Westone Audio新イヤホン「MACHシリーズ」、新製品発表会レポート YU&CHOJI(I Don’t Like Mondays.)も賞賛

6月6日 @ 御茶ノ水RITTOR BASE
取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web) 撮影:植田山月

完実電気は、Westone Audioの新しい有線イヤホン 「MACHシリーズ」の発売を6月10日より開始した。発売に先立ち、6月6日、御茶ノ水RITTOR BASEにて新製品発表会を開催。

MACHシリーズは、同ブランドのカスタムイヤホン「ESシリーズ」のサウンドと快適性を“ユニバーサルデザイン”で再現することを目標に生み出された新たなシリーズで、ラインナップはMACH10、MACH20、MACH30、MACH40、MACH50、MACH60、MACH70、MACH80の全8製品。数字が搭載ドライバーの数を表しており、MACH10であればBA(バランスド・アーマチュア)ドライバーが1基、MACH80なら8基ということになる。製品詳細は次ページをチェック。

発表会にはスペシャルゲストとしてI Don’t Like Mondays.のYU(vo)とCHOJI(g)が登場。MACHシリーズに関するトークセッションと、同製品をイヤモニとして使用したスペシャルライブを披露し、会場を盛り上げた。本稿ではそんな発表会の様子をレポートするべく、まずはふたりが登壇したトークセッションからお届けしていく。


すごくクリアに聴こえて、思わず「ワオ!」と驚きました(YU)

普段音楽を聴く環境について、「家ではアナログレコードで音楽を聴いてます。ちょっとした移動ではワイヤレスのイヤホンを、長距離だったらヘッドホンを使っています」(YU)、「家ではパソコンで聴くことが多いです。移動だと最近Bluetooth系を使ってますね」(CHOJI)と、シチュエーションによってオーディオ機器を使い分けていると説明。

イヤホンの無線/有線の話では、「聴きながらちょこまか動くので、有線だとたまに引っかかっちゃって(笑)。でもじっくり音楽を聴くときは有線のものを使ってます」(YU)、「メンタル的なものかもしれないですけど、Bluetooth系だと耳がちょっと痛くなるというか、ときどき高いノイズが入る感じがあって。仕事で聴くときは、家に大きいモニタースピーカーはないので、Westoneさんのイヤホンでチェックしています」(CHOJI)と語った。

ここからMACHシリーズの話へ。ふたりは事前に8機種全てを聴き比べたそうで、お気に入りのモデルを聞かれると、「最初MACH80をチョイスしました。すごいクリアで、思わずワオ!と驚きました(笑)」(YU)、「ビリー・ジョエルの同じ曲を8回(1機種につき1回)聴いたんです。自分ではフラットなサウンドだと思ったものが、意外とローに重心があるモデルだったり、そういう発見が勉強になりました。製品資料を読んだ段階ではMACH60をチョイスしたんですが、実際に聴いてみて、最終的に一番好きだったのはMACH70です」(CHOJI)と答えた。すると、YUが「実は僕もそうで、バンドメンバー全員が同じモデルを選んだんですよ(笑)」とポロリ。メンバー全員が同じ方向を向いていたと盛り上がった。

MACH70が良かった理由について、「自分たちの音楽を聴いたときに、一番いいバランス感覚で楽しめるなと」(YU)、「僕は主役がハッキリ見えるなと感じて。ボリュームが小さくても満足しますし、ボリュームを上げてもヘッドルーム(音割れしないピークまでの範囲)が高いというか、音が割れずについてきてくれるんです」(CHOJI)と説明。さらに、YUは「自分たちも音楽を作るうえで、ここまでクリアに聴かれてしまうと身が引き締まるなと(笑)」と言いつつも、「ひとつひとつの音楽をこだわって作ったら、それを気付いてくださる方はいるんだな、伝わるんだなって実感しました」と嬉しさを語った。

細かく聴き取れたほうが、目指したい音楽を作るときの指針になる(CHOJI)

ここで、“いい音で音楽を聴く大切さ”についてトークを展開。「僕らは表現する側なので、“こういう音があるんだ”を認識することによって、より表現の幅が広がっていきます。音楽からそのアーティストが表現したいものや意図を汲み取れたときに、より自分たちの音楽の表現の幅も広がっていくと思うので、極力いい環境で聴きたいです」(YU)、「やっぱり作る側としては、どのくらい音を分離させるとか、LRに振るとか、奥行きといった部分は大事だと思うので、細かく聴き取れたほうが自分たちの目指したい音楽を作るときの指針にもなりますね」(CHOJI)とアーティストならではの視点で語った。

また、I Don’t Like Mondays.は以前、Westone Audioのイヤモニをライブで使用していたそうで、同ブランドの印象については「ステージ上のモニター(アンプ)で返す音と、イヤモニの返す音で違いがあると、PAさんたちと噛み合わなかったりするんです。だから、なるべくモニターとイヤモニのズレをなくしたい。そこに関しては本当に申し分なく使わせていただいた」(CHOJI)、「僕らが使っていたのは耳の形を取るカスタムタイプのイヤモニだったんです。今回の形はユニバーサルデザインで、ライブ本番だけではなく、普段音楽を聴くといった趣味的な状況でも幅広く楽しめそうです」(YU)と同ブランドへの信頼を語った。

さらに、ライブにおけるイヤモニのこだわりトークへ突入。イヤモニの音量バランスについて聞かれると、「僕とCHOJIとで全然違いますね(笑)。僕は音源の中で歌っている感覚を目指して耳の中の音作りをしています。基本的にはバンドがいて、その中に自分がいて自分の声が聴こえるという自然な形を目指してます」(YU)、「僕はギタリストなので、自分の音がちゃんと『圧」として感じられるボリュームになるようにモニターしています。小さいライブハウスでは転がし(モニタースピーカー)でやるんですけど、大きいところではイヤモニで。ベースとドラム、あとは同期も多いので、すべてのバランス取りつつ、やっぱり臨場感も感じたいので、その辺りのせめぎ合いはありますね」(CHOJI)と答えた。

会場や観客の入り具合でも変わるそうで、「それが一番難しいです。リハーサルをいくらやっても会場ごとに聴こえ方は違いますし、お客さんの入り具合でも変わってきたり。あと、けっこう床や壁の響きでも変わります。その中でどれだけベストを出せるかという戦いが僕らの中では日々行なわれてますね」(YU)、「やっぱりリハと同じにはならないよね」(CHOJI)と教えてくれた。

アコースティックVerの「PAINT」。「思った以上に、空間の中にいる感じがした」(YU)

スペシャルライブでは、TVアニメ『ONE PIECE』主題歌の「PAINT」を特別アレンジのアコースティックバージョンで披露。

YUは「MACH80」を、CHOJIが「MACH60」をモニターとして使用した。ヴォーカルとアコースティックギターそれぞれの音色が際立ち、原曲とはまた異なる力強さを放つ特別なパフォーマンスが届けられた。

実際にMACHシリーズを使用してみて、YUは「本番では、リハーサルよりも空間の中にいる感じがしました。これで本当にライブをやってみたいなって楽しみになりました」と期待感を語った。CHOJIはヘッドホンやイヤホンを選ぶときにプレイリストを作ることをおすすめしてくれた。「ひとつの指標になります。イマジン・ドラゴンズや、ギタリストの鳥山雄司さんが大好きなので鳥山さんの作品などを聴きます」。YUは「自分たちのバンドのサウンドに近い感じだとコールドプレイ、マルーン5など。あと、普段はジャズを聴くことが多いのでビル・エヴァンスやジョン・コルトレーンあたりも」とのこと。

最後にMACHシリーズの楽しみ方について、「ミュージシャンの方は、モニターとしても今まで味わったことのない感覚が味わえると思います。ミュージシャンじゃない方も、すごくマニアックなところまで音を楽しめると思うので、ぜひ試してもらいたいです」とYUが語ってくれた。

なお、トークセッションとスペシャルライブの様子は現在、完実電気YouTubeチャンネルにて公開中なので、ぜひチェックしてほしい。

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