UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“ main

【ライブレポート】UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE”

結成20周年イヤーを盛大に祝う武道館3days公演を7月に終えたUNISON SQUARE GARDEN。公演タイミングと同時にリリースされたベストアルバム「SUB MACHINE, BEST MACHINE」をひっさげたツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“」が、10月6日(日)ぴあアリーナMMにてファイナルを迎えた。祝福の空気に満ちた一夜をレポートしていきたい。

取材・文:島村花、撮影:Viola Kam (V’z Twinkle)

UNISON SQUARE GARDENの足跡を辿る、ベストツアー完走!

ステージに登場した斎藤宏介(g、vo)の“神奈川こんばんは!”の挨拶で始まった本公演の1曲目はデビューシングル「センチメンタルピリオド」。武道館公演初日ではエンディングで披露された、アニバーサリーイヤーの様々な場面で大切な1曲として演奏されてきた楽曲だ。つづく「Invisible Sensation」では、イントロから鈴木貴雄(d)がスタンディングプレイを披露し、メンバーも最終公演に一層熱が高まっている様子が伝わってくる。リリースから早2年、すっかりライブのキラーソングとなった「カオスが極まる」では、炎の特効も相まってぴあアリーナを熱狂空間へと導いていく。鮮やかなブルーの光のなか披露された「オリオンをなぞる」では、お互いの表情を確かめあうように楽器をかき鳴らす3人の姿が印象的だった。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“

5曲目に披露された「流星のスコール」では、まるで満天の星空のようにミラーボールの光が会場を覆い、メンバーのバックにはバンドロゴとふりそそぐ流星の演出が。ドラマチックな空気を纏ったまま「リニアブルーを聴きながら」へとつづき、「10% roll, 10% romance」では、斎藤のステップを刻むような軽やかな歌唱が光る。「kaleido proud fiesta」「春が来てぼくら」と、爽やかなロックチューン群で会場は多幸感に包まれていく。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“

夕暮れのようなオレンジの光のなか披露された「Numbness like a ginger」でセットリストも折り返し。田淵智也(b)の奏でる低音がミドルテンポのなかでより存在感が際立ち、心地よく会場に響いていく。つづく「Nihil Pip Viper」は、つぎつぎと場面が変わるように音の情報が詰め込まれており、隙なくファンを楽しませてくれる1曲だ。《君の心が必要で 僕の心は執拗だ》、あまりにキャッチーなワンフレーズとともに始まるのは「いけないfool logic」。3人の奏でるバンドサウンドに彩りを加えるようなストリングスの華やかな音の粒が楽しい。そして、演奏・歌唱ともにUNISON SQUARE GARDEN楽曲の中でも特に高難易度といえる「Phantom Joke」を13曲目に披露。3人の熱いステージングで観客のボルテージを一気に上げていく。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“

“20年分の感謝を込めて”と斎藤の呼びかけとともに披露されたのは「アナザーワールドエンド」。ステージサイドのモニターにはセピアカラーに灯されたメンバーの姿が映される。その光景は、まるで思い出のアルバムを1ページずつめくりながら20年間のキャリアを紐解いているようで、観客のエモーショナルな感覚を呼び起こしていく。会場に漂うセンチメンタルな空気を、一気にクリアな方向へと舵を切ったのは「桜のあと(all quartets lead to the?)」。今回の公演ではモニターが用意されていたことで、会場のどの座席からもステージを余すことなく楽しめたのではないだろうか。鈴木がドラムスティックを宙に投げ華麗にキャッチする瞬間や、観客席を映すカメラワークでは、笑顔で拳を掲げるファンの姿もカメラにしっかりと収められていた。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“

待っていましたと言わんばかりに観客のクラップがキマった「MR. アンディ」では全身で音を楽しむように、ステージを駆け回る田淵の姿が印象的だ。つづく「fake town baby」では再び炎の特効演出が。観客の熱が最高潮へ高まったところで、こちらもライブのキラーソング「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」を披露。「シュガーソングとビターステップ」では銀テープが舞い、華やかな締めくくりに3人もやり切ったような満足げな表情を見せた。ラストのMCでは、“音を鳴らすのが好きで、曲を作り、好きなライブをしてきた”(斎藤)とキャリアを振り返る。改めて20年の感謝をファンへと伝え、それに応えるように会場からは大きな拍手が贈られた。テキパキとMCをこなす斎藤の横では、がっつり水分補給をする鈴木や、真顔で客席を凝視する田淵がモニターに抜かれたりと、そんな“バラバラの3人”こそがUNISON SQUARE GARDENで、20年間変わらず、そしてこれからも愛されるバンドなのだろう。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“
UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“
UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024 “20th BEST MACHINE“

本公演はアンコールはなし。ラストスパートとして披露された「crazy birthday」では、斎藤の肩にかけられた鈴木のジャケットがはためき、ジャケットの背中には20thロゴがプリントされている。メンバーからも感じられるユニゾン愛にこちらも嬉しくなる。ラストは「スペースシャトル・ララバイ」「Catch up, latency」と疾走感あふれる楽曲たちで華やかにフィナーレを飾った。

シングル曲を中心に構成されたライブということで、斎藤もMCで「一番ずっしりとした足跡」だと語っていた。そんなUNISON SQUARE GARDENの20年間の歩みが凝縮された“20th BEST MACHINE“ツアーはいったんここで幕を閉じ、20周年アニバーサリーライブの最後の砦として12月25日にインテックス大阪で大型トリビュート企画「fun time tribute」を控えている。さらに2025年1月からは20thシングル「傍若のカリスマ」をひっさげた最新ツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2025「Charisma & Princess」」が開催される。20周年のラストスパート、そして21年目のUNISON SQUARE GARDENからも目が離せない。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2024「20th BEST MACHINE」

2024年10月6日 ぴあアリーナMM

SET LIST

01. センチメンタルピリオド
02. Invisible Sensation
03. カオスが極まる
04. オリオンをなぞる
05. 流星のスコール
06. リニアブルーを聴きながら
07. 10% roll, 10% romance
08. kaleido proud fiesta
09. 春が来てぼくら
10. Numbness like a ginger
11. Nihil Pip Viper
12. いけないfool logic
13. Phantom Joke
14. アナザーワールドエンド
15. 桜のあと (all quartets lead to the?)
16. MR. アンディ
17. fake town baby
18. 徹頭徹尾夜な夜なドライブ
19. シュガーソングとビターステップ
20. crazy birthday
21. スペースシャトル・ララバイ
22. Catch up, latency

20th SINGLE「傍若のカリスマ」

2024年10月2日(水)リリース

初回生産限定盤 [CD+BD] TFCC-89781〜89782 ¥2,970(税込)
通常盤 [CD] TFCC-89783 ¥1,320(税込)

https://TF.lnk.to/usg_bcPR

CD収録曲(全形態共通)

01. 傍若のカリスマ
02. 憂鬱はプリンセス

初回生産限定盤付属Blu-ray

「UNICITY Vol.2」 at Zepp Haneda 2024.03.04
春が来てぼくら/harmonized finale/mix juiceのいうとおり/オリオンをなぞる

ライブ情報

UNISON SQUARE GARDEN 20th anniversary SPECIAL LIVE powered by SUNDAY FOLK PROMOTION「名古屋が極まる」

11月18日(月) Zepp Nagoya
GUEST:04 Limited Sazabys

UNISON SQUARE GARDEN 20th anniversary SPECIAL LIVE powered by 4ROULEUR「高崎が極まる」

11月24日(日) 高崎芸術劇場スタジオシアター
GUEST:indigo la End

USG20th Anniversary LIVE FINALE「fun time tribute」supported by FM802 35th “Be FUNKY!!”

2024年12月25日(水)大阪府 インテックス大阪5号館
GUEST:go!go!vanillas / SHISHAMO / フレデリック / 光村龍哉(ZION/NICO Touches the Walls)
MC:落合健太郎

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2025 「Charisma & Princess」

2025年01月10日(金) 東京都 ガーデンシアター有明
2025年01月11日(土) 東京都 ガーデンシアター有明
2025年01月17日(金) 宮城県 GIGS
2025年01月31日(金) 北海道 Zepp Sapporo
2025年02月07日(金) 福岡県 Zepp Fukuoka
2025年02月08日(土) 広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
2025年02月12日(水) 神奈川県 KT Zepp Yokohama
2025年02月13日(木) 神奈川県 KT Zepp Yokohama
2025年02月17日(月) 愛知県 Zepp Nagoya
2025年02月18日(火) 愛知県 Zepp Nagoya
2025年02月26日(水) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
2025年02月27日(木) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
2025年03月05日(水) 東京都 Zepp Haneda
2025年03月06日(木) 東京都 Zepp Haneda

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