【インタビュー】竹中雄大(Novelbright)が待望の初登場! ヴォーカリストとしてのこれまでと、メジャー2ndフルアルバム『Assort』の歌唱を語る!

2022.05.24

取材・文:藤井 徹(Vocal Magazine Web)
撮影(ライブ写真):ハヤシマコ

お風呂でメロディを考えて、上がってすぐ全裸で録ってます。

──待望の2ndアルバム『Assort』は、全13曲とボリュームたっぷりです。既発が6曲、7曲は新曲という構成ですが、新曲は今年に入ってレコーディングしたものですか?

雄大 はい。曲を作ったのは昨年のもあれば、今年に入ってからのものもあります。

──すでに6曲がある中で、バンドとしてどんな新曲を足していこうというイメージでした?

雄大 前回の『開幕宣言』というアルバムは、自分たちのメジャー1発目のアルバムということもあって、僕らの名刺になるような作品を作りたいなっていう想いがあったんですけど、今回は特にアルバムに対してのコンセプトを何も決めずに作りました。僕ら自身も、“このジャンルとか、このテーマを掲げてやっていこう”みたいなものが全然ないので、そのとき、そのときでやりたいものがけっこう変わってきたりするんです。聴いていただいたらわかると思うんですけど、ジャンルというものに一貫性があまりなく(笑)、やりたい放題やってみたというところがあるんで、自分たちの中での最大限の振り幅で、かつ自信のある曲を詰め込んでいったという感じですね。

──「Okey dokey!!」をオープニングナンバーに選んだポイントは?

雄大 この曲はイントロに“幕開け感”がすごくあったので、自ずと1曲目になりました。シングル曲としてリリースはしていないですけど、『ポケモンユナイト』のタイアップやったんでミュージックビデオだけ先に出ていた曲ですね。

──疾走感のあるスピーディな曲ですが、意外とメロディはゆったり大きく乗せてるなと感じました。

雄大 確かに、少しゆったりとした感じなのかもしれないですね。

──メンバーと共作の場合、雄大さんが歌詞とメロディを付けるスタイルだそうですね。曲をもらうときは、どんな形でもらうのですか?

雄大 しっかり作り込んだトラックとしてあるデモをもらいます。

──デモを聴いて、どこから手をつけていくことが多いですか?

雄大 お風呂の中で何十回もループさせて流しながら、鼻歌でメロディを固めてから録るパターンが多いんですよ。

──それは曲の最初から最後まで?

雄大 そうですね。Aメロからサビまで全部です。適当に歌いながら要所要所で、“あ、これいいな”と思うものを繋ぎ合わせていく感じですね。

──お風呂で録っちゃうんですか? それとも風呂上がりにもう1回歌う?

雄大 お風呂の中である程度のメロディをワンコーラス覚えておいて、上がってすぐボイスメモで録音です。だから本当に全裸で録ってます。まあ全曲が全裸ではないですけど(笑)。

──続いて「ファンファーレ」です。サビ後半にハイトーンをどんどん上書きしていくような連続フレーズが出てきます。ここを歌いこなすコツは?

雄大 この曲はファルセットが多いんです。地声での一番高い音は世間一般からしたら高いのかもしれないですけど、僕は意外と歌いやすいですね。この歌はファルセットが得意やったら、けっこう歌えると思うので、ファルセットを鍛えることが一番いいかなと思います。あと地声とファルセットの切り替え部分が多いので、地声からファルセットに行く練習をいっぱいしたらいいかもしれないですね。

Novelbright – ファンファーレ [Official Music Video]

──「seeker」は、セクションによって上にコーラスを入れているときもあれば、下にコーラスを入れているときもあります。コーラスはすべて雄大さんが決めていますか?

雄大 はい。ハモリは全部僕ですね。

──コーラスの付け方は理論派ですか? 感覚派ですか?

雄大 めっちゃ感覚派です。僕は本当に勉強的なことがまったくできないんで。楽譜も読めないですし全然わからないから、ピアノで弾いた響きだけでコーラスをつけてます。

──でも、ベタで5度ハモリとかはあまりしていないですよね?

雄大 そうですね。こっちは上のほうが合うな、こっちは下のほうが合うなとか、ここは3度が合う、5度が合うなんていうのも、それらをメインパートと一緒に入れたときの耳馴染みの良さで決めてます。

──下のコーラスが入るところは、ちょっとドキッとしますよね、一瞬耳が奪われる感覚がありました。続いては、失恋を題材としたバラード曲「ワンルーム」です。特にピアノと歌だけのAメロを聴くと、本当に細かいビブラートをつけていることがわかります。薄くかけてあるリバーブなどのエフェクトも含めて、狙った声の音像イメージはありましたか?

雄大 けっこうエモい曲なので、寂しさとか、切なさ、悲しさみたいなものがしっかり声に表われるといいなという想いはありました。サビはわりと音が高いんですけど、それに比べて低いAメロとかBメロでの切なさみたいなものの表現は、多少意識していましたね。歌詞の世界をイメージしながら歌いました。

──「ワンルーム」が失恋ソングだとすると、次の曲はハッピーなラブソング「愛とか恋とか」です。同じバラードですけど、歌い分けが必要になってきますね。

雄大 全然違いますね。なんか軽やかな感じ。でも、この曲はブレスが全然ないので歌うのはすごく難しい。難しいけど軽く聴けるような耳馴染みの良さを大事にしているので、あまり大きなフックをつけ過ぎず、聴きやすい感じで歌いたいなって思いがありました。

Novelbright – 愛とか恋とか [Official Music Video]

──「戯言」は三拍子のリズムです。

雄大 全部三拍子の曲は初めてなんですけど、これはすんなり歌えた気がします。流れるようなメロディなので、あまり何も考えずサーッと行けた感じがします。

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