【インタビュー】w-inds. 2人の歌声が生み出す新たな歌詞世界と鋭敏なサウンドの響き(撮り下ろし写真掲載)

取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)
撮影:菊地英二

全部が主役を張れるくらいの良い音、なおかつぶつからない帯域っていうのを意識していますね。

──アルバム全体で、トラックもヴォーカルも、使う音数をあえて削いでいった印象があります。

 僕はそういう音楽が好きなんで、ずっと一個一個の音にこだわって作ってます。そうすると、「Strip」みたいにドラムとベースだけでも成り立っちゃうんですよ。音を積まないでカッコよく聴かせるってすごく難しいんですけど、そこに美学を感じて意識してますね。もちろん例外もあって「The Christmas Song (feat. DA PUMP & Lead)」はあえていろいろな音を積んでます。

──全部の音が主役を張れるからこそ、それぞれのパートがしっかり抜けるんですね

 そうなんですよ。例えばドラムやベースをソロにして(注:ミキサーでひとつの音だけで聴くこと)聴いた時に自分が気持ちよくなるっていうのが好きなんで、それこそ全部が主役を張れるくらいの良い音、なおかつぶつからない帯域っていうのを意識していますね。

──それはやはり慶太さんが“世界基準の音”を目指されているがゆえかなと。

 それはもう10年前くらいからずっとそうです。それこそ最初アジアに行き始めた頃はJ-POPが一番カッコいいと思ってたんですけど、毎年いろいろなフェスに出ているうちに、アジアの音楽がめっちゃカッコよくなっていったよね?

千葉 そうですね。

 いつしかフェスのでっかいスピーカーで聴いた時に、音の鳴りがまったく違ったんですよ。日本の参加されてるアーティストと、韓国、中国、タイとかいろんな国のアーティストの方とで。一番カッコいいと思ってたJ-POPが変わらないまま、アジアや世界の音楽が変わっていって、やばい!と思ったのが自分の中でのひとつ分岐点で、トラックを作るようになったきっかけでもあります。今後世界に聴いてもらえないんじゃないかと不安になったっていうのはありますね。

──ダンス面でも感じました?

千葉 パフォーマンスも全然違いますね。もちろん日本もまったく変わらないことはないですけど、ある程度成り立っている部分もあって、それを持っていってる感じですよね。でも海外は、行くたびに変わる。

 変わるよね! 1年でもうガラッて変わるんで。

千葉 それは面白いというか、いい刺激にもなります。

──世界基準のサウンドを常に聴かれていると思いますが、日本のダンス・ヴォーカル・グループが世界に通用するようになるためには?

 あんまり偉そうなこと言わせないようにしてください(笑)。

千葉 あはははは!

 うーん……。ダンス・ヴォーカル・グループで言うと、今は韓国が世界的に見てもダントツ。あの人たちは練習量がハンパなくて、仕事優先ではなく練習優先。日本は仕事優先で、練習の時間がなくなってくることが多くて、なかなかレベルアップできない教育の仕方になっている部分は多少あるんじゃないかと僕は思います。

あとは練習ってがむしゃらにやればいいわけではなく、頭の中のイメージに近づけるためにフィジカルで練習するので、頭のインプットの部分に限界があるとそれ以上伸びないんです。なので、インプットできるような環境を与えてあげること、それはトラックメイクも歌って踊ることも同じく大切なんじゃないかなって思うので……もう、事務所の育て方ですかね(笑)。ポテンシャルはみんな高いと思うので。

千葉 今の子たちはみんな、ホントうまいですからね。技術がちゃんとあって。でも、これは僕の一意見ですけど、昔の人になればなるほど、今の子たちのパフォーマンスから、“うまいけど、それ以上の何かを感じない”っていう人たちもやっぱりいるじゃないですか。まあ、そういうこと言う人にはなりたくないなとは思う……。

 あはははは!

千葉 だけど、言わんとしてることもちょっとわかるというか、誰がやっても一緒になっちゃうと、見てても心が動かないかなぁと思って。でもみんながそうじゃなくて、ちゃんとしっかり聴かせられる、魅せられる人たちがいるんで、そういう人たちだと抜きん出ていくのかなって思いますね。

 あとはトラックメイクも振り付けも、ミュージックビデオに関しても、優秀な海外の人たちがみんな韓国に参加したがっている状況で、なかなか日本は見向きしてもらえない感じになってきちゃっているので、ここからみんなで手を組んで、日本として一丸となって戦ったほうが良いんじゃないかなって思いますね。日本人同士でバチバチやり合っててもしょうがないので、もっと歩み寄って一緒に世界を獲ろう!っていうモチベーションが必要なんじゃないかな。あんまり言うと怒られるかも。あははは!

──ジャンルの垣根を超えたクリエイターたちが集まって、世界から“日本のアーティスト面白いぞ!”って思われるような状況を作っていけたらいいですよね。

 そうですね、作りたいですよね。

──では最後に、12月29日に開催を予定されているオンラインShow『20XX“We are”』は、どんなShowになりそうですか?

 それは、僕の新しい発声が!(笑) 僕たちのライブでは、ダンス・ヴォーカル・グループとしての一面と、音楽家の一面があって、今回は音楽家の部分が強く観られるんじゃないかなと。前回のオンラインShowとは本当に真逆の方向で考えてはいます。今回のアルバムから披露する曲もけっこうありますし!……まあ、まだやってないんでさっぱりわからないです。あはははは!

千葉 そうですね。今は作っている段階なのですが、魅せ方、聴かせ方が今までとは違っているので、すごく面白いんじゃないかなっていう予測です。


リリース情報

w-inds. 14thアルバム
『20XX “We are”』(読み方:トゥーオーダブルエックス ウィーアー)

2021年11月24日(水)発売
配信リンク

■初回限定盤 [CD + Blu-ray] PCCA.06083 / 4,400円(税込)

■初回限定盤 [CD + DVD] PCCA.06084 / 4,000円(税込)

■通常盤 [CD only] PCCA.06085 / 2,750円(税込)

<CD収録内容>
01. Strip
02. EXIT
03. With You
04. Show Me Your Love
05. Little
06. Beautiful Now
07. The Christmas Song(feat. DA PUMP & Lead)
08. Distance
09. Get Down(20XX version) 
10. DoU(20XX version) 
All songs produced by Keita Tachibana

<Blu-ray, DVD収録内容>
01. Strip Music Video
02. Document of 20XX ”We are”

【予約購入先着特典】
全国対象CDショップにて2021年11月24日発売・w-inds.『20XX “We are”』をご予約・ご購入のお客様に、先着で「w-inds. オリジナルブロマイドセット(ソロ2枚+集合1枚/計3枚組)」をプレゼントいたします。各店舗でご用意している特典数量には限りがございますので、お早めのご予約をお勧めいたします。
対象店舗:
【Aタイプ】ポニーキャニオン特設サイト
【Bタイプ】Amazon.co.jp
【Cタイプ】タワーレコードおよびTOWER mini全店/タワーレコードオンライン
【Dタイプ】全国HMV/HMV&BOOKS online
【Eタイプ】楽天ブックス
【Fタイプ】他全国CDショップ
※一部取り扱いのない店舗やウェブサイトがございます。
※ご予約・ご購入の際には、各店舗の店頭または各サイトの告知にて、特典の有無をご確認ください。

◆発売記念キャンペーン内容◆
w-inds. 20周年特別企画・オンラインクイズ大会「くいンズTV 〜w-inds.王決定戦〜」の開催が決定!
w-inds.愛溢れるあなたからの挑戦をお待ちしております。w-inds.の2人ももちろん、皆さんと一緒に挑戦します! 成績上位者には豪華なプレゼントも!?
*2021年11月24日発売w-inds.『20XX “We are』全形態封入のキャンペーン応募券に記載されている専用応募フォームよりシリアルナンバーをご登録いただくと、1枚1口で下記賞品へご応募いただけます。
*お申し込み方法、注意事項等詳細につきましては、専用応募フォームにてご確認ください。
【対象商品】
2021年11月24日発売
w-inds.『20XX “We are”』
・Special Box盤 [CD+Blu-ray](SCCA-00122)
・Special Box盤 [CD+DVD](SCCA-00123)
・初回限定盤 [CD+Blu-ray](PCCA-06083)
・初回限定盤 [CD+DVD](PCCA-06084)
・通常盤 [CD only](PCCA-06085)
【賞品】
A賞:《第一回【2022年1月16日(日)】》くいンズTV 〜w-inds.王決定戦〜 20名様×5回(合計100名様)
①13:00〜 ②13:45〜 ③14:30〜 ④15:15〜 ⑤16:00〜
B賞:《第二回【2022年1月29日(土)】》くいンズTV 〜w-inds.王決定戦〜 20名様×5回(合計100名様)
①13:00〜 ②13:45〜 ③14:30〜 ④15:15〜 ⑤16:00〜
C賞:直筆サイン入りポスター 20名様
※A賞・B賞につきましては、応募時にご希望の参加回をお選びいただけます。
【応募期間】
A賞:2022年1月6日(木)15:00まで
B賞・C賞:2022年1月23日(日)23:59まで
【当選発表結果発表】
A賞・B賞……ご当選者の方にのみ当選メールをお送りいたします。
当選メールの送信は、
A賞:2021年1月11日(火)頃
B賞:2021年1月25日(火)頃
を予定しております。
C賞……賞品の発送をもって代えさせていただきます。
【「くいンズTV 〜w-inds.王決定戦〜」につきまして】
「くいンズTV 〜w-inds.王決定戦〜」はビデオチャットサービス「Zoom」を使用いたします。
ご参加いただくには、「Zoom」アプリケーションのインストール・ご登録が必要です。

購入リンク
ポニーキャニオン特設サイト

配信ライブ情報

w-inds. Online Show『20XX”We are”』
2021年12月29日(水) 19:30開場/20:00開演
※アーカイブ(見逃し)配信:あり


プロフィール

w-inds.

2000年、千葉涼平、橘 慶太、緒方龍一の3人組として結成。2001年3月14日にシングル「Forever Memories」でデビュー。同年リリースした1stアルバム『w-inds.〜1st message〜』はオリコンチャート1位を記録。その功績が認められ第43回日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。これまでに日本レコード大賞金賞7回、最優秀作品賞1回を受賞、NHK 紅白歌合戦には6回出場と、実力・人気を不動のものとした。

2002年より毎年行なっている全国ツアーは総公演数611公演・総動員数165万人を突破。その活躍は国内に留まらず、中国や台湾・香港などの東南アジア全域に拡がり、これまでに台湾8公演、上海3公演、香港10公演の海外単独公演を実施。
デビュー15周年を経て、2017年からは橘 慶太によるセルフ・プロデュースを本格化。作詞・作曲・編曲のみならずトラックダウンやミックス作業までも手掛け、音楽性を追求し続けている。
2020年5月31日をもってメンバー緒方龍一が脱退。2020年12月2日、新生 w-inds.としてDigital Single「Beautiful Now」リリースにて活動を再スタートさせる。

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