2022年9月25日 @ 横浜赤レンガパーク野外特設ステージ
取材・文:田代 智衣里(Vocal Magazine Web)
撮影:岩佐篤樹
『Augusta Camp』は、1999年に山崎まさよしの単独野外コンサートとして歴史をスタートさせた、オフィスオーガスタ所属アーティストが集結する夏の恒例イベント。2020年、2021年はコロナ禍の影響でオンラインのみだったが、今年は3年ぶりに野外での有観客開催と、オンラインの同時開催を実現した。
会場となる「横浜赤レンガパーク野外特設ステージ」での開催は2015年以来、7年ぶり。今回は“オフィスオーガスタ設立30周年”を記念して、各アーティストのデビュー曲と、ファンからのリクエスト楽曲も披露された。
ヴォーカル・マガジン・ウェブでは、主にマイクやイヤモニなど、ヴォーカルに注目したレポートをお届けしたいと思う。
『Augusta Camp 2022』前夜祭
本番前日の9月24日(土)、リハーサルの一部を特別公開する前夜祭が開催された。台風15号が迫っていたが、前夜祭当日の午前9時、東海沖で温帯低気圧に変わり快晴に。場外エリア「AUGUSTA PARK」は15:00から開き、オーガスタ所属アーティストがプロデュースするフードコート“オーガスタ食堂”や、グッズの一部を先行販売。各所で人が賑わい、行列ができていた。
18:30になると、メインステージに山崎まさよしが登場。“前夜祭にようこそ。あくまでこれはリハーサルです。のんびりやります”と挨拶し、リハーサルを開始した。曲間にMCを入れながら、“俺だけなんとなくリハーサルっぽくない、本番っぽいよね”と微笑んだ。ゲストの杏子と松室政哉が登場すると、杏子が“お立ちになってノリノリになってもいいんですよ”と声をかけ、観客は立ち上がる。さらに“私がリハーサルを見られることになったら、スタッフがどう動いてるのかが見たい”と話すとスタッフの動きが増え、立ち位置の確認などリハーサルらしい光景を見ることができた。
続いて出演者全員が集うwith ALL STARSのリハーサルへ。杏子、山崎まさよし、岡本定義(COIL)、あらきゆうこ、元ちとせ、スキマスイッチ、長澤知之、秦 基博、さかいゆう、浜端ヨウヘイ、竹原ピストル、松室政哉が勢ぞろいした。オーガスタファミリーによるこの日限りのトークを聞くことができるのも、前夜祭の魅力となっている。歌唱ではアーティストごとにマイクのバランス調整が入ったが、一足先に今年の歌割りで福耳の楽曲を聴くことができた。
『Augusta Camp 2022』当日
ReiRay
開演前のオープニングアクトに登場したのは、ReiRay(レイレイ)。グローバルポップバンド「FAITH」解散後、元メンバーのヤジマレイとレイ キャスナーが結成したツインヴォーカルユニットである。マイクは二人とも有線のSHURE「BETA58A」で、マイクに口元を限りなく近づけて歌唱。上唇がマイクの中心に位置している。前身のFAITHとしては2年前に『Augusta Camp』に出演していたが、ReiRayとしては初めての出演、さらに初めての野外ライブとなった。ヤジマレイは1曲目「Skate Girl」の途中から最後までイヤモニを右耳のみ外し、会場の生音も取り入れていたようだ。
福耳
開演時刻の14:00、オーガスタのメンバーによるスペシャルユニット・福耳として杏子、山崎まさよし、岡本定義(COIL)、あらきゆうこ、元ちとせ、スキマスイッチ、長澤知之、秦 基博、さかいゆう、浜端ヨウヘイ、竹原ピストル、松室政哉が登場。山崎まさよしが“ようこそー!”と観客を迎えると、「DANCE BABY DANCE」で第1部の幕が開く。マイクは全員がハンドヘルド型ワイヤレスシステムのSHURE「GLXD24 / BETA58A」を使用している。それぞれにネームシールが貼ってあり、配信視聴のほうでは細部まで見ることができた。
イヤモニは、杏子、スキマスイッチ大橋卓弥、常田真太郎、秦 基博は両耳に着用、元ちとせは右耳のみ着用、山崎まさよし、岡本定義(COIL)、長澤知之、さかいゆう、浜端ヨウヘイ、竹原ピストル、松室政哉は着用していないようだ。
その後のステージでも、歌唱スタイルが変わった場合にも各アーティストのイヤモニのスタイルはオープニング時と同じだった。