高木祥太×MAPro1000

高木祥太(BREIMEN) が試す1万4千円のイヤモニ=MAPro1000 〜体感を含めた“ステージのフラット感”に近い

MAPro1000をテストする高木祥太。付属のイヤーピースの中ではシリコンタイプの方が自分にはフィットするとコメントしてくれた
MAPro1000をテストする高木祥太。付属のイヤーピースの中ではシリコンタイプの方が自分にはフィットするとコメントしてくれた

高木 BREIMENは、ずっとステージ上では爆音だったんです。僕はもともとヴォーカル志望だったわけじゃなく、BREIMENで歌うようになって、自分のスタイルとかやりたいことを見つけきた感じで。爆音の中で、大声を出すわけではなくていろいろな歌い方を表現として使い分けるために、イヤモニにしようとなったんです。だからBREIMENにおいては、もうイヤモニなしは歌えない。

高木 歌とか、BREIMENで言えばサックスもそうですが、生音が身体を通して伝わってくる前提のパートは、本質的にはスピーカーとイヤモニで聴こえ方が全然違うと思うんですよ。イヤモニで空気感を保ったまま、解像度を高く聴かせるのは意外と難しいですが、MAPro1000はそれができている感じがあります。全部の音がちゃんと聴こえるのに、張り付いた感じじゃない。ライブ感があるんですよね。

高木 スピーカーや楽器のアンプから鳴っているものをヘッドホンやイヤホンで聴いている時点で、身体で感じる低域が耳に向けて変換されていると思うんです。その意味で、“再生がフラット”というのは、場合によると思うんですよ。MAPro1000は、そういう体感を含めた“ステージのフラット感”に近いと思います。だからフロアモニターで歌っている人が初めて導入する場合に限らず、普通に、僕も使いたいと思いました。もちろん、初めての人でも手を伸ばしやすい価格ですし、最初にMAPro1000を選んだら、スピーカーと差による違和感は少ないかもしれません。

高木 単純に歌に集中するなら、歌だけ大きくすればいいと思いますが、それだと楽しくないし。僕は音楽をやる上で、一緒に演奏してるのに誰かの音を聴き逃したくないって気持ちがあるので、ちゃんと全部聴こえる状態にコントロールするのが大変なんです。それこそベーシストとしてサポートする現場でも、ベテランのボーカリストの方がずっとモニターエンジニアとやり取りしていますから、自分もヴォーカルについては常にそうした調整が必要なんだなと思います。突き詰めたら、その日の体調によっても聴こえ方が変わりますよね。特に中域と中高域の中間くらいというか、歌の硬さが出る部分を上げてほしいというリクエストはよくします。さっきも言いましたけど、MAPro1000はちょうどその部分が解像度高く聴こえます。息遣いの部分とか。それが空気感につながっていると思いました。

MAPro1000

Maestraudio MAPro1000

14,300円(各色)

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