取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)
今回はとにかくキーが高くて。“うわ〜来た〜”と(笑)(RiRi)
──ここからは新作EP『THE SIX』について聞かせてください。1曲目「THE SIX」は8月スタートのMBS/TBSドラマイズム『生き残った6人たちによると』のオープニングテーマですが、楽曲制作はどのような形で進んできましたか?
LuLa “オープニングはこんな感じです”というのが(二宮健監督から)送られてきたあとに、スタジオに入って制作に取り掛かりました。隣の部屋でRadical Hardcore Cliqueさんたちが曲を作りながら、私たちも歌詞やメロディをイメージしながら同時に作っていったので、けっこうハードでした。
RiRi 今回はツアーに行く直前に素敵なオファーをいただいて、じゃあすぐ作ろう!とスタジオに入ったんです。現場ですべて作っていく形が初めてで、作曲している横で、歌いながらどういうメロディにしようかと手探りで進めつつ、1日でガーッと作っていって。最初の40秒がオープニングの尺だったので、急いでそこを仕上げようという形だったんですけど、嬉しいことに監督から“フル尺を使えるかもしれないから用意して欲しい”と言っていただいたので、もう一度レコーディングスタジオに入って仕上げました。UK & EUツアーに旅立つ前日でしたね(笑)。
──前日に! 歌詞もメロディと同時に作っていったのですか?
RiRi メロディの入ってないトラックに対して、メロディラインをフンフンフン〜♪という感じで歌っていって。それが決まったら“じゃあここは7文字だね”というように歌詞を乗せていきました。
──歌詞がドラマと連動してるところもすごく素敵ですが、作詞の際にポイントになった原作の言葉や世界観はありましたか?
LuLa 原作のそれぞれのキャラクターの名前が《RiRi連々神雫比良坂獣LuLaも》というフレーズで連なっているんですけど、そこが耳に残るんじゃないかなと思います。また歌詞の中にキャラクターの名前が隠されていて、これはRiRiがかなり苦戦してました(笑)。
RiRi 普段英語で歌っているので、監督のほうからも“英語詞で”と言われていたんですけど、“できればキャラクターの名前を入れてほしい”というお話もあって。キャラクターは日本語の名前だから英語とどうフィットするかな?というところは練ったポイントでした。例えば「雫」という名前は《Raindrops》のように和訳したら浮かび上がってくるといった、ちょっとギミックのような形で入れてみました。
──歌はどんなふうに歌おうと考えていましたか?
LuLa 私はちょっとハスキーというか、ちょっとガラガラ……な感じをなるべく出せるように意識して歌いました。ロックというか、メタルみたいなテイストがちょっと強い楽曲なので、その雰囲気に近くなるようにという気持ちがありましたね。
RiRi 今回はとにかくキーが高くて。キーの設定はいくつか試したんですけど、みんなからこれがいいねって言われたのが一番高いキーで。うわ〜来た〜と(笑)。シャウトに近いというか、サビのところは本当にパワフルに歌うことを意識しました。でもけっこう柔らかく歌う箇所もあるので、そういったメリハリも大切にしています。
──冒頭Aメロの出だしからハイトーンですよね。
RiRi はい。レコーディングした時間もけっこう夜中だったのですが……なんとか頑張りました(笑)。
──Lulaさんは苦戦したフレーズはありましたか?
LuLa 最後に日本語の歌詞でナレーションのようなニュアンスのところがあるんですけど。そこが(拍に)ハマらなくなっちゃったり、だいぶ速くなりすぎちゃったり。切るタイミングも含め、一番苦戦したところでしたね。
──ここのフレーズは今までとガラッと声色を変えて、クールに歌っていますね。気持ち的にはどんなイメージを持っていたのですか?
LuLa ドラマの世界観をイメージして、自分がもしその場にいたらっていうのがすごくありました。(想像すると)めちゃめちゃ怖いですよね(笑)。
RiRi ゾンビがいる世界だからね(笑)。