『SANKYO presentsワルキューレFINAL LIVE TOUR 2023~Last Mission~』
2023年6月3日(土)幕張メッセ 国際展示場1-3ホール
撮影:羽田 誠、原田捺未、等々力菜里
取材・文:島村 花
TVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』から誕生した、美雲ΔJUNNA、フレイアΔ鈴木みのり、カナメΔ安野希世乃、レイナΔ東山奈央、マキナΔ西田望見による、戦術音楽ユニット“ワルキューレ”。2015年に始まった活動は、『SANKYO presents ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 〜Last Mission〜』をもって一区切りとなる。6月3日(土)、4日(日)に幕張メッセにてクライマックスを迎えた「超時空ヴィーナス」たちの姿をレポートしていく。
ミラージュ・ファリーナ・ジーナス(CV. 瀬戸麻沙美)の影ナレによって開幕が告げられると、ステージにはハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミアの歌唱を務めるメロディー・チューバックが登場し、ライブのオープニングを飾る「オーラ・サーラ 〜光る風〜」を艶やかに歌い上げる。荘厳な空気が満ち、会場はペンライトの白い光に包まれていく。
ステージ正面のスクリーンにオープニング映像が流れ、「一度だけの恋なら」でいよいよ5人が登場。
続く「ルンがピカッと光ったら」では、フレイアΔ鈴木みのりが“準備はいいんかねー⁉︎”と煽り、会場はさらに熱狂のスイッチが入る。ステージを縦横無尽に駆け巡るメンバーたちのキュートな姿が眩しい。曲が進むにつれ観客の声援も一層大きくなっていく。
美雲ΔJUNNAによる圧巻の歌唱が光るロックチューン「破滅の純情」から、間髪を入れずに「絶対零度θノヴァティック」を披露。細かなパート割に加え、一列にそろってのダンスも鮮やかにこなす、さすがのチームワークだ。
MCではそれぞれのキャラクターになりきった挨拶で観客の心を掴んでいき、フレイアΔ鈴木みのりが先導し会場全体で掛け声の練習をする場面も。MC明け1曲目「Here The Universe」ではフォーメーションを次々に変えながら会場の温度を高めていく。
そしてここでステージ中央にトロッコが現われる。
“歌は愛”(レイナ)
“歌は希望”(マキナ)
“歌は生命”(カナメ)
“歌は神秘”(美雲)
“歌は元気”(フレイア)
おなじみの決め台詞とともに始まった「唇の凍傷」。トロッコに乗って、会場の隅々まで歌声を届けていき、それぞれの決めポーズでフィニッシュ。
「いけないボーダーライン」で炸裂する演奏陣のテクニカルなプレイや、「Walküre Attack!」での花道を走りながらもブレることのないパワフルな歌声によって、どんどんと会場のボルテージは高まっていく。
メッサー・イーレフェルト(CV.内山昂輝)の“歌ってくれカナメさん、歌ってくれワルキューレ”という新録のセリフから始まった「AXIA ~ダイスキでダイキライ~」。スクリーンに映し出されるアニメ映像とリンクするように、切なげな表情で歌い上げるカナメΔ安野希世乃の姿が印象的だ。
しっとりとした余韻の空気が満ちる中、「GIRAFFE BLUES」が続く。美しいハモリと、アウトロではギターのエモーショナルな旋律がこの楽曲の持つ儚いパワーを後押しする。
ここでライブも折り返しを迎え、Yami_Q_ray(ヤミキューレ)のターンへ。ピアノのイントロが特徴的な「Glow in the dark」では闇雲ΔJUNNAが会場を切り裂くような力強い歌声を披露。会場のスクリーンには主観アングルでのハンディカメラの映像が映し出され、より臨場感のある演出が繰り広げられていく。不穏さを感じるロックチューン「Diva in Abyss」、「綺麗な花には毒がある」はどちらも救済のパワーに溢れたワルキューレとは異なる妖艶な魅力が満載で、改めて5人の表現力の幅広さを痛感する。
再びメロディー・チューバックがステージに現われ、ハインツの風の歌「ザルド・ヴァーサ! 〜決意の風〜」を披露。
そして出撃前の掛け声とともに、白を基調としたチュールドレスに衣装チェンジした5人が登場。
「ワルキューレがとまらない」、「ワルキューレは裏切らない」、「ワルキューレはあきらめない」とエネルギッシュなステージを展開していく。終盤とは思えないタフな歌声に応えるように、観客も力強い声援で盛り上げていく。続く「未来はオンナのためにある」ではソロダンスパートも。熱い曲調とは対照的に、軽やかなステップで舞う姿が印象的だった。
本編最後のMCでは“GO!ワルキューレ!”のコール&レスポンスを繰り返し、《つながりを何度も確かめる》ように、観客と心をひとつにしていく。
「Absolute 5」でクライマックス感を高め、「ルンに花咲く恋もある」へ。スクリーンもキュートなデザインへと一変し、トロッコで会場中をめぐる5人の表情、そして歌声も多幸感に満ち溢れていた。最後は観客も一緒にジャンプで締めくくり、本編は一旦終了となるが、“ワルキューレ!”の大歓声が止むことはなかった。
再び5人がステージに登場し、「涙目爆発音」、「LOVE!THUNDER GLOW」、「ジリティック♡BEGINNER」、「おにゃの子☆girl」、「Silent Hacker」、「God Bless You」と、アルバム『Walküre Trap!』に収録されているソロ曲を中心に、全6曲で構成されたメドレーを披露。メンバーそれぞれの個性が光る歌唱に、観客はメンバーカラーのペンライトを力いっぱいかざしながら応えていく。メドレー終盤のフレイアΔ鈴木みのりの感極まった歌声もとてもエモーショナルだった。
イントロが流れた瞬間に会場から声援が上がった「僕らの戦場」。最後の力を振り絞り、エネルギッシュに歌い切った歌姫たちに惜しみない拍手が送られた。
ラストMCでは一人ひとり挨拶をし、ときには涙を堪えるようなシーンも。ただ、そんなときもメンバー同士で励まし支え合う姿に5人の強い絆を感じる。
フィナーレは劇中でフレイアが初ライブで披露した曲「不確定性☆COSMIC MOVEMENT」。花道を歩きながら、ワルキューレとしてのこれまでの歩みを確かめるように1音ずつ丁寧に、かつ楽しげに歌い上げる5人の姿は、これがファイナルツアーとは思えないぐらいに希望と生命力に満ちていた。
SANKYO presentsワルキューレFINAL LIVE TOUR 2023~Last Mission~
2023年6月3日(土)幕張メッセ 国際展示場 1-3ホール
<SET LIST>
00. オーラ・サーラ ~光の風~
01. 一度だけの恋なら
02. ルンがピカッと光ったら
03. 破滅の純情
04. 絶対零度θノヴァティック
05. Here The Universe
06. 唇の凍傷
07. いけないボーダーライン
08. Walküre Attack!
09. AXIA ~ダイスキでダイキライ~
10. GIRAFFE BLUES
11. Glow in the dark
12. Diva in Abyss
13. 綺麗な花には毒がある
14. ザルド・ヴァーザ! ~決意の風~
15. ワルキューレがとまらない
16. ワルキューレは裏切らない
17. ワルキューレはあきらめない
18. 未来はオンナのためにある
19. Absolute 5
20. ルンに花咲く恋もある
21. Walküre Trap!ソロ曲メドレー 涙目爆発音~LOVE!THUNDER GLOW~
ジリティック♡BEGINNER~おにゃの子☆girl~Silent Hacker~God Bless You
22. 僕らの戦場
23. 不確定性☆COSMIC MOVEMENT
全日程分セットリストを網羅したプレイリスト公開中!
・ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~ Day1(東京有明アリーナ)
https://jvcmusic.lnk.to/Walkure2023_Day1
・ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~ Day2(東京有明アリーナ)https://jvcmusic.lnk.to/Walkure2023_Day2
・ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~ Day3(丸善インテックアリーナ大阪)https://jvcmusic.lnk.to/Walkure2023_Day3
・ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~ Day4(丸善インテックアリーナ大阪)https://jvcmusic.lnk.to/Walkure2023_Day4
・ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~ Day5(幕張メッセ 国際展示場1-3ホール)https://jvcmusic.lnk.to/Walkure2023_Day5
・ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~ Day6(幕張メッセ 国際展示場1-3ホール)https://jvcmusic.lnk.to/Walkure2023_Day6