【インタビュー】PURPLE K!SSが語るJapan Debut Mini Album『DEAR VIOLET』の聴きどころ、そして日本語で歌う難しさとは?

2023.04.12

取材・文:金津 麟太郎

2021年3月に韓国デビューしたK-POP第4世代の6人組ガールズグループPURPLE K!SS。実力派グループとして知られるMAMAMOOの妹分として確かなスキルを持つ彼女たちが、3月22日発売のMini Album『DEAR VIOLET』で待望の日本デビューを果たした。

ファンには馴染み深い「Ponzona」、「Zombie」、「memeM」、「Nerdy」、2月に発売された韓国5th Mini Album収録曲「Sweet Juice」の各日本語バージョンに、日本人メンバー・ユキ作詞の新曲「トナリ」を加えた全6曲という構成だ。

Vocal Magazine Webでは、来日時の多忙なスケジュールの合間を縫って彼女たちにインタビューを実施。『DEAR VIOLET』の聴きどころやレコーディングで苦労したポイント、そして日頃行なっている発声練習や喉ケア方法などを聞いた。

韓国語よりも日本語のほうが自分の魅力が伝わるような気がします(チェイン)

──Vocal Magazine Web初登場ということで、まずは自己紹介とご自身の声の魅力を教えてください!

ナ・ゴウン 顔は猫ちゃん、性格はワンちゃん、ナ・ゴウンです。J-POPとも相性の良い、聴きやすい声が魅力です!

チェイン こんにちは、チェインです。私の声は、キャラメルのようにもちもちとしてユニークだと思います!

スアン ハスキーだけど霧のように包み込む声が魅力のスアンです!

ユキ 東京出身のメイン・ラッパー、ユキです。リスナーが「おっ!」となるような、破壊力のある声が魅力です!

ドシ カリスマ・パフォーマー、ドシです。綺麗で少女のような雰囲気の声だと思います!

イレ PURPLE K!SSの“エナジャイザー”イレです! はっきりとした温かい声が魅力です。

──『DEAR VIOLET』では、日本語でのレコーディングに挑戦されています。日本語で歌うにあたって苦労したポイントや難しい発音などはありましたか?

ナ・ゴウン 日本語の“う”と“うぉ”という発音に馴染みがなかったので、その中間の発音もたくさん聴いて練習しました。

スアン “おとうさん”の“う”のような伸ばす音をメロディに合わせるのが難しかったです。

イレ 「Sweet Juice -Japanese ver.-」に出てくる“覚ます”の発音が難しく、何度も録音したことが印象に残っています。

ドシ 韓国語では子音に力を入れて歌うことが多いのですが、日本語だと母音のほうにアクセントがつくようなイメージなので、そういった発音の違いを意識して歌いました。

チェイン 韓国語だと鼻にかかるような発音で歌ってしまっていた部分があったのですが、日本語で練習することにより、高音でも癖なく発声できるようになったと思います。

──ユキさんは普段韓国でラップをされていますが、日本語でのラップとの違いはどのような部分でしょうか?

ユキ 韓国語にはパッチム(日本語の“っ”や“ん”などに相当する子音)があり英語の発音に近いので、あらためて韓国語でラップすることは難しいなと思いました。

──収録曲の中でご自身のイチ推しフレーズを教えてください。

イレ 私は「Zombie -Japanese ver.-」の《あぁびっくりした!》が印象的です。少し恥ずかしかったのですが、PLORY(PURPLE K!SSのファン)の皆さんが可愛いと言ってくれたので愛着のあるフレーズになりました。

チェイン 「memeM -Japanese ver.-」の《見つめて more 突き抜くの》の部分は、韓国語よりも日本語のほうが自分の魅力が伝わるような気がします!

ユキ 「Zombie -Japanese ver.-」の《この指とまれ ほらこっち来て集まりな》の部分が、私たちがひとつになる感じがするので気に入っています。

ドシ 「トナリ」の声色が気に入っていて、《叶わない夢でも》の部分が特に好きです。

スアン 私も「トナリ」の《ありがとう 愛してる》の部分が、PLORYの皆さんに直接自分の気持ちを伝えられるので気に入っています。

ナ・ゴウン 私は「トナリ」の 《ひらひら揺れる桜の花》というチェインちゃんのパートがすごく好きです!

チェイン えー!

一同 (笑)

ナ・ゴウン 歌詞の意味はもちろんですが、聴いていて恍惚とします。

──メンバーの皆さんからも人気な日本オリジナル楽曲「トナリ」では、ユキさんが作詞も担当されています。

ユキ 今回、日本デビューするということで、ずっと待っていてくれたPLORYの皆さんにプレゼントをしたいなと思って「トナリ」という曲が誕生しました。歌詞に私たちがPLORYに伝えたい思いをギュッと詰め込んでいます。

──作詞にあたりメンバーの皆さんへ相談はしましたか?

ユキ 特に相談はしていないですね(笑)。でも、メンバーも気に入ってくれてすごく嬉しいです。ライブに向けた練習で「トナリ」を歌い終わったあと、「この曲めっちゃいいじゃん!」とメンバーが口々に言ってくれました。

──『DEAR VIOLET』を携えた3月21日、26日のライブは、2022年9月のショーケース以来の日本公演ですが、ファンの反応やライブの雰囲気に違いはありましたか?

ユキ 2022年のライブでは声を出すことができませんでしたが、今回は掛け声も覚えていただき、大きな声援をもらえたので嬉しかったです。

スアン 今回は日本語曲も多かったので、歌詞の内容を理解しながらステージを観てくれているという雰囲気があったと思います。

チェイン 前回よりも大きなZepp NambaとEX THEATER ROPPONGIでライブができて嬉しいです。次回はさらに大きな会場でライブができるように頑張ります!

>>次ページでは発声練習や喉ケアなど、ヴォーカリストとしてのこだわりを深堀り!

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