【インタビュー】よよよちゃんが伝える、歌まねへのこだわりと心の持ち方。「やりたい気持ちを大事に、自分から見つかりにいく」

取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)
写真:豊田 和志

「できるできない」で判断するのではなく、自分がやりたいかどうか

──よよよちゃんは活動初期からLINE LIVEでライブ配信を続けて、積極的にファンの方との交流も行なっていますね。現在もほぼ毎日配信していますが、大変なことはありますか?

よよよちゃん あんまり苦に思ったことはないです。それこそライブ配信に泣かされたこともあるし、逆に楽しい思いもさせてもらったし。本当にいろいろ成長させてもらった場所だと思ってます。やっぱり関わる人の数も桁違いですし、まあでも、もともと向いてたんだろうなとも思います。自分のおっちょこちょいが笑い話になるからそこに救われてます(笑)。

私は全然完璧じゃないので、それでも楽しんでくれる人はいてくださいという気軽な気持ちで配信していて。ファンの方も、普通に考えたら非常識なことだけど、私がやってたら「なんかもうええか」みたいな感じになってて(笑)。最初はもっと「自分ってこういうことできます!」とか、自分がすごく見えるようなことを言って、できないことはあんまり言わずにいた時期もあったんですけど、最近はもう割り切って「できない自分を全開で!」と素を見せられるようになりました。

──現在は配信、YouTube活動、テレビ出演と忙しそうですが、フリーでの活動を選んだのはどういう想いがあったからですか?

よよよちゃん もし私がものまね以外で芸能活動をしていたとしたら、プロフィールを事務所の方が作って売り込んでくださったりっていうのがあると思うんですけど、ものまねってSNSに載せられるじゃないですか。だから私のできることはSNSを見ていただけたらわかることばっかりで、プロフィールいらずの職業だなと思うんですね。なおかつ、ディレクターさんと直接連絡取ったりとか、演出面や報酬の交渉もそうですし、業界のルールも実際に働いている方から聞くのが勉強の意味も含めて楽しいんですよ。それに、その身軽さみたいなのも良くて。そりゃあ一緒にやってくれる方がいたら心強いですけど、その人のせいにしちゃうかもって考えるとちょっと嫌なんです。それだったら自分ひとりでできるところまではやってみたいなって。

それに、今の活動の中で嫌いなことは何ひとつなくて。メイクしたりスタイリング考えたり、そういうのも全部自分でやって、衣装も仲良くなった古着屋さんに「良かったら衣装の貸し出しをお願いしたいんです」って交渉したり。壁にぶち当たっても楽しいですし、今のところはフリーでいけるところでまで挑んでみたいなと思ってます。

──今後の目標は?

よよよちゃん 目標を逆算して頑張れるタイプではないんですけど(笑)、いつかYouTube登録者数100万人いきたいなっていうのと、ドームやホールのような大きなところで歌ってみたい気持ちはあります。あとは、もともとミュージカルが好きなので、そういう別のお仕事もやってみたいです。アニメ声優とか。

──楽しみですね。歌まねの目標はありますか?

よよよちゃん 歌まねはずっと続けていくと思いますし、より多くのアーティストさんに会って、公認マスターになっていきたいです。

──改めてとなりますが、歌まねは好きですか?

よよよちゃん 歌まねはホント、向いてると思います。0→1も好きですけど、なんか100点を出したいんですよね。100点を出したいというモチベーションでずっと、ものまね以外のことも頑張ってきたから。ものまねってある意味正解があるじゃないですか、ご本家っていう。だから自分の性格に合ってると思うんです。

私たちは一生100点は取れない仕事だけど、だからこそのやりがいというか、そういうところが私は楽しいなと思ったし、アンチコメントが来たとしても「そんなん言ってられるのも今のうちやからな!」ってモチベーションに変えていけますし。

それに、「(ご本人は)どういう意思を持ってこういう映像にしたんやろう?」とか「どういう想いでこの曲を書いたんやろう」ということを解明していくのも楽しくて。

──研究家ですね。

よよよちゃん そういうのを考えるのが好きなんですよね。もともとこじつけとか、分析とか、陰謀論とかも大好きで(笑)。だから全部含めて向いてたと思いますね。

──ありがとうございます。よよよちゃんはTikTokをきっかけとして自分の道を切り開いていきました。SNSで自分を発信していくことに憧れる若者も多いと思うんです。一歩を踏み出したい若者へメッセージを届けるとしたらどんなことですか?

よよよちゃん もともと自分も「歌やりたいな」とか「もしかしたら自分って歌の才能ちょっとだけあるのでは?!」って考えていた部分はあったんです。それがホンマにそうかどうかっていうのは全然重要じゃなくて、まずは自分で自分を信じて、見つかりに行くことがめっちゃ大事で。「この人ができるから私はやらなくていいや」とか「自分にしかできないことを見つけなきゃ」っていうのは、あとからその人じゃないとダメになっていくものであって。

“できることできないこと”で判断するって、他の外的要因を理由にしちゃうから良くないと思うんですよ。やっぱり自分がやりたいとか“やる”って決めた気持ちは左右されることがないから、ブレない大切な軸になる。「自分はまだこれができないからやめとこう」とか、そういう“できるできない”は人が判断することなので、まずはやりたい気持ちを大切に、見つかりに行く。ただ、その見つかったときに爆発できるよう、常日頃できないことをひとつひとつ潰していったり、準備しておくことは大切ですよね。

──自分を信じて、とにかく出せと。

よよよちゃん そうそう。私もよく言われるんですよ、「もっとちゃんとできるようになってからものまねしてください」とかって。でもやってみて、それを克服してこそ見えてくる課題もあるじゃないですか。きっとそういうことの繰り返しだし、成功するために課題をひとつずつ消していってるだけというか。自分がダメダメだと思うのではなく、より成功の道を絞れていっている。そういう気持ちで頑張っていってほしいなと思います。


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プロフィール

よよよちゃん
2000年2月16日年生まれ、大阪府出身。”令和の歌まねヒロイン”の異名を持つ、ものまねタレント。大学生活を謳歌していた2021年2月に突如TikTokを開設、1発目に投稿した動画からバズヒットを連発し、スカウトDMをきっかけに翌月3月にLINE LIVEでライブ配信を開始し、本格的な活動をスタート。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』、『爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル』など多数のテレビ番組に出演。
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