取材・文:田代智衣里(Vocal Magazine Web)
meiyoが、2023年au三太郎CMソングとなっている「ココロ、オドルほうで。」を配信リリースした。楽曲を提供することも多いmeiyoだが、今回は提供される側として歌唱を担当していることもポイントだ。
ヴォーカル・マガジン・ウェブでは「ココロ、オドルほうで。」のレコーディング秘話と、先月配信リリースされた「未完成レゾナンス」について話を聞いた。
どのぐらいまでmeiyoナイズドしていいのか
──毎年明るい気持ちになるauのお正月CMですが、歌唱を担当することが決まったときはどんな気持ちでしたか?
meiyo 毎年いろんなアーティストさんの曲を聴いてきたんですけど、勢いがある方々がやってらっしゃるので、ずっと嫉妬していたところがあって(笑)。年明けからこんなにでっかいニュースがあっていいなぁとずっと思っていたんです。まさか自分がやらせてもらえるなんて夢にも思っていなかったので、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。
──2022年はテレビCMでmeiyoさんの歌声が聴こえてくることや、meiyoさんが提供した曲が歌われることも多かったですが、いろんな場所から自分の曲が流れてくることは自然になってきているのでしょうか?
meiyo いや、まったく慣れないです(笑)。いまだに流れるたびにびっくりしますね。いつもパソコンで曲を作りながらテレビをつけっぱなしにしてることも多いんですけど、再生を止めているのに向こうから自分の声が聴こえてくることがあって、不思議な感覚です。
──今回auのお正月CMで歌唱している「ココロ、オドルほうで。」の作詞作曲は別の方ですが、作詞の篠原誠さん、作曲/編曲の飛内将大さんと関わるのは初めてでしたか?
meiyo 一度もご一緒したことがなくて、今回初めてマッチングしました。
──レコーディング前にお話するタイミングはありましたか?
meiyo お話はしていなくて、自分が好きなように歌っていい状態だったので、どうやって録っていくかはその場で決めていきました。曲と歌詞を渡していただいて、歌わせていただいたような形です。
──他の方が作った曲を歌唱する際には、曲を汲み取っていく段階があるのでしょうか?
meiyo 誰かが作った曲を自分が歌うのは初めてだったので、どのぐらいまでmeiyoナイズドしていいのかはすごく考えましたね。好き放題やっていいのかなって。ただ、今回はauのCMで使われるということだったので、年始に家でこの曲を聴く人の気持ちを考えていきました。