【インタビュー】鈴木鈴木、TikTokフォロワー63万人を超えた今、新曲とヴォーカル・ルーツを語る

2021.12.15

取材・文:田代 智衣里(Vocal Magazine Web)

(曲はすべて)鈴木鈴木が作ったものですよって。もう、わざわざ分ける必要もないかなって

──TikTokはフォロワー63万人を超えました。マイクが写っていない即興動画も多いですが、そういった時は別付のマイクなしで撮影していますか?

聖七 (マイクは)使ってないですね。編集と言いますか、(TikTok基本機能の)リバーブを付けたりはするんですけど。

──マイクを使っている動画で、こだわっていることはありますか?

十夢 ガッツリ歌い上げたい曲はTikTokだけじゃなくYouTubeに上げるんですけど、そういうのにはけっこうこだわっていて。

──今、気になっているマイクや機材はありますか?

十夢 僕は持ってないんですけれども、BLUEのBluebird SLっていうコンデンサー・マイク。そんなに高価じゃないし音質も良いから手に入れたいですね。

──鈴木鈴木の楽曲をカバーする「#歌ってみた」動画の投稿もたくさんあります。「ホワイトキス」と「海のリビング」の歌唱のコツを教えてください。

十夢 「海のリビング」は“流れるように歌う”かな。自分で言うのもあれなんですけど、僕らの曲は難しいよね。

聖七 上げ下げが多いんですよね。(うまくて)ビビッと来る方がいたら面白いよね。僕らが言うのもなんなんですけど。

──動画でたまに十夢さんの打ち込みの画面が映ります。アレンジ面は十夢さんが主導でやられているんですか?

十夢 すごいできるってわけではないんですけど、簡単に打ち込んで。

聖七 ガッツリって時はベースは兄が作って、それを(アレンジャーさんに)お願いしたりとか。外注って言ったらいいのかな?

──作詞作曲のクレジットは鈴木鈴木です。楽曲制作では分担などされているのでしょうか?

十夢 分担ってわけじゃないけど、鈴木鈴木が作ったものですよって。もう、わざわざ分ける必要もないかなって。

──毎回、曲によって制作方法は違いますか?

十夢 基本的には僕がさあーって書いて、“これどう?”って(弟に)聴かせて。弟が、“おお!いいじゃん。でも、こここうだよね”って話し合って作っていくみたいな。

──歌詞はあとから乗せることが多いですか?

十夢 そうですね、うん。メロディからが多いですね。

──メロディはどんな時に浮かびますか?

十夢 お風呂に入ってる時とか、トイレしてる時。ふと思い浮かぶんで、すぐボイスメモで録音して。家帰って、このメロディはどんなコードだろうな?って探して……って感じです。

──新曲「ホワイトキス」のイントロはブレス音とコーラスから始まり、ここでまずグッと掴まれますね。

聖七 僕らも気に入ってるんですよね。

──《「寒いから」と入れてくる左ポッケ/Oh baby》のドラマチックな展開と繊細な歌声も、ウィンター・ソングの輝きが詰まっているポイントだと思いました。こうした楽曲展開はどのように決めていきましたか?

十夢 そこはマイナー風なメロディがいいかなって思って。基本、僕らは転調を入れるようにしてるんです。最後の大サビは盛り上がるというか。

聖七 僕らも歌ってて気持ちいいです。

──《夜の裏原もきっと LoVe で溢れ返る銀世界》はラブがoとeだけ小文字になっていますが、こだわりの部分ですか?

十夢 特になくて(笑)。おしゃれだなって。

聖七 すごい、そこに着目してくれるなんて(笑)。

──レコーディングは全体を通して歌いましたか? 部分で部分でこだわって録ることもありますか?

十夢 どっちもですね。録ってみて話し合ったりとか。

聖七 「ホワイトキス」とか、その前の「海のリビング」もそうなんですけど、音源制作する段階から僕らも入ってて。アレンジャーさんと3人で。

十夢 泊まり込みで。

──アレンジの段階からアレンジャーさんと3人で話し合って作り込んでいくんですね。テイクの本数はどのぐらいでしたか?

聖七 わかんないな。

十夢 でも、僕らそんな多くないです。

──ハモりやコーラス・パートも、3人で考えていくのですか?

十夢 そうですね。「海のリビング」と「ホワイトキス」(のコーラス)を作っていただいたのがハモネプで優勝してる方なんですけど。その方がいるから、けっこう特殊なハモリだったり、コーラスワークも一緒に作れるんです。僕らだけではちょっと難しい場所を、助けていただいてる。

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