【インタビュー】音楽ライバー 鈴木りゅうじが歌う理由とは?「僕にとって歌うことは“挑戦”で、叩くことは“表現”」

取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)

僕にとって歌うことは“挑戦”で、叩くことは“表現”

──ここからは、ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」で2023年11月に開催された「あの『推しの子』も!超人気アニソンクリエイター!!小野寺祐輔楽曲提供オーディション」について聞かせてください。まず、今回のエントリー理由を教えてください。

鈴木 僕が普通に歩んでいく中で間違いなく絡めない世界線、人だろうなと思ったのが大きくて。逆に言えば、オーディションですけどかなり体当たりな気持ちで臨みましたね。

──エントリーを検討する際に、例えば「ヴォーカル系のイベントは必ず応募しよう」とか、何か決めていることはありますか?

鈴木 音楽イベントには基本的にどんなものでも挑戦するようにはしてるんですけど、1個だけ出てないのがあって……カラオケバトルだけは出てないですね(笑)。

──お、どうしてですか?

鈴木 いや、なんかその、僕が歌を始めたきっかけも「歌ヘタすぎて人の歌が歌えないから自分で書こう!」だったので、たぶんトラウマだと思いますね(笑)。そのうち参加したいと思います。

──今回は2週間の開催期間がありましたが、その間も大阪ワンマンや路上ライブなど多忙な日々を過ごしていましたね。配信はどんなペースで行なっていたんですか?

鈴木 それはもう、いける限りエブリデイでやらせていただきました!

──ヴォーカリストとして挑戦する形でもありましたが、配信も歌をメインにしたなど変えた点はありましたか?

鈴木 確かに一時期そう考えてたときもあったんですけど、よくよく考えたら、スタイルを変える意味はそんなにないのかなと思っていて、それこそ配信を切ったあとに練習すれば良いことでもあったり。あと、イベントでは最終日のあとにオーディション期間に入るんですけど、むしろそこのほうが大事で、イベントに熱くなりすぎてそこまでに声が枯れてるとか、そういうのは良くないことなんですよね。なので、基本的にはどんなイベントでもドラムっていうスタイルは崩さずやるようにしてます。

──今回のイベントでは3位という結果を収められました。改めてそこに対する気持ちや今後の意気込みを聞かせてください。

鈴木 オーディションイベントはけっこう経験していて、それこそ楽曲提供系のイベントで言うと、ちょうど今も参加していて、今回がvol.7なんですけど、今まで2回受かって4回落ちてるんです。オーディション自体は挑まなきゃ合格も不合格もないので、まずはチャンスがあれば挑みたい。ただ、たぐり寄せるためには歌唱力が必ず必要になってくるし、歌のコンディションが良い状態を保たないとっていうのもあるので、急にはうまくならないもんだと思うし、日々精進するのみだなと思ってます。

──配信を観ていると、パフォーマンス中の溢れる笑顔が印象的で、心から音楽を楽しんでいることが伝わってきます。鈴木さんにとって音楽はどんな存在なのでしょうか?

鈴木 僕にとっての音楽は、大きく分けたら今は歌とドラムだと思うんですけど、ドラムは本当に「自由に自己表現ができる唯一のモノ」なんですよ。やりたいようにできて……あ、これたぶんね、ドラムだけじゃなくて“ドラム配信”っていう単位での話なんですけど。好きな曲を選んで、好きなように叩いて、それをみんなにちょっとでも「すごいな」とか思ってもらうように魅せうることができるコンテンツなんですね。なので、きっとそういうところでの楽しさがあるのかなと思います。

で、歌っていうのは僕にとっては3年前から始まったもので、まあ劣等感からスタートしたものなんですけど、やっぱり「挑戦」の2文字だと思います。生きることにおいて、挑戦がないと僕は本当に面白くないなと思っていて。だから「お前それ無理だよ」って言われたとしても、自分がやりたいことだったらやらないとダメじゃん!って。やりたくなかったらやんなくて良いんですけどね。でも「やりたい」って思ってる限りは、とにかく進んで、壁があったら越えていくのが面白いじゃんって思うので、僕にとって歌うことは“挑戦”であって、叩くことは“表現”なのかなと思います。

──素敵な考えですね。歌うことは好きになってきていますか?

鈴木 あっ、はい。好きですね。

──これからライブ配信を始めたいと思っている方に向けて、ライブ配信の好きなところやお薦めしたい点を教えてください。

鈴木 ジャンル問わずなんですけど、ライブ配信の良いところは、自分が選んだ配信スタイルが、もしかしたら仕事になっていくかもしれない可能性を秘めていること。まあこれも何を望んで入ってくるかによるんですけどね。ただ僕が思う良さは、自分の好きなことに対して、価値をつけてくれる人が集まってくる可能性があるのがこの世界だと思うので、単純にそこが素敵だなと思います。

──価値を感じて応援してくれるということですよね。最後に鈴木さんの今年の目標を聞かせてください。

鈴木 今年はですね、まず4月26日に今年の大事なスタートとなるワンマンライブがSHIBUYA PLEASURE PLEASUREでありまして、僕の中では一番動員数も多いハコなので、まずはそこを完売させること。で、スタッフたちと話し合っているところではあるんですけど、そこを埋めたあとで次に進めるステージが、必ずこの時期には用意できていると思うので……とにかく、まずはワンマンのソールドを目指したいなと思ってます。


教えて!ヴォーカリスト&ドラマーのこだわり

インタビュー本編はお楽しみいただけましたか? ここでは、ドラマーかつヴォーカリストの鈴木さんこだわりのアイテムや配信環境を深堀り!

──配信で使っているMyドラムは?

鈴木 Alesisっていう会社の電子ドラムを使ってます。

──タムだけでもいくつありますか?

鈴木 1、2、3、4、5、6、7、8、9……9です!

──配信前後の機材チェックはどうしていますか?

鈴木 朝はかなりバタつくので、配信が終わったら必ず全部コンプリートしてから帰るっていうのを徹底してやってます。例えば線が100本、200本ある中で1本断線するとかもあって、そこをあぶり出して対処するとか。iPhoneを5台配信に取り込んでるんですけど、ケーブルとの噛み合わせが悪かったときに、HDMIが原因なのか、Type CとType Aの変換なのか、あるいはPC内に問題が起きているのかを洗い出したり。1ヵ月に1回は問題が起きるので(笑)。

──配信中のMyイヤモニは?

鈴木 イヤモニはSHUREの535(SE535)を使ってます。8(SE846)と5と2(SE215)、あるいはMac(Apple)のイヤホンとか、いろいろ試してみたんですよね。でもとりあえず535で作った音だったら違和感なく聴けるので、それを使うようになりました。

──配信中のMyマイクは?

鈴木 ハンドマイク2本とヘッドセット1個を使っていて、(ヘッドに)付けているのはSHUREのBETA 54だったと思います。でもワイヤードは生産終了になっちゃったんですよね。ただドラムライバーには全員これ使ってほしい!ってぐらい良いです。指向性の高いコンデンサーマイクになっていて、声をハッキリと拾ってくれるし、ドラムの打撃音を拾ってしまいそうな部分もわりかし高い指向性でカバーできているのがおすすめポイントです。生ドラムでも対応できると思います。手持ちマイクはヘイルサウンド(Heil Sound)ですね。これは仲良いヴォーカルに紹介してもらいました。もう1個はSM58(SHURE)で、普通にザ・マイクみたいなやつです。

──愛用ののど飴はありますか?

鈴木 コンビニで売ってるミンティアのボイスケア(ミンティアエクスケア/アサヒグループ食品株式会社)ですかね。あとトラネキサム酸はね、イチナナライバーも長くやっている人だったら全員持ってるんじゃないかなと思ってます(笑)。特に歌ライバーは。のどの炎症を抑えたりする、病院で処方してもらうものですね。

インタビュー中のヴォーカルアイテム一覧

◆イヤモニ
製品名:SE535/SHURE Wireless
URL:https://www.shure.com/ja-JP/products/earphones/se535

◆マイク
製品名:BETA 54/SHURE ※生産終了
URL:https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/beta_54

製品名:SM58/SHURE
URL:https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/sm58

◆のど飴
製品名:ミンティアエクスケア/アサヒグループ食品株式会社
URL:https://www.asahi-gf.co.jp/products/confection/tablet/mintia/excare/


リリース情報

3月30日(土) 東京「メロディーライン」ザ・プリンス パークタワー東京内
愛内里菜×鈴木りゅうじ Streaming Dream vol.1 Casual Dinner Show
詳細URL:https://tiget.net/events/285081

4月26日(金)東京・Pleasure Pleasure Hall
鈴木りゅうじ ONE MAN LIVE “GIANT KILLING”
詳細URL:https://t.livepocket.jp/e/wurho

プロフィール

鈴木龍二
2017年11月より17LIVEで配信開始。毎朝7時オンタイムで音楽配信を行なうミュージックライバー。
2023年6月より【鈴木りゅうじ】でソロ活動をスタート。
17LIVEで最前線を突き進みながら、アプリ外の音楽シーンに挑戦中。2023年12月15日〜2024年1月15日に放映された17LIVEのCMにはメインライバーで出演。
HP:https://suzukiryuji.com/
17LIVE:https://17.live/ja/profile/310554?referer=http%3A%2F%2F17.media%2Fshare%2Fprofile%2Fcc2785f8-e369-4099-53f2-0852b74b63fe%3Flang%3DJP
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