【インタビュー】歌ライバーASUPI、映画『CAMP7』主題歌シンガーを勝ち取るまでの道のりを語る。「とにかく続けることが一番大事」

取材・文:鈴木瑞穂(Vocal Magazine Web)

1位を取れたことが自信にも繋がった

──ここからはライブ配信アプリ『everylive』で開催された“Right-on×オーディションTV presents映画【CAMP7】主題歌オーディションイベント”について聞かせてください。まずは主題歌シンガーへの起用、おめでとうございます!

ASUPI ありがとうございます!

──今回エントリーを決めたきっかけは?

ASUPI 8月に開催されたんですけど、4月にも別の映画の挿入歌を歌えるというイベントがあったんですね。今までライブ配信を続けてきて、雑誌や広告、看板とかのイベントには出てたんですけど、こういう主題歌や挿入歌を歌うっていうのには出たことがなくて「この機会に出なきゃ!」と思ったんです。4月に出たときはイベントの上位3人がオーディションに進めるという中で、私は4位でオーディションすら受けられなかったんです。本当に悔しい気持ちにもなったし、改めて「歌うことが好きなんだな」というのを感じて。

やっぱりリスナーさんは私の歌を聴きに来てくれてるわけで、せっかく歌で配信をしてるのに、成績を残せてないというか……歌で何か形に残すことが恩返しじゃないかなって思ったんです。自分が歌いたかったっていうのがもちろん一番強いんですけど、みんながいたから頑張ることができて。「一緒に頑張ろう」って言ってくれる人がたくさんいたので、「絶対自分が獲る!」という気持ちで今回リベンジしました。

──今回はライブ配信を通した約2週間のイベント期間を経て、最終的にランキング上位6名がオーディションに進めるという形でしたね。イベント中に特に心がけていたことを教えてください。

ASUPI 本当にみんなで楽しんでやるっていうか、焦る部分もあるんですけど、もう「お願いお願い、みんな応援して」って言うのを逆にやめました。そこに楽しさがないと意味がないなって前回のイベントのときに気づいたので、今回も楽しんで「もうなるようになる。今までやってきたし、歌も自信持って歌ってるから、みんなが応援できる範囲で応援してくれたら嬉しいよ」って。みんなを信じて、楽しむことに集中してその期間は過ごしてましたね。

──特に印象に残っていることはありますか?

ASUPI やっぱり1位で終われたっていうことですかね。リーグが分かれていて、一番下のリーグは1位まで、中間のリーグは2位まで、一番上の上級ランクは3位まで、その6人がオーディションを受けられるんですけど、私は一番上のランクにいたので上位3人に入れたらOKだったんです。でもやっぱり1位で終わりたいねっていう話はしていて、そこを叶えさせてくれたみんながいて、気持ち的にはすごく清々しくて。1位を取れたっていう自信にも繋がりましたし、やっぱり嬉しかったです。

──そして進んだオーディションでは「ライブ配信での歌唱披露」と「運営アカウントとの面接」という審査があったそうですね。配信で披露した曲は安田レイさんの「Brand New Day」とのことで、この曲を選んだ理由は?

ASUPI 映画『CAMP7』のイメージがキャンプなので、やっぱり多少なりとも「この人が歌ったらこういうイメージになるだろうな」っていうのがわかるように、映画の雰囲気に合わせた曲を選びました。正直誰が判断するのか……映画の関係者の方が見るのか、everyliveの方だけが見て選ぶのかとかはわかってなかったんですけどね。あと安田レイさんも好きで配信で他の曲を歌ったりしていたんです。難しくてなおかつ明るくて、でもあんまりポップ過ぎず……みたいな曲を探して、自分の声が活きる曲にしました。

──語尾のビブラートやサビのファルセットへの切り替えなど、難しいテクニックも詰まっています。特に意識したポイントはありますか?

ASUPI この曲はサビが急に高くなるというか、なだらかに上がらないので、とにかくピッチを合わせて、聴きやすい声で歌うことを心がけました。普段からそこは意識していて、どれだけ声が出ていようが、聴き心地の悪い声だとまた聴きたいとは思われないので、ちゃんときれいに聴こえる声で音を合わせて。あとリズムを意識して歌いましたね。

──歌と歌の途中で「ありがとう、みんな!」とメッセージを届けているところも印象的でした。ライブ配信では歌が届いてることをリアルタイムで感じることも多いですか?

ASUPI そうですね。歌ってるときにギフトが飛ぶので、あのときも実際すっごいギフトが飛んでたんです。普段だったらすぐ「ありがとう!」って言うんですけど、さすがにオーディション中で歌わないとダメなので、ありがとうって思いながらもみんなをちょっと無視してるみたいになっちゃってて(笑)。運営さんも見てる中で、みんなが盛り上げてくれたことによって「この枠いい枠だな」(※枠=そのライブ配信)とか、プラスアルファで印象も良くなると思うんですね。そういうのをリスナーさんもわかってやってくれていたので、あのときはもう漏れるかのように「ありがとう」って言ってました。

──そして最終審査を経て見事に主題歌を勝ち取りました。結果を知った瞬間はどんな気持ちでしたか?

ASUPI 発表の日にちょうどボイストレーニングがあって、先生にもイベントのことは伝えていたんです。4時に発表だったんですけど、まだ発表ない、まだ発表ないってなってて……ボイトレから帰る途中の車の中で開いたんです。普通にひとりだったんですけど声も出たし、やっぱり一番にリスナーさんに伝えたくて、とりあえず近くの駐車場に停めて配信をつけました。もう泣きながらみんなにお礼を言って(笑)。その瞬間は喜びを分かち合いましたね。

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