【インタビュー】“ヴォーカル3人だから3倍の強み”。ORANGE RANGEのフロントマン3人が結成21年目にして辿りついた大傑作を語る。

取材・文:鈴木伸明(Vocal Magazine Web)

歌謡曲には、技術面での学びがすごくいっぱいあって、とても勉強になります。(YAMATO)

──普段、歌に関してトレーニングしていることはありますか?

HIROKI 僕はほとんどないですね。プリプロとか制作入るときにその楽曲を練習するぐらいです。

RYO 僕も同じですね。曲を作りながら声を出しているから、それがトレーニングになっているのかな。歌うのはスタジオ、車の中、それと漁港ぐらい(笑)。漁港で歌うのは気持ちいい。音源を聴きながら声を出して、自分の中から出てきた譜割でどこが気持ちいいのか探すことを2〜3時間やって、そのあと言葉を入れていく。トレーニングと言えば、それぐらいかな。

YAMATO トレーニングといっていいのかわからないけど、僕は意識してよく歌うようにしています。歌謡曲を歌うのが好きなので、カラオケにも行くし、スタジオでも声出しをやります。ノドが起きるのに時間がかかるほうなので、じっくり歌いながらノドを起こしていく。自分の中のルーティンみたいなのがあって、起きてから2時間後に発声しやすい体調になってくるとか、そういうことが生活の中でわかってきたので。音域は広いほうだと思うので、下から上まで自分が出せる音域を整えていきますね。ライブやレコーディングのあるときは特に意識しています。そうじゃない日はまったくしゃべらないこともありますけど。カラオケに行くとむちゃくちゃ学びがあります。歌謡曲には、技術面での学びがすごくいっぱいあって、とても勉強になります。例えば山口百恵さんは、同じフレーズを最初はファルセット、2周目はアタックの強い声、3周目はフェザータッチのように優しく歌っていたりする。1曲の中でこうやって楽しませるんだって、勉強になります。

──21年のキャリアの中で自分の歌に対する意識は変わってきましたか?

HIROKI 年々、歌い終わったあとの疲労が大きくなっていますね。昔は2デイズやってもそこまで気にならなかったんですけど、体調を戻す時間を考えるようになりました。このラインまできたらヤバいなってのがわかるから、そういう調整はできるようになってきました。

RYO これまで何回も変えようと思って挑戦してきたんですけど、一周まわってもとにもどってきた感じです。バンドの中での自分の役割、立ち位置がわかってきたというか。シーンを変える展開で自分が歌うことが多い。自分の声は低いので、それで曲に色をつけるようにしようと。YOHやNAOTOが作る曲からは、それを求められているということがわかるようになりました。ただ、それってバンドを始めた一番最初に思っていたことで、1周まわって、さらにその思いが強くなっているという感じです。

YAMATO コロナ禍に入って10ヵ月メンバーにも会わず、歌うこともしなかったんです。それまでは20年間ずっとレコーディングしてツアーに出てと、歌い続けてきたので、びっくりするぐらい声が細くなりました。喉の筋肉ってあるんだなって、声が出なくなる発見に今さらですが驚きました。前は手をまわしても指が届かないぐらい首が太かったんですが、今は余るぐらい首が細くなってしまった。歌い続けた筋肉はすごかったんだなって。声が裏返ることってあんまりなかったんですが、最近は裏返ってばかり(笑)。発見の多かったコロナ禍でしたね。やり続けていたら見えなかったことが、見えたというか。今できることをやって、徐々に戻しています。

──ヴォーカリストとしての目標はありますか?

HIROKI いや〜、深く考えたことがありませんね。パッと思いついたのは、昔行ったバーで、名前も知らない人が、しゃがれ声で音程関係なく歌っていて。あれはロックだなぁって思いましたね。音楽を自由にやれている人がカッコいいなとは思います。

RYO 僕はチャーリー・ツナというアーティストの低い声が好きですね。低いとモヤっとすることが多いんですけど、アタックがあるんですよ。憧れというか、勉強してます。ラップの作り方も上手で、ちっとも追いつかないですけど、どうやったらこんなアタックが前に出るんだろうってよく聴いてます。

YAMATO 憧れているヴォーカリストはいないかもしれないけど、好きな歌い手さんはたくさんいます。最近だと、NAOTOからドライブで教えてもらったカサビアンがいいなと思って、よく聴いています。

──バンドに3人のヴォーカリストがいることのメリットとは?

HIROKI ひとり欠席してもインタビューを受けられる(笑)。実際に誰かをカバーできるということはありますけど、コロナ禍になって、ひとりの存在の大きさを知ることにもなりました。3人だから3倍っていう気持ちです。3人とも個性もキャラも違うし、そこは強みだと思っていますね。

RYO 3人の強みはいつも感じますね。ソロをやったこともありますけど、やっぱり全然違って。3人のライブでは、歌い切ろうと楽しませようというバランスがちょうどいい。ひとりだと歌い切らなきゃいけないって背負ってしまう。3人のちょうどいいバランスが積み重なって、いい感じになっていることがわかりました。

YAMATO 単純にこういう編成がまわりにいないんで、唯一無二感のうれしさはあります。天の邪鬼気質なので、みんなとは違うほうを向いていたいし、それがこんなに継続して、応援し続けてもらっているのはうれしい。僕らからしてみたら特殊ではないので。ビースティ・ボーイズとか、これまでの3人ヴォーカルはいっぱいいたし、それがたまたまバンドになっていて。それは強みでもあるし、僕は自信を持ってやれています。

──ところで、これを読んでいる自分でも歌いたい人のために「Pantyna〜」を歌うときに気をつけたほうがいい点を教えてもらえますか?

RYO 「Pantyna〜」ですか(笑)。真面目に言うと、ラップは言葉が詰まっているので、一文字一文字分解するような感じでちゃんと発音すると意外とスパッと言えたりします。

HIROKI RYOの言う技術的な部分以外は、難しいことを考えながら歌うような曲でもないと思うので、フロウの切れとか、ノリがたるくならなければカッコよくなると思います。

YAMATO まずは、楽しく、気持ちよく歌うことが重要かなって思います。そこから技術や刺激を受けた部分を磨いていくのがいいのかなと。とにかく楽しく気持ちよくということを前提に歌ってもらえたらいいです。

──お客さんを前にしたライブが復活しましたが、どうですか?

RYO 素晴らしいです。やっててよかったなって思わせてくれます。ようやく戻ってきたなって。

YAMATO 歌えない期間があったからこそ、いろんなことに挑戦できたし、どんなことがあっても、前を向けるバンドだなって、新しい発見もありました。

──最後に歌うことが好きな人たちにメッセージをもらえますか。

HIROKI 最近はみんな歌がうまいですよね。YouTubeを見ても世の中には歌のうまい人がたくさんいるんだなって。自分が楽しもうという姿勢は歌にも反映されると思うんです。歌うときにはとにかく楽しむことが大事だと思います。「Pantyna〜」も恥ずかしがりながら歌うとただの変態ソングになるので、堂々と自信を持って歌うことが大事です(笑)。

RYO 歌は答えのない世界だと思うので、自分のことを信じて楽しんでもらいたいですね。

YAMATO 最近、歌については自分自身を知ることが重要なんだなと思うんです。自分のことを知ったうえで歌に取り組むと、技術面や感情の面が突出してくるのかなと思います。

教えて!ヴォーカリストのこだわり

◎喉ケアについて

みなさんの喉のケアについてお聞きしました。また今回、楽屋に置いてある喉ケアグッズも持ってきていただきました。

①響声破笛丸料 エキス顆粒KM(北日本製薬)②京都念慈庵 枇杷潤喉糖 超涼薄荷味(京都念慈菴)③新コルゲンコーワうがいぐすり(興和)④京都念慈菴 複方 川貝枇杷膏(京都念慈菴)⑤のどぬ~るスプレー(小林製薬)⑥吸入器 NE-S19 (オムロン)

YAMATO 基本はのど飴を使っています。龍角散などですね。冬場はマヌカハニーも。ちゃんとしたオースラリア産のものをなめるか、お湯に溶かしてライブ前に飲むようにしています。うがい薬も昔から使っています。

HIROKI ノドケアのセットが楽屋にあるんで、自分の体調次第で使います。お守りみたいなものですね。あとは部屋の加湿です。何やってもダメなときはダメで、そういうときは寝るしかない。寝て回復を待つのが一番。加湿と睡眠が大事ですね。ライブ前に吸入器を使っていた時期もあったんですけど、最近は使っていないです。それよりも体調を整えておくことが大事かなと。

RYO まったく気にしていないですね。ノドが壊れないんですよ。まったくケアしてない。そこがこだわりかもしれません。

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<締切:2022年9月30日(金)23:59まで>
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リリース情報

ニューアルバム『Double Circle』
2022年9月14日(水)リリース

【収録曲】
Disc1
01. Pantyna feat.ソイソース
02. Love of Summer
03. Typhoon
04. Illusion feat.ペチュニアロックス
05. トカトカ
06. 恋はRock’ n’ Roll
07. キリサイテ 風

Disc2
01. ラビリンス
02. HEALTH
03. あの世のANTHEM ~天国と地獄~
04. 気分上々
05. Family
06. Imagine -Double Circle ver.-
07. KONOHOSHI

完全生産限定盤BOX【VOS限定オリジナル配送BOX 仕様】
16,500円(税込)/NZS-897
2CD+2BD+DVD+ライナーノーツ+グッズ
【Blu-ray収録内容】
ぴあアリーナ2days ライブ
メイキングDVD
グッズ①アクリルスタンド
グッズ②トレーディングカード(5 枚セット)
グッズ③ショルダーストラップ
グッズ④ポスター

完全生産限定盤BOX
16,500円(税込)/ VIZL-2096
2CD+2BD+DVD+ライナーノーツ+グッズ
【Blu-ray収録内容】
ぴあアリーナ2days ライブ
メイキングDVD
グッズ①アクリルスタンド
グッズ②トレーディングカード(5 枚セット)グッズ③ショルダーストラップ
グッズ④ポスター

初回限定盤A
4,950円(税込)/ VIZL-2097
2CD+DVD + ライナーノーツ
【DVD収録内容】
ぴあアリーナ day1-ORANGE DAY- ライブ

初回限定盤B
4,950円(税込)/ VIZL-2098
2CD+DVD + ライナーノーツ
【DVD収録内容】
ぴあアリーナ day2-ORANGE DAY- ライブ

通常盤
3,300円(税込)/VICL-65728~9
2CD
・初回プレス分のみ特典封入

プロフィール

ORANGE RANGE
RYO、HIROKI、YAMATO(vo)、NAOTO(g)、YOH(b)からなる沖縄出身の5人組ロック・バンド。2001年結成、2003年にメジャー・デビュー。ジャンルにとらわれない自由かつ高い音楽性と、卓越したポピュラリティを持ち、数々の名曲を世に送り出し続けている。
オフィシャルサイト:https://orangerange.com/
YouTube:https://www.youtube.com/c/ORANGERANGEkoza
Twitter:https://twitter.com/or_staff
Instagram:https://www.instagram.com/orangerange_official/

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