柴田聡子が試す1万4千円のイヤモニ=MAPro1000 〜全部の音が前に出てきてタイトにリズムが取れる
2024.08.19
国産で14,300円という衝撃的な価格を実現したMaestraudio(マエストローディオ)のインイヤーモニター(イヤモニ)MAPro1000(エムエープロ・セン)。サウンド面でも、独自の圧電セラミックス技術「RST」(Reactive Sympathetic Tweeter)を生かして、イヤモニでありながら空間の再現に優れた仕上がりを実現しているという。
ヴォーカル・マガジンWebでは、MAPro1000の3色のラインナップにちなみ、3人のヴォーカリストにこのMAPro1000を試していただくことに。第3弾は、シンガーソングライター柴田聡子が登場。Garal BlueカラーのMAPro1000を早速試聴してもらった。
取材・文:編集部、人物撮影:小原啓樹
Maestraudio MAPro1000
14,300円(各色)
ドラムのキックとベースの輪郭がはっきり聴こえる
−柴田さんは普段、イヤモニは使っていらっしゃらないと伺いましたが、リスニングではイヤホンは使っていらっしゃいますか?
柴田 そうですね。私、カナル式(耳栓のように耳の奥に入れるタイプ)のものが好きなんです。音質はもちろんですが、耳から脱落しないので。普段使っているイヤホンはApple AirPods Proです。
−ではMAPro1000、フォームタイプのイヤーピースからお試しください。
柴田 フィット感がすごいですね。(しばらく試聴する)ドラムのキックとベースの輪郭がはっきり聴こえる感じがします。輪郭がパキッとしてて、音が大きく聴こえるなっていう感じがしまして。
フォームタイプのイヤピース、iFep01。MAPro1000にはS、M、Lの3サイズが付属する
−ライブだとキックとベースが聴こえるのは、リズムを取るのに良さそうですね。
柴田 ステージで、ドラムのキックとベースが拡がって聴こえすぎて低音がボーンってしていると演奏しづらいんですが、MAPro1000はリズムの点が聴こえて、すごくやりやすそうです。輪郭がパキンとした音がそろっていて、歌いやすそうだなと感じました。
−普段お使いのAirPods Proと比べるといかがでしょう?
柴田 AirPods Proって、空間オーディオ機能をオフにしたとしても、空間として聴かせたいというような意思が感じられていたんです。ただ、その分、音量が大きい感じもしないんです。リスニング用としてはそれが好みなんですが、リズムの絡みみたいなのを確認するときは、MAPro1000の方がいいなと思いました。
−柴田さんがこれまでイヤモニをステージで使ってこなかったのは、機会がなかったから?
柴田 機会がなかったのもありますし、イヤモニが必要な演出をすることがないとか、あとイヤモニが必要なぐらい広いところでやることがないとかだったんですよね。あとは、イヤモニの中のミックスでナーバスになるのが怖かったのはあります。今のバンドメンバーと一緒にやるようになってから、フロア・モニターでもさらにやりやすくなったところもあって。
−その場の演奏でまとめあげることができるバンドなら、出音の強弱も含めてうまく歌を支えることができますからね。
柴田 なので、困ったことがあまりなくて。でも本当に曲調にもよりますよね。すごい大きい音のバンドとかは、絶対イヤモニがあった方がいいような気もするし。今でも、ライブになると声を張ってしまうという悩みがあるんです。だから、繊細な歌を歌っていくときにはイヤモニは絶対いいよなって思いますね。
−なるほど、確かに演出やステージの大きさなどにもよりますね。
柴田 あとハンドマイクで歌うときに、フロアモニターの前に出ちゃったりすると、ステージサイドのモニターでやらなきゃいけないので、やっぱりリズムとかが聴こえにくいときもあります。そういう点ではイヤモニはいいなと思っています。なので興味はあるんです。
Maestraudio MAPro1000
14,300円(各色)