【インタビュー】「伊東歌詞太郎の歌には“SOMETHING”がある」。新作『魔法を聴く人』から紐解く伊東歌詞太郎のヴォーカル・ストーリー

2023.11.8

取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)

何で歌が好きなのと聞かれたら、いや、だって楽しいじゃんって

──マイク選びに時間がかかった曲はありますか?

伊東 みなさんどのぐらい時間をかけているかわからないんですけど、僕がよくやるのがコンデンサーマイクを2本立てて、ワンコーラス歌って次の2本、またワンコーラス歌って次の2本。6本録ったら一回コントロールルームで全部聴いて。なのでマイク選びは時間がかかるというより、ちゃんと選ぶだけの時間を使っているという感じですね。

──マイクはご自身でジャッジしているんですか?

伊東 ジャッジは僕もしますね。ですけど、スタジオによって置いてあるマイクは違うし、エンジニアの方が私物マイクを持っていたりもする。67(NEUMANN/U67)か87(NEUMANN/U87Ai)が慣れた音でよく使うんですけど、エンジニアの方に声と楽曲に合いそうなマイクも提案して頂いてます。僕はヴォーカリストだから、もっと機材に詳しい人がチョイスしてくれたほうが良いパターンもある。やっぱりみんなで聴き比べて決めるのが大事だし、楽しいし、良い作品にも繋がります。

──みんなで吟味して選んでるんですね。

伊東 そうですね。あとコンプ(コンプレッサー)とプリアンプとキューボックスってあるじゃないですか。この3つがね……曲者なんですよ。まずキューボックスがかなり曲者で。要は自分のヘッドホンに返ってくる音を調整する装置なんです。その返ってくる音が自分の納得のいかない音だったらま〜〜歌いづらいわけじゃないですか。聴こえる音を変えるだけの装置だから、録り音に影響はないと思いきや、ヴォーカリストのパフォーマンスにはものすごい影響します。さらに、キューボックスは慣れているやつだけど返しの音がイマイチだったって場合は、プリアンプ。インターフェースの中に内蔵されているプリアンプ、もしくは外付けのプリアンプ、これがこんなに録り音と返しの音に影響するのかと驚くぐらい、めちゃめちゃ重要なんです。

──参考になります。それでは、アルバムの聴きどころを教えていただけますか。

伊東 今回は伊東歌詞太郎の作詞作曲と、完全にお任せした曲と、共作したものが非常に良いバランスであるんです。なので「伊東歌詞太郎が全作詞作曲をしました!」というアルバムより、いろんな歌い方になっていると思うんですよ。本人が意識していないで、楽曲に引き出された歌というものを、本当に短編集のようにひとつひとつ楽しんでもらえるようなアルバムになったんじゃないかなと思いますね。

──ワンマンLIVEツアー2023『主人公を訪ねて』が控えていますが、どんなライブになりそうですか?

伊東 アルバムタイトルの『魔法を聴く人』というのは、魔法=音楽の意味なので、“音楽を聴く人”なんです。物語のタイトルって、“タイトルになる人”が主人公のことが多いじゃないですか。『ドラえもん』はドラえもんが主人公のように。なので今回は“音楽を聴く人”、つまりこのアルバムを聴いてくれたあなたが主人公の物語なんです、ということを伝えたくて。『主人公を訪ねてツアー』は、このアルバムを聴いてくれた人に、直接あなたの人生はあなたが主人公なんですということを伝えたい。このアルバムも、これから先のライブも、また先のアルバムも魔法シリーズで作っていこうと思ってるんですけど、そういうのを伝えていくための一環のツアーだと思ってます。

──ありがとうございます。最後にひとつ。毎日歌い続けているとおしゃっていましたが、どうして伊東さんは歌うことがそんなに楽しいんだと思いますか?

伊東 それはたぶん、なんで味の濃いラーメンを好きかって聞かれたときに、いやだって味濃いって美味しいじゃんって言うのと同じで、何で歌が好きなのと聞かれたら、いやだって楽しいじゃんっていうことに尽きちゃうんですよね(笑)。楽しいから好きっていうあんまり答えになってない答えなんですけど。それが自分の本音ですね。

──もう歌が血に流れているぐらいの感覚というか。

伊東 最初に話したように、自分でもなんでかが気になったから、前世を調べに行くぐらいのところまで行っちゃったんですよ。そしたら何か前世は陰陽師だったらしいみたいなことを言われて(笑)。平安時代、音楽は雅楽っていう、巫女さんといった依り代に神様を降ろす際に人の心をトランス状態にするための導入だったりもしたとか。だから僕は陰陽師だった頃、大衆をどういうふうにコントロールするかってことを権力者にやらされて生を全うしたんですけど、「いや、音楽ってそういうもんじゃないよな。次生まれてくるときは、この音楽を自由に使おう」って言って死んでいった人らしくて。

──前世から特別な音楽の力が宿っていたんですね!

伊東 でも眉唾モノだから、「へえ〜、じゃその証拠ってなんかあるんですかね?」って意地悪な質問したら、「活動している中で陰陽師に関連したものを勝手に取り入れたりしてない?」って言われて、ゲッ!て思ったのが、僕の公式キャラクターにセーメーちゃん(五芒星)っていう名前のかわいいキャラクターがいるんですよ(笑)。しまった、確かにそうだな、でもこの人何かしらの方法で僕のアーティスト名を調べて、もっともらしいことを言った可能性も捨てきれないなと。……まあそんな話もありますね(笑)。


直筆サイン入りチェキを1名様にプレゼント!

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リリース情報

アルバム『魔法を聴く人』
2023年11月8日(水)発売

伊東歌詞太郎『魔法を聴く人』初回限定盤
伊東歌詞太郎『魔法を聴く人』初回限定盤

【初回限定盤】
CD+DVD 価格:5,000円(税込)品番:VIZL-2242
購入リンク https://www.jvcmusic.co.jp/-/Linkall/VIZL-2242.html

伊東歌詞太郎『魔法を聴く人』通常盤
伊東歌詞太郎『魔法を聴く人』通常盤

【通常盤】
CD 価格:3,400円(税込)品番:VICL-65890
購入リンク https://www.jvcmusic.co.jp/-/Linkall/VICL-65890.html

【VICTOR ONLINE STORE限定盤】
CD+DVD+GOODS 価格:8,500円(税込)品番:NZS-951
<GOODS内容> オリジナルCDスタンド
※数量限定商品になりますので、無くなり次第終了になります。
※CD、DVDは市販商品と同内容です。

購入リンク https://www.jvcmusic.co.jp/-/Linkall/NZS-951.html

<CD収録内容>
01. Virtualistic Summer
02. Live Life 〜1秒の奇跡〜
03. senseitoseito
04. STARLIGHT
05. 革表紙
06. 都会の風景
07. ランダムウォーク
08. 先生と生徒
09. singer.song.writers.(alpinist.)
10. Storyteller

<初回限定盤付属DVD収録内容>
ワンマンLIVEツアー2023『Storyteller 〜Let there be light〜』@Zepp DiverCityのオフショット映像や、StorytellerシリーズのMusic Videoを本人解説音声付きで収録。

【チェーン別オリジナル購入特典】
下記チェーン店、および、ショッピングサイトにて伊東歌詞太郎 New Album 「魔法を聴く人」を、お買い上げの方に下記特典を先着でプレゼント致します。各特典ともに数に限りがございますので、お早めにご予約・お買い求め下さい。

・アニメイト全国各店/アニメイトオンラインショップ
複製サイン&コメント付き オリジナルアーティスト写真(アナザーカット①)L判ブロマイド

・TOWER RECORDS 全国各店 / TOWER RECORDS ONLINE
複製サイン&コメント付き オリジナルアーティスト写真(アナザーカット④)ポストカード

・Amazon.co.jp
メガジャケ
※Amazon.co.jpでは、特典付き商品のカートがアップされます。特典をご要望のお客様は特典付き商品をご予約下さい。

・楽天ブックス
複製サイン&コメント付き オリジナルアーティスト写真(アナザーカット②)A4クリアファイル

・ビクターオンラインストア
複製サイン&コメント付き オリジナルアーティスト写真(アナザーカット③)2L判ブロマイド
※上記各特典ともに数に限りがございます。お早めにご予約下さい。
※一部、特典の取扱いが無い店舗もございます。予めご了承下さい。
※確実に入手をご希望の方は、事前に各店舗様へご確認いただくことをお奨めいたします。


ライブ情報

【伊東歌詞太郎 ワンマンLIVEツアー2023 「主人公を訪ねて」】

2023年11月25日(土)愛知・ダイアモンドホール
前売:5,800円(税込) 席種:全自由 Open 17:00 / Start 18:00
お問合せ:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

2023年12月9日(土)大阪・ゴリラホール
前売:5,800円(税込) 席種:全自由 Open 17:00 / Start 18:00
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888

2023年12月16日(土)東京・豊洲PIT
前売:5,800円(税込) 席種:全自由 Open 17:00 / Start 18:00
お問合せ:DISK GARAGE https://info.diskgarage.com/

※ドリンク代別途必要 ※整理番号順入場
※小学生以上有料・未就学児は無料(大人1名につき子供1名まで同時入場可)
※18歳未満の方のライブ参加については必ず保護者の許可を得られてからご参加ください。
※撮影・録音禁止 、飲食物持ち込み禁止、迷惑・危険行為一切禁止。

プロフィール

伊東歌詞太郎
 人気動画プラットフォームで投稿を開始。“希代の歌い手”として突然世に出てきたその力強く凛とした歌声はネットユーザーの心に響き、現在の動画総再生数は1.5億回を超えている。ツイッターフォロワー71万人、LINE公式の友だちが30万人など、若い世代のネット&SNSユーザーに絶大なる支持を集めている。メディアには顔出ししておらず(ライブ時には素顔で歌唱)、狐のお面がトレードマーク。

 2014年、TOY’S FACTORYよりメジャーデビュー。以降オリジナル曲制作に注力しシンガーソングライターとして開花。『一意専心』、『二律背反』、『二天一流』のアルバム3枚をリリース。過去1,000回以上の路上ライブでユーザー交流の基盤を作ってきたこともあり、無料の路上ライブを2018年は全国39ヵ所で開催。またアジア地域での知名度も高く、中国を中心にシンガポール、台湾などでもライブやイベント出演を始め、Weiboやビリビリ動画などのアカウントも開設している。

 声帯の手術で活動休止を余儀なくされた2018年春には初の小説『家庭教室』(KADOKAWA)を執筆し出版。作品に込められたメッセージが10代を中心に共感を呼び、2021年7月には台湾でも出版された。2020年にはKADOKAWAとのパートナーシップにより初のシングル「記憶の箱舟」(アニメ『デカダンス』EDテーマ)および同社より初のエッセイ「僕たちに似合う世界」を同時期に発売。

 2021年7月にはビクターエンタテインメント/コネクストーンレーベルから再メジャーデビュー。2022年2月には初のベストアルバム『三千世界』をリリース。現在、彼の活動領域は歌唱・音楽制作・配信者を基軸にしながらも楽曲提供プロデュース/声優業/文筆業/DJ・パーソナリティーに及び、まさにマルチな才能を開花させている。

公式HP https://www.kashitaro.com
公式Twitter https://twitter.com/kashitaro_ito
公式YouTube https://www.youtube.com/channel/UC0ojHsEEUkLpeCa7GBgROLQ/featured
公式Instagram https://www.instagram.com/itokashitaro_official
公式TikTok https://www.tiktok.com/@kashitaro_official

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