【インタビュー】NAO AIHARA オーディション番組『ヨルヤン』を勝ち抜いたヴォーカル&ダンスのルーツと、デビュー曲「lighthouse」制作を語る!

2022.04.9

取材・文:藤井 徹(Vocal Magazine Web)

エイベックスとテレビ東京が15年ぶりにタッグを組んで開催したオーディション番組『ヨルヤン』の、“女性R&Bボーカリスト”部門を勝ち抜いたNAO AIHARA。
現在23歳の彼女がオーディションの課題曲でもあった「lighthouse」で3月23日に待望のデビューを果たした。

同曲はトラックプロデュースにアリアナ・グランデ、クリス・ブラウン、ジェニファー・ロペスなどへの楽曲提供で知られるSOCIAL HOUSE、トップライン(メロディ)を安室奈美恵、THE RAMPAGEらへの楽曲&作詞提供を行なってきたEmyliが担当した。

NAO AIHARAは、少女時代から培ってきたダンスと、映画『バーレスク』からハマったR&B、ソウルミュージック仕込みの歌唱力で、この難しい楽曲を見事に表現してみせた。そんなシンデレラガールの素顔をお届けしていこう。(インタビューの最後にプレゼント告知あり)

映画『バーレスク』を観て、“歌ってヤバいな。歌やりたい”と思ったんです

──今回リリースされる「lighthouse」がデビュー曲ということで、まずはNAOさんが歌と触れ合った頃のお話から聞かせてください。

NAO AIHARA(以下NAO) 小学4年生ぐらいからダンスを習っていたんですが、合唱とか音楽の授業もすごく好きでしたし、歌にはまあまあ自信がありました。(歌の)節でずっとダンスをやってたので。ダンスと歌って繋がるものがあると思うんですけど、私の場合、ダンスを始めて歌が好きになって、いつしか歌のほうが好きになったっていうか(笑)。

私の家は、両親も兄弟含めて全員運動家系なので、全部動きでやるタイプなんですよ。私はピアノもちょっと習ってたんですけど、楽譜を見ないで手で覚えるとか。ダンスも頭より身体で覚えるタイプで、歌もたぶん感覚なんですよね。頭で考えて“こういうふうに声を出そう”というより、“身体のこの部分を使って、こうやって出せばこういう声になる”みたいな。

──その頃に好きだったアーティストは?

NAO 小学生のときは親の車の中で流れていた、大塚 愛さんとか絢香さんの曲を歌ってたイメージがあります。中学時代はカラオケで嵐とかソナーポケットとか歌ってましたね。めっちゃ流行ってた世代なんですよ。それが、中学2年生のときに『バーレスク』っていう映画を観て、“歌ってヤバいな。歌やりたい”となんとなく思ったんです。次にまた映画の『ドリームガールズ』を観て、“こうやって歌を歌って伝えられる人になりたい”となって、近しい方の紹介でボイトレを始めました。

中学3年生ぐらいからは、ダンスより歌のほうが熱量は高かったですね。でも、それこそ『バーレスク』みたいなエンターテインメントがやりたいっていう夢がありましたし、卒業したらダンスの専門学校(高校)に行くことを決めていたので、“やっぱりダンスも頑張ろう”となって、高校ではダンスを毎日踊っていましたね。

──『ドリームガールズ』はR&B、ソウルミュージックを題材としていますが、そういう音楽へも興味が湧いていったんですか?

NAO はい。そこからいろいろ掘り下げて調べていきました。

──まあ、『ドリームガールズ』自体、NAOさんの世代からすれば、すでにかなり堀り下がってますけどね(笑)。

NAO 確かに、そうですね!

──そのあとは、今流行ってるR&Bを聴いて、みたいに戻って?

NAO それが、そのときはめっちゃずっと掘ってました(笑)。『ドリームガールズ』からジェニファー・ハドソン(の作品)を観て、アレサ・フランクリン(『アメイジング・グレイス』)を観て、『ブルース・ブラザース』観て……。その時代の音楽も高校生のときに聴いていましたし、映画を観るのがすごく好きでしたね。

──ジェニファー・ハドソンがアレサ・フランクリンを演じた映画『リスペクト』は観ました?

NAO 観たくて調べてみたんですけど、あと2週間で終わるというタイミングだったので上映している映画館が少なくて。すごく観たいですね。

──とても良い映画でしたよ! 『SING/シング:ネクストステージ』は?

NAO これからです! めちゃくちゃ観たい。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行くと『シング・オン・ツアー』には絶対に行きます。

──中3で通っていたヴォーカルスクールでは、どんなことやってましたか?

NAO 自分で歌いたい曲を持って行って、それに合わせていったりしました。ずっと同じ先生に教わっていたので、“ここ、いけそうだな”と思うところを伸ばしてくれたのが、今も強みになってます。私は息多めの低い太い声と、ハイトーン、ミックスヴォイスが得意なんですけど、そこは先生が褒めて伸ばしてくれたところです。昔から一緒に歩んできた感じはすごくあって。その頃から比べて成長できたなっていう実感はありますね。

──課題曲は洋楽を?

NAO 日本の曲もありましたけど、洋楽が多かったです。それこそ「Listen」(ビヨンセ)など歌ってました。難しすぎて挫折しかけましたけど、歌い切れるようになるのを目標にしてましたね。あとはアリシア・キーズの「If I ain’t got you」、P!NKの「Perfect」とか。ブルーノ・マーズも歌っていました。

──高校3年間は、どんなジャンルのダンスを勉強していたんですか?

NAO 授業を選択ができたので、バレエもやったしヒップホップ、ジャズもやったし、ロックとかソウルとかパンキングとか……いろんなジャンルをやりました。

──本当にずっと踊ってるみたいな? やっぱりそう聞くと体育会系ですね(笑)。

NAO そうですね、たしかに。もう体力勝負みたいな。“あのとき、よく生きてたな”って思いますけど(笑)。朝の9時半から17時まで4限とかずっと踊って、19時から学校じゃないところのレッスンを1コマ受けて、さらに22時半から終電までもう1コマ受けて、みたいなこともありました。

──本当に一日中じゃないですか。だから、あんなにダンスがうまいんですね。

NAO いやいやいや……高校卒業してからは全然。自分から“レッスンに行こう”って思って行かないとダンスする環境じゃなかったので。そこからけっこう衰えましたけど、最近またちゃんと頑張ろうと思うようになってます(笑)。

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