和楽器バンド・鈴華ゆう子、ソロライブ『Jazzy Night 2022』で開拓した和とジャズの融合

2022年5月21日 @ Billboard Live TOKYO
取材・文:田代 智衣里(Vocal Magazine Web)
撮影:KEIKO TANABE

鈴華ゆう子が5月21日、Billboard Live TOKYOにてソロライブ『Jazzy Night 2022』を開催した。バックバンドに広田圭美(p)、蓮池真治(b)、李令貴(d、per)を迎え、鈴華にとって初となるピアノトリオ編成の公演となった。一夜限りのプレミアムライブから、2ndステージをレポートする。

Duke Ellington and his Orchestra「Gypsy Love Song」をSEに、期待が高まる会場。中には着物姿の観客も見られ、すでにジャズと和が交わった独特の空間だ。定刻になり赤のドレスで登場した鈴華は、広田のピアノに息を合わせ、《時がくればそう 流した涙も星になる》と声を重ねた。YouTube限定の新曲として2020年に公開された「うたいびと」である。さらに歌声を包み込むようにウィンドチャイムが煌めきを添え、“Jazzy Night”の幕を開けた。

そのまま和楽器バンドの楽曲「シンクロニシティ」のイントロへなだれ込み、“鈴華ゆう子『Jazzy Night 2022』へようこそ。今日は鈴華ワールドへ全力で誘っていきたいと思います。Let’s go Jazzy Night!”とジャジーなピアノにのせて挨拶。ステージ左右まで移動しながら、ステップを踏んで歌唱した。続いてジャズスタンダードナンバー「Someday My Princess Will Come いつか王子様が(slow JAZZ)」、ボサノヴァ風にアレンジしたORIGINAL LOVEの「接吻」を披露。観客とアイコンタクトを取りながら、コブシを織り交ぜた鈴華ならではのカバーで魅了する。

次のナンバーは昨年、森山直太朗が書き下ろした鈴華のソロ曲「カンパニュラ」。ピアノ一本で歌い出すと、碧く照らされたステージを漂うような儚い表現から、サビに向かって突き抜けるような意志の強い歌唱へ。鈴華の繊細な歌表現を細部まで聴くことができるトリオ編成は、楽曲の新たな一面を覗かせた。

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