取材・文:藤井 徹(Vocal Magazine Web)
ロックだけじゃない歌い方も表現として自由にやれている
──ヴォーカリストとして、和楽器バンドとソロで歌い方はどのくらい変わるものですか?
鈴華 インタビューの始めに話したように、和楽器バンドは枠の中の様式美なので、そこに対して負けないヴォーカルを歌わなきゃいけない。8人の音が常に鳴っていて、楽器を間引いたりしないんです。もちろん過去に「このアルバムのここだけ(間引いて)やってるよね」ということはあったんですけど、それくらい。でもソロアルバムではライブでの再現性も見越して楽器の編成も間引けるし、繊細な歌い方も作り込める。私はライブで再現できないことは、あんまりやりたくないんですね。CDではミックスのバランスで作れるけど、ライブでやると聴こえない、みたいな歌い方はあんまりしたくないんです。そういった部分では編成から考えられるソロのほうが、すごく自由度が高いです。やっぱりね、ドラムと和太鼓がうしろにいると、マイクへの入り込みもすごいし、全部アンプだし(笑)。あとはウワモノが多いんで。琴箏と尺八と三味線も全部ウワモノなので。
──鈴華さんの声と近い帯域に、いろんな楽器がいるということですものね。
鈴華 はい。もちろんミックスしながらプロのエンジニアの力を借りてやるんですが、それでもやっぱり限度はあるんですよ。アレンジにどんなにこだわっても、もう“編成はこれ”っていう縛りがあるので。それとやっぱり、和楽器バンドはロックですね。あくまでロックバンドです。バラードを歌うにしてもロックバラードだし。でも今回は、本当にそれだけじゃない歌い方も表現として自由にやれている気がしてます。
──和楽器バンドは8人が平等であるという大前提がありますからね。ソロは鈴華さんが中心でいいし、歌が中心でいいという大前提が変わるから、そこが一番大きいですよね。
鈴華 そうですよね。“和楽器が出てくるのは、ここだけでいい”とかもできちゃうんで。「うたいびと」も和楽器は一切入ってないし、「パピヨン」も入ってませんが、もちろんそういう曲もあって良くて。じゃあ、「うたいびと」で和を感じるのはなぜ?って言ったら、旋律の運びであったり、郷愁の感じとか、日本の風景が見えるなど、そういう要素でも十分いいのかなって思っています。
──ありがとうございました。では、最後に東名阪と台北(台湾)で行なわれるリリースツアーについて、見どころを教えてください。
鈴華 私はやりたいことのひとつに演出があるんです。ソロではバースデー・ライブの演出を全部自分でやっていて、こだわって作り込めるので私自身が楽しんでいます。ツアーではシンプルな中でもアナログでどれだけ面白いものを見せられるかっていうところと、もし1曲も知らない人が来ても楽しめる非現実的な時間や、生での体験ってやっぱりいいよなっていう価値を高められるライブを作ろうとしています。
そして10年間、和楽器バンドに注ぎ込んできたので、実はソロのツアーは初めてなんですよ。もちろんニューアルバムの曲をやるのは当然だけど、1stアルバムの人気曲も最低限は入れようかなと思ってます。パフォーマンスもこだわっているし、演出もこだわっているので、「生の鈴華の声を聞いてみなさい!」って思っています(笑)。頑張ります。
リリース情報
2nd Album『SAMURAI DIVA』鈴華ゆう子
2025年10月29日(水)リリース
『SAMURAI DIVA』配信リンク: https://suzuhanayuko.lnk.to/SAMURAI_DIVA
●通常盤(CDのみ):3,500円(税込)/COCP-42534
●初回限定盤A(CD+Blu-ray):11,000円(税込)/COZP-2198~9
●初回限定盤B(CD+DVD):9,900円(税込)/COZP-2200~1



【収録曲】
01. SAMURAI DIVA
02. ケサラバサラ(アニメ『ニンジャラ』エンディングテーマ)
03. Incubation
04. 泥棒猫
05. ミトコンドリア
06. Bloody Waltz
07. SHIGIN BEATS 大楠公
08. うたいびと
09. 百年夜行
10. 甲賀忍法帖
11. 巡り巡る
12. The Battle of the Monkey and the Crab feat HIROKI(ORANGE RANGE)
13. パピヨン
14. 月の兎
15. サムライハート(Bonus track/CD のみ収録)
【Blu-rayおよびDVD収録内容】
・『鈴華ゆう子Birthday Live2025 –からくり屋敷-』(2025年6月7日(土)東京・日本橋三井ホール)ライブ映像
・『鈴華ゆう子Birthday Live2025 –からくり屋敷-』舞台裏
・「ケサラバサラ」Music Video、Dance Video、Music Video メイキング
※Blu-rayとDVDは同内容となります。
ライブ情報
『SUZUHANA YUKO LIVE TOUR 2025 SAMURAI DIVA~東名阪台ノ陣~』
11月1日(土)大阪・TEMPO HARBOR THEATER
11月15日(土)愛知・名古屋インターナショナルレジェンドホール
11月22日(土)東京・日経ホール
12月6日(土)台湾・台北CORNER HOUSE
プレイガイド先行抽選受付中
https://yuko-suzuhana.com/news/250801/
イベント情報
鈴華ゆう子 New Album『SAMURAI DIVA』発売記念イベント
2025年11月2日(日) 12:00(集合11:40)
大阪府・タワーレコードあべのHoop店店内イベントスペース
(ポストカードお渡し会)
◎参加方法・詳細: https://columbia.jp/artist-info/suzuhanayuko/live/91506.html
2025年11月2日(日) 17:00(集合16:40)
広島県・タワーレコード広島店店内イベントスペース
(ポストカードお渡し会)
◎参加方法・詳細: https://columbia.jp/artist-info/suzuhanayuko/live/91505.html
2025年11月3日(祝・月) ①13:00~/②16:00~
福岡県・キャナルシティ博多 B1F サンプラザステージ
(ミニライブ&ポストカードお渡し会)
◎参加方法・詳細:https://columbia.jp/artist-info/suzuhanayuko/live/91504.html
2025年11月16日(日) 13:00(集合12:40)
愛知県・タワーレコード名古屋近鉄パッセ店 屋上イベントスペース
(ポストカードお渡し会)
◎参加方法・詳細: https://columbia.jp/artist-info/suzuhanayuko/live/91503.html
書籍情報
『唄いろは』著:鈴華ゆう子(和楽器バンド)

定価:2,750円(本体2,500円+税)
商品の購入はこちらから
https://www.rittor-music.co.jp/product/detail/3124317112/
和楽器バンドのヴォーカリスト、鈴華ゆう子による初の著書。
「和のうたいびと」が唯一無二のスタイルを語り尽くす!
鈴華ゆう子が『Vocal Magazine Web』にて、2年間にわたり執筆した連載コラム『唄いろは』が待望の書籍化です。
自ら「和のうたいびと」と称するように、自身のルーツである詩吟や詩舞を取り入れた歌唱スタイル、MCを含めたフロントマンとしてのステージング、衣装やメイクといった自己プロデュースなど、唯一無二の「鈴華スタイル」がたっぷりと語られています。
今回の書籍化にあたり鈴華が全面的に構成を見直し、大幅な加筆・編集が施されました。さらに10月9日発売の和楽器バンドのベストアルバム『ALL TIME BEST ALBUM THANKS 〜八奏ノ音〜』から、新曲「GIFT」における鈴華のヴォーカル・レコーディングの密着取材など、スペシャルなコンテンツが加えられています。
自身の歌唱スタイルを語り尽くす和楽器バンド・ヴォーカル鈴華ゆう子の初の著書、ぜひ手に取ってください。
目次
書籍『唄いろは』は、「いろはにほへと」の7章で構成されています!
「い」和のうたいびと
「ろ」唄の技を究める
「は」舞台で魅せる
「に」整える
「ほ」創る
「へ」彩る
「と」「GIFT」ヴォーカル・レコーディング密着レポート&インタビュー
プロフィール

鈴華ゆう子
歌手、作詞曲家/詩吟吟道鈴華流家元。
和楽器バンドのボーカル(リーダー)を務め、メンバーを集めてバンドを立ち上げた発起人でもある。
3歳よりクラシックピアノ、5歳より詩吟・詩舞・剣舞を始める。
東京音楽大学器楽(ピアノ)専攻卒業。中高音楽教員免許の取得などを通じて、教育分野にも深く関わっている。
2011年、コロムビアレコード全国吟詠コンクールにて1位を獲得。2025年には吟道鈴華流を創流し 宗家「鈴華慶晟」としても活動している。
また、企画力に優れたアイディアマンとして、楽曲提供など創作面でも多彩な活動を展開し、音楽イベントを始めとする各種プロデュースも手がけ、アーティストのプロデュースにも携わる。
2024年には音楽への想いを自らの言葉で綴った初の著書『唄いろは』を出版。
声優やラジオパーソナリティとしても活動し、幅広い表現の場で実績を重ねてきた。
また2013年和楽器とロックを融合した8人組ロックバンド「和楽器バンド」のメンバーを集めてバンドを立ち上げた発起人でもある。ボーカル兼リーダーを務め、人気VOCALOID楽曲をカバーした代表曲「千本桜」は1億7千万再生数を突破し、アルバム『八奏絵巻』はオリコン1位を獲得。
2016年には和楽器バンドデビュー3年目にして初の日本武道館公演を成功させ、その後毎年恒例となる。
2018年、2020年に和楽器バンドで横浜アリーナ公演、2019年にはさいたまスーパーアリーナ公演2daysも成功させた。
2012年 ピアノ&ボーカルを務めるユニット「華風月」を結成。
2014年 「和楽器バンド」のボーカルとしてメジャーデビュー。
2014年 東京ディズニーランドの「ディズニー夏祭り2014 雅涼群舞 雅絢爛」を歌唱。
2016年 アニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の挿入歌「戦火の灯火」を担当。
2016年 11月22日に発売となるバンダイナムコゲームス『SDガンダム G GENERATION GENESIS』のテーマ曲「永世のクレイドル」、「Remains」を担当。声優として同ゲームのキャラクター「ユーコ・オルテンシア」の声を担当。
2016年 エイベックステンターテインメントよりアルバム『CRADLE OF ETERNITY』がリリース。オリコンチャート初登場5位。
2017年 アニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第46話「誰が為」に「天空の先へ」(鈴華ゆう子作詞作曲、歌唱)が挿入歌を担当。
2017年 スマートフォンアプリ『SDガンダム Gジェネレーション RE』のオープニングテーマ曲「Tears Cry」を担当。
2018年 JFN系列でラジオのパーソナリティとして『日本が好きになっちゃうラジオ』がスタート。
2018年 11月日本武道館で開催された『第50回全国吟剣詩舞道大会』において特別ライブ開催。また、鈴華ゆう子個人として詩吟、剣詩舞を披露。
2019年 9月28日に開催された『いきいき茨城ゆめ国体2019』開会式で国家独唱を披露。
2021年 森山直太朗作詞曲「カンパニュラ」の配信がスタート。
2021年 アニメ『ピーチボーイリバーサイド』にて声優を務める。
同アニメにおいて主題歌「Dark spiral journey」を鈴華ゆう子featuringQ-MHz名義で担当。
2023年 Lucky FMにて番組『Japanese Treasures』のラジオパーソナリティを務める。
2023年 FIM MotoGP世界選手権シリーズ第14戦『MOTUL Grand Prix of Japan』にて国歌独唱。
2024年 日独友好フェスティバル『MAIN MATSURI JAPAN FESTIVAL』初出演にしてヘッドライナーを務める。
2024年 連載コラム『唄いろは』を加筆・再編し、初の著書として出版。
2025年 詩吟の新流派「吟道鈴華流(ぎんどうすずはなりゅう)」を創流、初代宗家「鈴華慶晟(けいせい)」としても活動開始。
鈴華ゆう子オフィシャルウェブサイト: https://yuko-suzuhana.com/
日本コロムビア 鈴華ゆう子特設サイト: https://columbia.jp/suzuhanayuko/
鈴華ゆう子オフィシャルSNS
YouTube:https://www.youtube.com/@yuko-suzuhana
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