【インタビュー】さとうもか、「魔法」に残した想いと歌声のルーツを語る。“本当の心”が何かを動かす一番の原動力になる

取材・文:田代智衣里(Vocal Magazine Web)

岡山県出身のシンガーソングライターさとうもかが、新曲「魔法」を配信リリースした。2022年7月クールのカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『魔法のリノベ』のオープニング曲となる今作は、さとうもか初のドラマタイアップソングとなっている。

ヴォーカル・マガジン・ウェブでは、唯一無二の歌声と表現のルーツに迫るべく、最新曲「魔法」を中心に“歌”に関するインタビューを行なった。

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練習している音を録音して、成長記録をつけていた

──まずは歌うことのルーツについてお聞きしたいのですが、音楽学科のある高校に通い始める以前から、音楽を作ったり歌ったりしていましたか?

さとう 小学6年生ぐらいにYUIさんにハマって、それからYUIさんの曲を練習するようになりました。同じ時期に携帯電話を買ってもらったんですけど、毎日家に帰ってから、曲を流しながら練習している音を携帯に録音して、成長記録をつけていました。

──そのとき、楽器を弾きながら歌っていたんですか?

さとう 楽器は弾いてなかったです。CDを流して、一緒に歌っていました。

──CD音源に合わせて歌っている声を録音していたんですね。

さとう そうです。中学校に入ってからはヴォイスレコーダーを買ってもらったので、そこにもどんどん録音していきました。

──録音した自分の声を聴いたとき、最初はどんな印象でしたか?

さとう 普段聴いている自分の声とは違いました。自分に聴こえる声のほうがマシなのに…!って思ってました。

──違和感を感じなくなったのはいつ頃でしたか?

さとう 高校生になってから音楽をやることがどんどん増えていったので、その頃からあんまり気にならなくなったような気がします。

──こんな声を鳴らしたいのになと、試行錯誤したことはありましたか?

さとう 小学生〜中学生の頃は、自分の声を活かすというより、YUIさんのような声に近づけたいと思っていました。そのために、教則本を読んだりする勉強はしてなかったんですけど、なんとなく鼻にかかる感じで歌ってみたら近いような気がして。そういうことを考えながら歌っていました。

──その当時の歌声と、現在の歌声は違いがありますか?

さとう 違うと思います。でも、違うなぁと思うようになったのは、本当にここ2年ぐらいのことです。

──小さい頃から、自分の声について思うことはありましたか?

さとう 幼稚園の頃から、声が周りの人と違って変だなと思っていて、ちょっとコンプレックスでした。小学生の頃は歌うのが恥ずかしいと思うこともあって、わざと声の成分を散らしながらでっかい声で歌ったり、ちっちゃい声で歌ったりしていたんです。

でも、小学6年生ぐらいでYUIさんにハマってから友達とカラオケに行くようになったんですけど、そこで“なんかYUIさんに似てるね”と言われて、それがすごく嬉しくて。歌が昔から好きではあったので、それから練習するようになっていきました。

──さとうもかさんが個人的に好きな歌声というと、やっぱりYUIさんになるのでしょうか?

さとう たくさんいるんですけど、YUIさんも好きだし、イノセンス・ミッションのカレンぺリスさん、Predawnさんの声もすごく好きです。

──好きな歌声には声質以外にも、その人の歌の表現の部分で惹かれるところもあるのでしょうか?

さとう 歌心みたいなことですよね。あると思います。すぐにパッと思いつきはしないんですけど、なんか泣きそうになる……みたいなもの。その“何か”の部分がたぶん解明できないものなんですけど、それが本当にすごいところなんだろうなって。

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