズアクリルチャーム(ミラー付き)
※サイズ:直径70mm
・アルバムツアーFinal Series先行抽選予約シリアルナンバー封入
※受付期間:1月19日(水)12:00~2月2日(水)23:59

ツアー情報

『moon drop 1st Full Album「この掌がまだ君を覚えている」
Release Tour 2022「あの街ラブストーリー」

2月14日(月)愛知・名古屋CLUB ROCKʼNʼROLL
2月15日(火)大阪・北堀江club vijion
2月17日(木)東京・下北沢Daisy Bar
2月18日(金)群馬・CLUB FLEEZ
2月20日(日)長野・松本ALECX
2月27日(日)神戶・太陽と⻁
3月3日(木)千葉・LOOK
3月6日(日)宮城・仙台RIPPLE
3月11日(金)福岡・OP’s
3月18日(金)岡山・CRAZYMAMA 2nd Room
3月19日(土)京都・MOJO
3月21日(月・祝)静岡・UMBER
3月26日(土)三重・四日市CHAOS
3月27日(日)香川・高松TOONICE
4月2日(土)新潟・RIVERST
4月3日(日)石川・金沢vanvan V4
全公演GUEST有
-Final Series-
4月10日(日)愛知・名古屋Electric Lady Land
4月17日(日)大阪・梅田Shangri-la
5月1日(日)東京・渋谷CLUBQUATTRO
全公演ワンマンライブ


プロフィール

moon drop
三重県伊勢市発「愛だの恋だのラブソングだけを歌い続けるバンド」
浜口飛雄也(vo)の優しくも力強い歌声と、恋愛を軸に綴られた歌詞が、若年層を中心に幅広く支持されている。
2014年3月、浜口と清水琢聖(g)を中心に結成。2018年5月に坂 知哉(b)、2019年2月に原 一樹(d)が加入し現在のmoon dropとなる。2021年1月、3rdミニアルバム『拝啓 悲劇のヒロイン』収録曲の「僕といた方がいいんじゃない」の歌詞が話題となり一気に知名度を高めた。
2022年1月、1stフルアルバム『この掌がまだ君を覚えている』をリリースし、2022年2月より、過去最大規模の全国ツアーを開催。ツアーファイナルを渋谷クラブクアトロにて開催する。

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