天月ならではの解釈で自身に憑依させていく変幻自在のパフォーマンス

2022.01.19

2021年12月5日 @ 東京国際フォーラム ホールA
取材・文:後藤寛子
撮影:Miki Anzai

2021年、活動開始から12年を迎えた天月が、全国ツアー“天月-あまつき-Winter Tour 2021-2022『Star trail〜夢で見た景色〜』”を開催した。2020年以降、10周年を締めくくる幕張メッセでの無観客ライブなどは行なっていたものの、一般向けの有観客ライブは約2年半ぶり。再会の喜びを分かち合うこととなった6公演から、12月5日の東京国際フォーラム ホールA公演のレポートをお送りする。

イメージカラーである赤色のサイリウムが埋め尽くした会場に“スタートレイルにご乗車いただきありがとうございます”と、ツアータイトルのとおり車内アナウンス風に天月が注意事項を読み上げるナレーションが流れる。感染対策にも言及しつつ“これだけは絶対にお守りいただきたいことがあります。それは、最後まで思いっきり楽しむこと!”という宣言に、さっそく大きな拍手が贈られた。

期待が高まる中、汽笛の音を合図にライブがスタート。1曲目「アストロスト」の疾走感溢れるサウンドに乗せて、天月の凛とした高音ヴォイスが響きわたる。さらに「流れ星」、「ホシアイ」と星にちなんだ楽曲が続き、バックスクリーンに映るカラフルな映像も相まって、まさに星空に旅立ったようなファンタジックな世界に惹き込まれていった。その世界観を最も牽引しているのは、どこまでもピュアに突き抜けていく天月の声。クリアなハイトーンはもちろん、少年のような甘い中音域が心地いい。高い歌唱力だけでなく、ポジティブなメッセージが込められた詞をひと言ひと言ていねいに歌い、時に自分の言葉を交えながら、目の前の観客に想いを届けようとしている熱意が伝わってくる。

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