取材・文:藤井 徹(Vocal Magazine Web)
「世界とつながり、音楽の未来を灯す(ともす)。」をコンセプトとした国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN(以下MAJ)』。2回目を迎えて昨年以上の盛り上がりを見せる同音楽賞のノミネート作品発表会が、4月30日(水)にTOKYO NODE HALLにて開催された。
アンバサダーの中島健人、畑芽育を迎えたノミネート作品発表会の模様を、Vocal Magazine Webがレポートする。
今回発表されたのは主要6部門を含め、63部門。いずれも2025年の音楽界を賑わせたアーティスト、楽曲が居並ぶ。発表会はクリス・ペプラー、住吉美紀とアンバサダーの中島健人、畑芽育の4人で進行していった。
冒頭、アワードに対する期待を問われ、2年連続でアンバサダーを務める中島は「昨年、MAJはアーティスト同士が出会う場でもあり、新たなコラボが生まれて未来が発展していく場所でもあると感じました。また今年も新たな出会いに期待しています」とコメント。
どんなときに音楽を聴いているか?と聞かれると、「自分自身が音楽を創るときによく聴きます。こういう楽曲が日本中で、世界中で聴かれているんだなとかを考えながら鍵盤を弾いたりしていますね。特にライブ前は気合を入れるためにBPM速めな音楽を聴いて、マイク持って挑むようにしています」と答えた。

畑は「日本の音楽が世界にもっと知られるきっかけになる祭典になったらいいなと思います」と話す。また「自分が出演しているドラマの主題歌を聴いて、役の感情を引き出してもらう瞬間もあって、相乗効果でますますお芝居の魅力が増すような聴き方もありますね」と俳優ならではの視点でコメントした。

その後、57部門のノミネート作品/アーティストが発表されていき、最後に主要6部門の発表が行なわれた。ノミネートは多岐にわたっており、ジャンルで分かれていたり、ロングヒットの楽曲を取り上げていたり、さまざまなカテゴリーのノミネート作品やアーティストの名前を見るだけでも楽しい。
なお、すべてのノミネートは『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』の公式サイトにアップされているので、詳しくはそちらをご覧いただきたい。
『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』ノミネート作品
30部門の発表を終えたところで、中島に気になるカテゴリーを聞いたところ、《最優秀J-POP楽曲賞》を挙げ、「どれも名曲揃いで、誰しも知っている楽曲なので、熾烈な争いが楽しみ。好きな『チェンソーマン』の楽曲が2曲入っているのも嬉しい」とのこと。畑は《最優秀K-POPが楽曲賞》に注目しているといい、「去年からずっと聴いていた楽曲がたくさんノミネートされていたので、どれが大賞に選ばれるのか、とても気になるところですね」と期待を寄せた。
主要6部門では、最優秀楽曲賞/最優秀アーティスト賞/最優秀ニュー・アーティスト賞の3部門でノミネートを果たしたHANAがやはり注目だろう。さらに米津玄師、Mrs. GREEN APPLE、サカナクション、Fujii Kazeなども複数部門でノミネートされており、安定した活躍が目につく。最優秀アジア楽曲賞では、やはりK-POP勢が強い印象で、3組のアーティストがノミネートされている。






主要6部門のノミネート発表を受けて、中島は「《最優秀楽曲賞》はどれも最近の日本を盛り上げてくれた楽曲たちだと思います。同時に5つ選ばれることがあってもいいですよね」と続け、畑から即座に「ないです」と否定されるという、息の合ったコンビネーションを見せてくれた。
畑は「私自身と同世代のアーティストの皆さんが活躍されていて、特にHANAさんは3部門にノミネートされていて、要注目かなと思っております」と《最優秀ニュー・アーティスト賞》が特に気になると語った。
授賞式に向けての注目ポイントとして中島は、レッドカーペットを挙げた。「昨年、授賞式をきっかけに藤井 風くんと仲良くなって連絡を取るようになったんです。風くんのファッションもそうですし、日本の音楽を盛り上げていこうという空気感を、レッドカーペットでもお話してくださったので。それがすごく印象的です。今年もいろんなアーティストの方が、どんな話をしてくれるのか、すごく期待ですね」とコメントした。
畑が注目しているというのが「MUSIC AWARDS JAPAN WEEK」だ。「いろんなジャンルのたくさんのアーティストさんが一堂に介するので、すごく楽しみだなと思っております」とのこと。




ノミネート発表会後には中島と畑が取材対応。この日の発表会の感想や『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』への思いを語ってくれた。

──発表会を終えての感想は?
中島 荘厳な空気感で行なわれたなと思いつつ、祭典の日はすごく賑やかで楽しい時間でもあるので、その日がさらに待ち遠しくなりましたね。
畑 こんなにもたくさんの賞だったり、アーティストの皆さんのお名前を聞いたことはもちろんないので緊張はしたんですけど、中島さんがおっしゃるように、6月13日の本番がますます楽しみになりました。
──アンバサダーを務めるにあたって、日本の音楽のどんな魅力を世界に伝えていきたいと感じていますか?
中島 日本の音楽の強みはメロディだと思うんですよね。ダンサブルな楽曲も世界中にあふれる中で、アニメの主題歌だったりドラマのテーマソングだったりとか、いろんなメディアを通して音楽は発信されていくんですけど、やっぱり一番海外の方からして、「日本の音楽って何が良いか?」と問われたときに、「メロディが良いよね」と言われることが、僕自身も海外のアーティストと話しているとけっこう言われるので。そういうメロディアスなところはJ-POPの美しさなんじゃないかなと思っています。
畑 私もメロディラインをすごく重要視しているんですけど、日本語の美しい、叙情的な歌詞や言葉がたくさんの曲に組み込まれていると思うので、そういったところを海外の皆さんに汲み取って、日本語の歌詞の素晴らしさをお伝えしていけたらいいなと思っています。
──注目しているジャンルや楽曲を具体的に聞かせてください。
中島 やっぱりポップスですよね。ポップスというのは王道中の王道と、僕は楽曲を創るうえでも思っているので、これからもポップスに注目していきたいと思っています。
畑 いろんなジャンルを聴くんですが、最近はラップやヒップホップを好きで聴いていて、ちゃんみなさんや、Awitchさん、LANAさんなど、フィメール・ラッパーの方に注目しているので、そういった方々がますます活躍する日本の音楽業界であればいいなと思っています。
──畑さんは、どんなときに音楽をよく聴かれますか?
畑 仕事へ向かう移動中に、自分を鼓舞したいときや、友達と家にいるときもミュージックを流しながら、たわいもない話をしたりする時間が多いですね。
──中島さんは、音楽との付き合いはどんな感じでしょうか?
中島 僕自身、アルバムの楽曲とかで、先輩である少年隊さんの「仮面舞踏会」のサンプリングをしていたりします。僕が愛する楽曲の中から、そういうインスピレーションやパッションだったりをもらって、自分自身の力にしているという形がけっこう多いので。
──ライブ前などによく聴く曲もあるんですか?
中島 一時期、YOASOBIのAyaseが作った「アイドル」という楽曲は、僕自身もアイドルなのでステージに立つ前に必ず聴くような時期がありましたね。また、Mrs. GREEN APPLEも好きで、「breakfast」という曲は、お仕事へ行く車の中で、朝に聴くのがとても心地よいなと思っています。
──この音楽に救われたとか、力をもらえたというエピソードがあれば教えてください。
中島 今ちょうど全国ツアー中なんですが、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックのTEAM JAPANの公式応援ソングで歌わせていただいた「結晶」を、お客さんみんなで合唱してくれるんですよ。会場全体がひとつになって、すごく曲の力を感じるなと思いましたね。聴くだけじゃなくて歌うというのが、今のライブの形ですし、最高の「演出」だなと。皆さんの歓声が最高の演出になって、より歌い手が、アイドルが輝いていくという風に僕は思っています。
畑 映像作品で役者をやってお芝居をする機会があると、自分のお芝居の裏に劇伴が付いて、自分たちが演じたお芝居をさらに盛り上げてくれるミュージックが流れていると思うんです。やっぱり音楽がないと、そのシーンが何を表わしたいかとか、この芝居がどういう意味を持っているのかっていうのが、ちょっと足りないときがもちろんあったりとかして。劇伴にはそういったものを、さらに感情を増幅させてくれるような効果がありますね。自分がカメラの前で演じているときとは、まったく違った雰囲気の完パケが上がってきたりしますし、それはすごく音楽に助けられている瞬間だなと思います。
──中島さんがメジャーデビューされて以降、日本の音楽業界にどういう変化があったと感じていますか?
中島 僕がメジャーデビューさせていただいたのは2011年なので、そのときと圧倒的に違うのはストリーミングだと思います。CDだけで世の中の音楽が楽しまれていたものが、世界中に楽しんでいただけるように、一気にこの5〜6年でなった気がするんですね。僕が所属している会社も、最近ストリーミングを多くのアーティストの方が始めているので、日本だけではなく世界にちゃんとアプローチできるようになったなという風に、ストリーミングを受けて思いますね。
──それはポジティブな変化ですか?
中島 そうですね。海外のお仕事で、自分が音楽をやっているんだと言ったとしても、ストリーミングで楽曲が配信されないと、聴いてもらえていなかったんですよ。でも、それがストリーミングでURLとかを送ったときに、海外の友達が喜んでいただけたというのがすごくいい思い出だったので。海外の方が好む日本の良さっていうのがあるんですよね。けっこう「NEO東京」とか好まれるじゃないですか。なので少しギミックが効いたような楽曲を作ったりとか、夜のネオン管が浮かぶようなトラックを作ったりというような意識をしています。
──畑さんは数多くの作品に出演されてますが、印象に残っている主題歌や挿入歌を教えてください。
畑 どの作品の主題歌も全部思い出深い曲になっているんですけれども、現在放送中の主演ドラマ『エラー』の主題歌「きずなごと」は、UNFAIR RULEさんが台本を3話くらいまで読んで、そこから着想を得て書き下ろしてくださったんです。まだ映像ができあがる前段階での制作だったと思うんですけど、それでも自分が演じるキャラクターをうまく汲み取って書いてくださった楽曲で、本当に素晴らしい仕上がりだなと思いました。やっぱりドラマの中だったりとか、自分のキャラクターがうまく言葉にできないこととかを全部具体的に歌詞に起こしてくださるので、その曲を聴きながら自分自身の役作りだったりとかに、だいぶ影響をもたらしてくれる曲になっています。
──最後に、『MUSIC AWARDS JAPAN』をまだよく知らないという方に、こういう風に楽しんでほしいとか、ここがお薦めだよというメッセージをいただけますでしょうか。
畑 昨年の『MUSIC AWARDS JAPAN』を拝見させていただいて、こんなに豪華できらびやかな世界があるんだろうかっていうぐらい、すごく素敵な舞台だったと思います。この祭典が長く長く続いていくことを私も楽しみにしていますし、この祭典を初めてご覧になられる方々も、自分が聴いたことがなかったアーティストさんだったりとか、曲制作に携わるたくさんの関係者の方々を称える、そういった祭典になっているので、ぜひぜひ日本中、世界中の皆さんに注目して楽しんでもらえたらなと思っています。
中島 僕個人としては、音楽友達に会えるすごく楽しい時間だなというふうに思うんですね。でも僕だけじゃなくて、多くのアーティストさんがレッドカーペットだったり、会場でいろいろな出会いがあったりして、お互い作ってきた曲を称え合うというのが本当に素敵な、素晴らしい美しい場所だなと思っています。まだ2回目なんですけれども、日本の音楽がより充実していくように、このMAJが愛される祭典になっていくように僕もしっかり精進していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』授賞式
『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』の授賞式は6月13日(土)となっており、一般部門の受賞式は13時からSGC ホール(TOKYO DREAM PARK)で開催。レッドカーペットイベントと主要部門授賞式はTOYOTA ARENA TOKYOにて行なわれる。地上波やネットでの生配信もあるので、詳しくは下記をチェックしてほしい。
放送・配信予定 https://www.musicawardsjapan.com/broadcast
果たして2年目の『MUSIC AWARDS JAPAN』の各部門の最優秀賞に輝くのはどのアーティスト、制作者なのか、主要6部門においてトロフィーを抱くのは誰か? Vocal Magazine Webもその行方を注視していきたい。









