【インタビュー】GAI(Embers)3連続配信リリースと1stワンマンライブが開催! “僕たちの心の炎は消えなかった。その生き様を見てほしい”。

2026.03.10

取材・文:藤井 徹(Vocal Magazine Web)

YOSHIKIプロデュースのXYを昨年卒業した、GAIとKAIRIが2025年に結成したユニット・Embersが、2026年に入り怒涛のリリースラッシュを続けている。「RED DOG」(2/2)、「Untitled Hero」(2/16)、「De-Marionette」(3/2)と3連続で配信シングルを発表。いずれもタイプの異なる楽曲で、彼らの幅広い音楽性とジャンルに縛られない自由なスタイルを提示したと言えそうだ。

ヴォーカルのGAIは、幼い頃からベース、ピアノを弾きこなし、韓国発のヴォーカル&ダンスグループで活動経験もあるマルチアーティスト。KAIRIはヴィジュアル系バンドとファッション業界の経歴を持つ、スタイリッシュなギタリスト。YOSHIKIが認めた才能は、その手を離れてなお、“Embers=残り火”という名の炎を宿し続けている。

3月22日(日)に、待望の1stワンマンライブを控えたGAIを、『Vocal Magazine Web』が直撃した。

ベースで培ったリズム感、グルーヴ感がラップに役立った

──Vocal Magazine Web初登場ということで、簡単に音楽遍歴を教えてください。

GAI 9歳頃にベースを始めました。演奏動画をYouTubeに上げたところ、B.B.クイーンズさんから声をかけていただき、10歳のときに『Mステ(ミュージックステーション)』で弾いたのがベーシストとしてはテレビ初出演になります。その後、『ベース・マガジン』の『最強プレイヤーズ・コンテスト』で優秀賞をいただきました。それが11歳のときですね。当時練習のときに使っていたのも、『ベース・マガジン』のスラップの教則本だったんです。

──すごいですね。9歳でベース始めて10歳でMステって……そんな経験をした人、いないですよ。

GAI ピアノも同時期、11歳ぐらいに始めました。坂本龍一さんのライブに招待していただいたことがあり、そこで坂本さんとお話させていただく機会もあり、「戦場のメリークリスマス」を生で聞いて、すごく綺麗だなと感動したので、ピアノを始めました。その後、ベースとピアノを並行していて、父親と姉のアンヌ(二神アンヌ)と3人で家族バンドを一回試しで組んで、ちょっとライブ慣れをしていこうということでやっていましたね。

──ヴォーカルに関しては?

GAI 12〜13歳頃にエイベックス・アーティスト・アカデミーに入り、歌とダンスのレッスンを受けたのが最初です。そこからフロントマンのポジションと、バックで弾くところの両立を始めました。そして18歳のときに韓国へ渡り、世界7ヵ国のメンバーで構成された多国籍グループ(Z-Boys)の日本人メンバーとしてデビューしました。ただ2年後に、コロナ禍でZ-Boysの活動が停止してしまったので、日本に帰国し、2022年にXYのオーディションのお話をいただき、バンドのヴォーカルとしてデビューしました。2025年の夏に正式にXYを卒業しまして、バンドメンバーだったギターのKAIRIとふたりでEmbersとしてユニットを組んで活動を開始しました。

──濃い(笑)。これだけいろいろな音楽経験をされてきた中で、影響を受けたアーティストを挙げてもらえますか?

GAI ベーシストではジーン・シモンズ(KISS)とモトリー・クルーのニッキー・シックス、あとはフリー(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)ですね。あとは当時デビューしたての防弾少年団……BTSですね。そこで初めてK-POPを知って、そこからEXOやSUPER JUNIORとかを好きになっていきました。

──ラップを始めたのは?

GAI 韓国に行ってからですね。もともと声がちょっと低いので「ラップのニュアンスをすごい出せる声だよ」とアドバイスをもらっていて。いきなりレッスンでラップをやってみたんですが、やっぱりベースで培ったリズム感、グルーヴ感が役に立ったようで、「リズムがすごくいい」と言ってくれたので、そこから本格的にやり始めた感じですね。

──参考にしたラッパーはいますか?

GAI いろんな曲をやっていたのですが、リッチ・チェガ(現リッチ・ブライアン)とか、リル・パンプ、ロディ・リッチ、リル・ウェインとか。あとは好きで普通にEMINEMとかも聴いてますし、ドクター・ドレーとか50セントも好きですね。

──英語詞も書かれていますけど、英語は昔から親しんでいたんですか?

GAI 韓国では英語でしか会話できなかったんです。仕事の内容も全部英語で来るんで。最初は翻訳ソフトを使いながらやってたんですけど、だんだんそんなスピードでは追いつけなくなってきちゃうし、ダンスのレッスンも先生が英語で話すので、何を言っているかわからないとできない。自然と頭が必死になって覚えて、いつしか聞き取れるし話せるようになった感じですね。

──まさに実践で鍛え上げたんですね。Z-Boysで活動していたことやレッスンが、現在の自身の音楽性にどう還元されていると感じますか?

GAI 韓国にはいたんですけど、(グローバルグループだったので)スタッフを含めて10ヵ国以上の方が常にいた状態だったんですね。そこで多様なカルチャーに触れる機会があり、文化、宗教、聴いてる音楽や考え方も国によって違いました。ただ、“どの国の人だから”っていう考えが僕的にはあまりなくて。どの国の出身でも性格の良い人がいるし悪い人もいて、それは日本でも同じで結局は個人だなと。人間単位で人を見るようになったという部分では、成長したというか視点がすごく広がったと思いますね。

──Embersをスタートするにあたって、KAIRIさんとは、どんな音楽性の方向で行こうという話をしました?

GAI 僕はロックだったりポップスであったり、ダンス系だったり、いろんなジャンルの曲を作るんですけど、根本的にロック、クラシック、K-POP、ヒップホップの感じが混ざっていて、KAIRIの中にもロックとヴィジュアル系、イコール、ちょっとクラシカルな部分も入っていたりする。そういう共通点があるんです。デビュー曲の「Crimson Rain」は僕が作ったんですけど、KAIRI的にもまさにEmbersの代名詞っていう曲だなと。ロックとオーケストラと、あとヒップホップのフィーリングを混ぜたもので、基本的にオーケストレーションの感じを混ぜつつ少し洋楽チックなところもありつつだったので。

──そこをふたりの軸として広げていこうという感じだったんですね。「Crimson Rain」はクラシカルなロックでしたが、次にリリースした「Slept by」は、一転してアコースティック・サウンドでした。この2曲がスタートだったことについて、今思い返して言えることはありますか?

GAI 「Crimson Rain」はもう、“世界観の塊”なので、大雨の中で炎が燃えているという、すごく壮大な曲になったと思っています。「Slept by」は、アコースティックで一気にカラッとしたドライな感じに振り切ったんですけど、テーマは“夢と現実を行き来する”っていうところで、“夢の中にいるような状態だけど、現実逃避してるだけ”みたいな。2曲ともに根本となる部分が、“悲しさ”っていう共通点なので、Embersらしさがすごくあるなと。Embers自体が“残火”という意味のユニット名なので、そこは常に共通しているところですね。

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