結成5周年を迎えたXIIXの最新ツアー「XIIX LIVE TOUR 2024『So Many Stars』」。本ツアーはサポートメンバーを迎えた5人編成となる。10月24日に開催されたLINE CUBE SHIBUYA公演の様子をレポート!
取材・文:島村花 撮影:Viola Kam (V’z Twinkle)
輝きに満ちた、XIIX最新ツアー!新曲も披露
柔らかな光に包まれ、ライブの始まりを告げるのは1stアルバム『White White』より「E△7」。軽やかなアレンジが加わった斎藤宏介(Gt. Vo.)の歌唱が心地よい。つづく「シトラス」ではギターを置き、ハンドマイクでのパフォーマンスを繰り広げ、3曲目「月と蝶」では深い低音と鋭い高音が複雑に絡み合うドラマチックな展開に、観客のボルテージも上がっていく。
キャッチーなイントロが特徴の「Vivid Noise」では眩しく色を変えるライトの中、須藤優(Ba.)から次々とソロパートをつないでいく。途中、斎藤が照明をフッと吹き消すパフォーマンスに合わせて舞台も暗転。そして一気にラスサビへと勢いを増していくエモーショナルなステージだ。鳴り止まない観客からの拍手に、斎藤も《渋谷でここがいちばん綺麗》と満足げな表情を見せた。
「No More」、「おもちゃの街」では須藤の暖かなベースサウンドと、包容力に満ちた斎藤の伸びやかな歌唱で穏やかな空気が会場に満ちていく。つづく「スプレー」は、ジャジーなピアノの旋律からスタート。リリース音源ではSKY-HIが歌うラップパートを、今回は斎藤がセルフカバーで魅せた。「夕映えに紛れて」、「曙空をみつけて」では、星々がメンバーを照らすようなライティングにスペイシーな音飾で、斎藤が語る──異なる輝きを放つそれぞれの楽曲が集まった時に一層美しい星空となる──『So Many Stars』の世界観をより一層鮮やかに表現していく。ヒリヒリとしたサウンドが光るベースソロが印象的な「Light & Shadow」に、深い夜の闇が明けていくような開放感を持った「次の朝へ」がつづくことで、時間の移ろいを肌で感じられるような巧みな演出となっている。
ストリングスの繊細な旋律と、切なさを含んだメロディのハーモニーが美しい「アカシ」で会場の空気をガラリと変え、ライブは後半戦へ。「LIFE IS MUSIC!!!!!」のダンサブルなサウンドに観客はクラップで応え、ここで新曲「Border=Border」を披露。極限まで音の情報を詰め込まれた、リスナーを隙なく楽しませてくれる楽曲に仕上がっている。
ふたりがステージを気ままに移動しながら、観客と一体となってステージが展開していく「うらら」では斎藤がスティックを手にドラムを奏でるシーンも。希望感に満ちたイントロで始まる「ユースレス・シンフォニー」へとつづき、会場のシンガロングに斎藤と須藤の音が重なり、深い厚みを生んでゆく。ラストを飾ったのは、本ツアーのために作られたという新曲「So Many Stars」。うねるようなベースラインに、サビでは雲間から光が差し込む情景が思い起こされる歌唱が込められた壮大な仕上がりだ。
会場からのアンコールに応えるべく再びステージに登場したふたりの手元にはタムが。競い合うようなセッションを繰り広げ、そのまま力強いビートが特徴的な「正者の行進」へと突入していく。オリエンタルなサウンドが楽しい新曲「煌めき」は、TVアニメ『マジック・メイカー ~異世界魔法の作り方~』のオープニング主題歌として決定している。そしてラストは、刺すようなギターサウンドと高低差の激しいベースラインで目まぐるしく展開していく「あれ」で、華やかにフィナーレを迎えた。
「XIIX LIVE TOUR 2024『So Many Stars』」
2024年10月24日 LINE CUBE SHIBUYA
SET LIST
01. E△7
02. シトラス
03. 月と蝶
04. Vivid Noise
05. No More
06. おもちゃの街
07. スプレー
08. 夕映えに紛れて
09. 曙空をみつけて
10. Light & Shadow
11. 次の朝へ
12. アカシ
13. LIFE IS MUSIC!!!!!
14. Border=Border
15. うらら
16. ユースレス・シンフォニー
17. So Many Stars
アンコール
18. 正者の行進
19. 煌めき
20. あれ